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笑顔の裏にはなにかある

笑顔はこわい

 笑顔。

 人は常にいろいろと仮面を被っている。

 特に怖いのは笑顔だ。その下にはなにがあるか全くわからない。おこってるかもしれないし、正直想像したくない。

 さてそんなことで僕、天白使郎は某ファーストフードの注文に来ているのだ


「ハンバーガー3つと照り焼きバーガー1つポテトLサイズ2つください」

「はい、ご注文を繰り返します。ハンバーガー3つと照り焼きバーガー1つポテトLサイズ2つですね」

「あ、あとスマイルください。テイクアウトで」


 しばらくの間、時が止まったかのように注文をとっていたお姉さんが固まる。


「スマイルください、テイクアウトで」

「鏡で顔を見直してから出直してくださいね♡」


 ひどい罵倒と商品を貰いました。




 僕は若干ガッカリしながら(べ、別にナンパとかじゃないんだからね)2階の席に戻る。ちょっとしたジョークじゃないか。


「使郎、笑顔を1つ。お持ち帰りする気はないわ」

「おい、使郎。俺にもスマイル3つな」

「ぷぷぷー、永遠恋愛はスマイルいらないっす」


 うざい奴らが席にいた。


「あの罰ゲームは悪魔のゲームだ。あんなのやってたら死んでしまう」

「テストの点数が低いのが悪いんだよ」


 ケラケラと笑う神を僕は睨む。

 さっきまで僕らは学校で受けた小テストの点数で勝負していたのだ。そして1番点数が低いやつには罰ゲームというひどい仕様で。


「しかし、使郎の犠牲のおかけでファーストフードでの『スマイルください、テイクアウトで』は地雷であることがよくわかったな」

「人の犠牲で実験するんじゃない」

「使郎、スマイルは0円なのよ?」

「知ってるよ! 物質的に重み0だからな! 腹も膨れないし!」

「スマイル、それは心のゆとり、プライスレス! 的なやつっすよ」

「僕の心には欠片もゆとり生まれなかったよ!」


 むしろあのお姉さんは目が笑ってなかった。


「でも、しかリンこのスマイル0円ってどうして0円なんすかね? 10円でも取れば店員のモチベーションもあがると思うんスけど」

「そうよね。無償の奉仕よね」

「おい、なに平然と僕が自分用に買ってきた照り焼きバーガー食ってるんだよ」


 凄まじく自然な動作で僕の買ってきた照り焼きバーガーを頬張り満足気は然を睨む。

 100円しか渡さなかったくせに……


「そうだよな、0円スマイルなんか店長とか上役が勝手に作ったものだしな。下っ端、もといアルバイトからしたら単なる義務感によって作り出された笑顔だしな」


 やる気も出ないだろうしな、と言いながら神はポテトをパクパクと口に放り込んでいた。


「つまりこの店のスマイルは相手に対してなんの感情も抱いていない上っ面だけの1円の価値も無い笑顔ってことね」

「「「そこまで言ってない⁉︎」」」


 然の言葉に流石に全員がつっこんだ。


「よし、次の小テストでまた勝負だ!」


 次こそは汚名返上してくれる!


「使郎、汚名挽回を期待するわ」

「僕にまた罰ゲームを受けろと⁉︎」

「そうっすよ! しかリン! 流石にシロりんがかわいそうっす!」

「永遠恋愛…… お前!」


 ゴメン、永遠恋愛。僕は今まで君のことを勘違いしてたみたいだ。


「シロりんには次は女装をしてカウンターに行って台詞を言ってもらうっす!」

「お前! やっぱり敵だろ!」


 この場に僕の味方はいない!


「あ〜、まぁ、次の小テストは国語だろ? だったら使郎が有利だろ」


 神が余裕とばかりに笑みを浮かべてやがる。なんてムカつく奴だ。


「いいからやるぞ! ほら! 僕73点!」


 小テスト用紙をバンっという音を立てながらみんなに見えるように置く。


「うわ、マジですよこの人。自分の得意分野でしか勝負しないタイプっすね!」


 呆れたような顔をしながらも指に挟みヒラヒラと差しながら永遠恋愛が置いたプリントには92点⁉︎

 ……お前の方が僕より点数が高いことに僕はショックを受けるよ。一応得意科目なのに。


「あちゃー、やっぱり俺が1番低いかな」


 そう言いながら神が置いたプリントには49点。ふっ勝ったな。


「いや、そんなドヤ顔されてもな、不得意だし」

「うるさい、僕の勝ちだ! ざまぁ!」

「お前もだいぶうざいな! 使郎!」


 ふん、何とでも言うがいい。勝者は僕だ。敗者にはなにも言う資格がないのだよ。


「最後は私の番ね」

「はん、然に僕が負けるはずないだろ」


 なにせこいつは小テスト前日までゲームしてたからな。負ける要素がない。


「はい」


 然がテーブルに置いたプリントを全員が覗き込み、


『ひゃ、100点⁉︎』


 全員が驚愕の表情を浮かべる。

 あ、ありえない。然が100点だと……


「おい、使郎が膝をついて震えてるんだが?」

「ついに私の才能が開花してしまったようね。自分の才能が恐ろしいわ」

「いや、それよりマジでこれどうやったんすか? カンニング?」

かみが舞い降りたのよ」

「マジかよ」


 くそ、然に負けた。いや、負けたのは然と永遠恋愛だけだ。


「僕、ビリじゃないしな!」

「あ、復活した」


 そう、僕がビリじゃなければ罰ゲームは僕じゃないんだからな!


「さあ、神! ビリの神! 早く『スマイルください、テイクアウトで』って言ってこい!」

「……お前、そんな性格悪かったか?」


 しゃーないと神は頭をかきながら席を立つと階段の下へと消えていった。ふふふ、どうなるか楽しみだぜ。


「シロりん、こんな性格悪かったすか?」

「疲れてるのよ」


 こいつらも好き放題言ってるな。


 ヴヴヴヴ


「ん? 神からか?」


 神からLINEが届いたので開いて見ると、


『「スマイルください、テイクアウトで」って言ったら「あと10分で仕事終わるので待っといてください!」って言われたからチョットデートしてくるぜ』


 なんてことが書いてあった。

 神から送られてきたLINEを見ると吐き気がするよ。


「こいつ死ねばいいのに」

「使郎と神とは顔が違うわ。しかたないわ。ご愁傷さま」

「そうっすよ! 神さんと使郎さんを比べるなんて……ププ!」

「……妹なんだから少しは慰めてもいいんじゃないかな? あと永遠恋愛、うぜぇ」

「私のスマイルは高いわよ?」

「永遠恋愛の笑顔も高いっす」

「お前らの笑顔なんて金を上げる価値というか逆に金をやらなきゃ見る価値がないよ」

「「今日一番ひどい暴言(すよ!)」」


 天白家は今日も外でも平和です(リア充ガ、ニクイ)

よろしければご意見・ご感想をお寄せください。


また、こういうネタでやってほしいみたいなものがあれば教えてくれれば幸いです

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