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「お前さえいなければ」と言われたので死んだことにしてみたら、なぜか必死で捜索されています  作者: 水谷繭
2.焦燥 エリオット視点

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20/62

2-1

 昨日は少し言い過ぎたかもしれない。


 執務室で昨日セラを呼び出したときのことを思い返し、俺は頭を悩ませていた。



 婚約者であるセラフィーナは、名門シャノン家の令嬢であるにも関わらず、精霊を自由に操ることが出来ず、契約精霊も人型の精霊ではなく猫型という出来損ないだ。


 そんなセラが名門シャノン家で認められているはずがなく、家ではいないものとして扱われていた。



 あまりに不憫な境遇に、セラを婚約者に選んだ後で、王宮の別邸に住むよう提案してやった。


 別邸と言っても、王宮の隅で忘れ去られている古ぼけた宮殿だ。それなのにシャノン家では物置に住まわされていたらしいセラは、頭を深々下げてお礼を言ってきた。


 予想外の反応に面食らったのを覚えている。



 セラは王宮でも大して役に立たなかった。


 精霊を操れないし、結界も自分一人では張れないので、塔に上ってこの国の精霊たちに力を送るように命じた。


 セラは馬鹿みたいに命令を守り、朝から晩まで塔の上で精霊たちに力を送っていた。


 力を送るだけの精霊師なんて意味がないのではと囁く声があるのは知っていたが、セラが大した能力を持っていないのははじめからわかっていたことなので、どうでもよかった。


 セラはただ、シャノン家の令嬢として俺の婚約者でいればいいのだ。


 セラがいれば、王家とシャノン家の繋がりが強まるのだから、それで十分だろう。



 精霊を操れないとはいえ、セラはこの国で絶大な影響力を持つシャノン家の娘だ。納得のいかなそうにしている者はいたが、表立って反対する者はいなかった。



 しかし、アメリアが現れてから、状況が変わり始めた。


 アメリアは、ノース男爵家という、とりたてて特徴のない家の令嬢だった。しかし、彼女には精霊を操る才能があった。


 精霊を操れる才能自体はそこまで珍しいものではない。


 何しろこの国は精霊に守られて発展してきた国だ。


 シャノン家のように生まれてくる者のほとんどに精霊を操る力があり、高位精霊と契約できるという家は稀ではあるが、精霊が見える者や、契約できる者はたくさんいた。俺も精霊を見ることなら出来る。


 とはいえ、精霊を操れる者が有用なことには変わりないので、見つかればすぐさま国で囲い込んだ。



 アメリアもその一人だった。


 当時、王立学園に通っていたアメリアに精霊を操る力があると発覚すると、学園はすぐさま彼女を王宮に送り込んできた。


 王宮の方でも彼女を歓迎し、敷地内の寮に精霊師として住まわせることになった。



 最初は普通の精霊師と同じ扱いだった。


 しかし、アメリアの能力は普通の精霊師を大きく上回っていた。


 彼女は火、水、風、土の全ての精霊に愛されているようで、いつでも彼らの力を借りて魔法を使うことが出来る。


 その上、アメリアは精霊に力を与える能力に優れており、彼女の力で水の精霊は何もないところに川を作り、土の精霊は荒れ地に森を作ってしまった。

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