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第5話 聖女セレスティア

 セイレーンへ放たれた爪を叩き落として周囲を見渡す。ヴィクトールには逃げられたが、周りの人々に被害は及んでいなくて安堵した。


「セレスティア〜!」


 セイレーンは私の名を呼びながら抱き着いた。その手は震えていて、突然現れた魔族の強さを理解してたんだと思う。


「セイレーン、もう大丈夫だよ♪仕留め切れなかったのは残念だったけどね(汗)」

「あ、あれは、今までの魔族とは違う…あれが本当の敵なの?」

「あれの上にエスティグマと言うのが居るみたい、それが恐らく国王なのかな?」

「あれより上が…私達は勝てる?」

「判らないよ…でも勝つ為に戦うの。」


 私とセイレーンが身を寄せながら話してると、周りの民衆が集まりだした。


「聖女様が魔族から我々を救ってくれた!」

「王国は魔族と手を組んでたのか…」

「あの聖なる力は聖女様ではなく、聖帝様に間違いない!シルヴァニアの聖帝様が我々を平和に導いて下さるぞ!」


 私の事を聖女だの聖帝だと騒ぎ始めた。魔成る者を打ち倒した伝説があるので、聖帝だと言いたいんだろうね。

 民衆の騒ぎが大きくなってくると、セイレーンは私から離れて民衆に語り掛ける。


「みなさん、我々を救って下さったのは聖女セレスティア様です。セレスティア様は魔族と手を組む王国を打ち倒されるでしょう。その暁には聖帝セレスティアとして、この世界を見守ってくれるのです。王国ではなく信に値するのは聖女セレスティアなのです!」


 セイレーンの言葉を聞いた民衆は大いに湧き上がった。するとセイレーンからサインが出たので私は転移してその場を離れた。


➖➖➖ヴィクトール視点➖➖➖

「エスティグマ様、あれは聖帝なのか?」


 王都へ戻り間髪入れずに国王に話し掛けた。


「ヴィクトール、なんだその傷は…お前でも歯が立たないのか?聖帝とはどう言う事だ?」

「聖眼持ちと知っていれば戦い方を考えてたよ。だが、過去の聖帝と比べても圧倒的な力を持ってるぜ。」

「天子ではなく天使だったのか…次の戦いには聖騎士を連れて行け。」

「あぁ、そうするよ。聖騎士なら聖なる力は効かないからな。」


 ヴィクトールはセレスティアとの再戦に向け、傷を癒やす事に専念しリベンジを誓った。

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