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70 つよつよミミックの探索(ハコザキ視点).

 ボク達はエスペランサさんを店に入らせ、ホストどもを全員釘付けにする事に成功した。

 そしてボクとアルカちゃんは、透明化スキルを使い、ホストどもに見つからずに店の中に潜入する事に成功した。

 今のボクとアルカちゃんは、ベルトで身体を繋いでいる。

 こうしないとアルカちゃんの魔力がボクに伝わらないからだ。


 アルカちゃんのスキルの透明化は、彼女がスキルを使っている間、彼女の認識した相手に触れている事で他者にも使用可能。

 つまりはアルカちゃんがボクに魔力を流し続ける事で、ボクも透明化スキルが使えるというわけだ。

 このスキルを使えばホストに気付かれずにアイツらの事務所に入り込む事が出来る。


 以前一度面接に来た際に大体の間取りは把握しているので、どこに何があるのかは分かっている。

 見た感じ、ここのホストクラブ、かなり管理が杜撰だ。

 まあそれはそんな状態でも店に侵入されるなんて考えていないのと、もし何かが出てきても腕っぷしで追い返せるガードマンを配置しているからなのだろう。


 ――だからボクには簡単に入る事が出来る!――


 そしてボクはアルカちゃんとどうにか侵入する事に成功した。

 どうやらホスト達は透明化したボク達には全く気が付いていないようだ。


「ハコザキ、アタシ達の姿はアイツらには見えてないだろうけど、音とか触る事は無効化できてないからねぇ」

「わかったよ、気を付ける」

「ン、誰かいるのかよ? ……なんだ、気のせいか」


 危なかった、もし姿が見えていたらすぐに捕まってひどい目に遭うところだった。

 まあ今はホストクラブの事務所はかなり手薄だ。

 何故ならボクはエスペランサさんに一千万近くの金を持たせて好きに使ってもらっている。


「すみませーん、フルーツの盛り合わせとお酒の追加お願いしまーす」

「「「「はい、お姫様、喜んで」」」」


 訓練されたホスト達はエスペランサさんを早速上客だと思い込んでいるようだ。

 その間に金庫を空にされているというのに……。


 ボクはずさんな管理の金庫から札束の山をバッグの中に詰め込んだ。

 バッグにお金が入る度に透明化していく、つまりこれはボクの持ち物と認識される事で、アルカちゃんの魔力がバッグに入った札束にも発動しているという事だ。


「ドンペリ入りましたー!」

「「「姫、ありがとうございますっ!」」」」


 ホスト達はいい気分だ。

 そりゃそうだろう、一晩で一千万近く使う世間知らずのお嬢様、これほどのカモネギがいるわけが無い。


 そこに売上№1のホストが姿を現したみたいだ。

 コイツは名前をスエズ戸塚と名乗っている。

 まあ本名が鈴江一翔(すずえかずと)だから名前を入れ替えたのだろう。


 コイツがボクにジャスティス宛で届いたお仕置きを依頼された相手だ。

 まあこの店が傾くどころか潰れるくらいの大打撃を与えてやれば、貧すれば鈍するでアイツはダンジョンに入るしか無くなるだろう。

 そう追い込むのが今回ボクがここに来た理由だ。


「よし、この裏帳簿の情報を警察のメール宛てに添付して……後は顧客リストも送ればいい。ここには確実に未成年や違法風俗に落とした相手のリストも載っているはずだ」


 幸いパソコンの周りには誰もいなかった。

 どうやらエスペランサさんが一晩で使う金がかなりの物らしく、その対応にホスト全員が総動員されているようだ。


 店長兼№1のスエズ戸塚ことカズトもその一人だった。


 ボク達はエスペランサさんがホストを引き付けている間に裏帳簿と顧客リストを全部手に入れた。

 そして金庫にあった売上金の大半も全部鞄の中にしまい、店の外に出ようとした。


 ――だが、その時事件は起きてしまった!――


「姫、どうしたのですか? 何かありましたか?」

「黙れ、クソやろう……! オレになにか用でもあるのか!」


 いきなりエスペランサさんが豹変し、ホストをガラステーブルに叩きつけた!!


 ガシャーン!!


「ウギャアアアッ! どうしたのですか? 姫?


「うるさい、黙れ。オレはデセスペラシオンだ! 文句あるか!?」

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