75 つよつよミミックの挑発(アルカ視点)
うう、気持ち悪いわぁ……。
アタシは調子に乗りすぎてついつい食べ過ぎてしまった。
だってそんな事を言ったって、アレだけ美味しそうなものがあれば食べたくもなるってモノよぉ。
アタシがハコザキに着いて行った先にあったクラブってとこ。
そこにはたくさんの食べ物があった。
美味しそうなフルーツにアタシの好物のチーズ、それと生ハムってやつにソーセージやウインナー。
アタシはこれらの物を透明化したままどんどん食べちゃったのぉ。
これどれも美味しくって、かなりいい物を使ってたのよね。
アタシが色々と食べている間、ハコザキの奴は何かを見つけて調べていたみたいね。
アイツが何を見つけたのか分からないけど、かなり嬉しそうな顔をしていたから今後何かに使えるのかな。
まあアタシには関係ないからコレ食べてよ。
どうやらここにいたニンゲン達はあの凶暴化したエスペランサにボコボコにされて全員逃げ出したみたいね。
アタシ、あの子好きになれないけどこういうふうに大暴れできるのは羨ましいなーと思うの。
普段は全然態度が違うのにあのエスペランサ、酒が入ったら途端に大暴れするのよねぇ。
まあそれで大暴れした後は大体寝てるから、どうせハコザキが連れて帰るんでしょ。
アタシはあんな大きなの連れて行ける体力無いから。
ハコザキがここにあるものを一通りカバンの中にしまったみたい。
そしてアタシ達はご主人様の拠点移動魔法でお家に呼び戻してもらえたの。
この魔法マジで便利よねぇ。
お家に着いたらご主人様が少し不機嫌そうだった。
それでアタシ達に残った冷めたピザを食べろと言ったけど、もう無理い!!
アタシあのクラブでチーズやサラミ、フルーツにソーセージたくさん食べたからこれ以上は入らないのよぉ!
——うう、気持ち悪いぃ……。——
アタシはトイレに駆け込み、食べたものを全部吐き出してしまった。
もったいなかったけど、まあタダで食べたものだから諦めても仕方ないかなぁ。
アタシは気持ち悪くなってそのまま寝てしまった。
今日はとてもゲームなんてやる気分になれない。
ハコザキは冷めたピザ食べた後にエスペランサを部屋に運んでたけどアタシもうリタイア……後は好きにやってよね。
次の日、アタシが起きるとハコザキがパソコンで昨日手に入れたリストってのを入力してた。
よくあんな細かい作業できるわよね、アタシには無理だわぁ。
本来アタシ達レプラコーンって靴を作ったり手先が器用って言われてるけど、アタシはあのプラモデルってのすら作れなそう。
でもまあ今度プラモデルっての作ってみようかなぁ。
そんな事考えてる間にハコザキはスマホで誰かに連絡してたの。
ってあの声、シャンツーとかいうデカ乳女じゃない!
えー。アイツがここに来るのぉ? アタシ会いたくないから寝てよう。
アタシがベッドに入ってケータイゲームで遊んでると、シャンツーが家に入ってきたの。
「ハコザキ、アンタまた何か面白そうなもノ手に入れたみたいネ」
何よハコザキのヤツ、あんなにデレデレしちゃって、そんなにあのデカ乳女がいいのかしら?
って……何でアタシこんなにハコザキの事が気になるのよ! あんなヤツどうでもいいはずなのにぃ……。
「ハコザキ、コレって本当にアブないリストなのヨ。それでもイいなラ、買ってあげルけド。そうネ、五千万、いや……一億でどうかしラ?」
「シャンツーさん! これ、そんなに高いんですか!? でも買ってくれるんですよね?」
「もちろんヨ、日本の政治家や有力者の尻尾掴むのニこノ金額なラ安いくらいヨ」
そう言ってあのデカ乳女のシャンツーはハコザキにベッタリくっついていたの!
「オバさん、ちょっとくっつきすぎじゃないのぉ!?」
「あラ、アルカちゃんじゃなイ、どうしたノ? ハコザキ取られて嫉妬しちゃっタ? 可愛いわネ、そんなアルカちゃん好きヨ」
そう言ってこの女、いきなりアタシにキスしてきた!!
何なのよこのヘンタイ女ー!?




