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依元師長×管理栄養士

「師長、健康診断どうでした」


 ナースステーションに入ってすぐに笹井君に声をかけられた。


「異常なしだったんだけど、ちょっと問題発生事案があったかなぁ」


「異常なし良かったです。あっ、そうそうさっきセンター長が、白玉あんみつとどら焼きの差し入れをくれましたよ。今日のおやつの時間が楽しみですね」


 休憩が一緒になることが多い笹井君が、ニコニコしながらおやつに誘ってくれた。センター長からの和菓子の差し入れ。きっと幸成堂のものであろう事は予想できた。食べたい! でも……。


「依元さん、異常は見当たりませんが体重が7キロも増加してるのは少々食生活の見直しが必要かもしれませんね。この後、管理栄養士から指導を受けてくださいね」


 健康診断でドクターにこう言われその後受けた管理栄養士からの食生活の指導。  食べたらダメとは言われてないわよね。減らしていく努力からしてみましょう。そうよ、いきなりおやつ断食みたいな事したらストレスになってしまうわよね。そうよそうよ、そうしましょう。 若干自分に甘いような気もしないではないけど、少しの甘いものは癒しよね。


「師長、休憩のお時間ですよ。どら焼き君と白玉あんみつちゃんが待ってます」


「笹井君のこの誘惑に勝てないわ」


「師長、ひとりよりふたりで食べた方が美味しいですよ。さぁ行きますよ」


 なんだかんだ、言いつつも可愛い子である。おやつを選んでいる時に運が悪く……


「依元師長、管理栄養士の増岡ますおかさんがいらっしゃってますのでこちらに案内しますね」


 陽菜ちゃんは、そう言うと後ろにいた人に「どうぞ」と声をかけて休憩室に入るよう勧めていた。


「矢崎さんありがとう」


「ごゆっくり」


 ふたりがそんな会話をしていた横で、私の前に座る笹井君が


「師長の好きなあんこですね。いつも迷う時は両方ですよね」


 と、余計な事を発しながら私の目の前に、どら焼きと白玉あんみつを置く笹井君。それを般若の様な形相で見ている管理栄養士の増岡さん。


「依元さん、まさかふたつとも食べたりなんかしませんよね?」


 やっぱりそうなりますよね。そう思っていたら


「えっ!? 師長いつもペロリと食べちゃいますよ。これくらいのおやつなら」


 なんて事言っちゃうの! 時すでに遅し


「あれほどご説明しましたよね。カロリー表をお持ちしたら、素敵なタイミングでしたね依元さん」


「そうですわね。あはは」


「ご理解いただけない様なので厳しく言いますね。今月いっぱい差し入れのおやつ禁止します」


「えぇ〜 なんですとぉ」


 私よりも驚いている笹井君。この様子を坂倉さんにも見られていて、なぜかホワイトボードの担当表のところに管理栄養士から受け取ったとみられる貼り紙を坂倉さんが貼ってスタッフに声をかけてた。【依元さんは今月末まで差し入れ、お土産、デザート全て禁止です。スタッフの皆様監視よろしくお願いします。管理栄養士一同】って書かれていた。ウチの管理栄養士達を甘くみたらいけない精鋭集団だった。


「師長、付箋貼ってお取り置きしておいてあげますね」


 笹井君、それを後で食べるならまとめて食べてしまうことになるでしょうが! 


「ありがとう。でもねぇ、管理栄養士さん達の貼り紙のおかげでスタッフ達の監視が凄いから我慢するわ。来月になったらまた一緒におやつタイムしましょう」


「了解です!代わりに美味しく頂いておきます。白玉あんみつちゃん、さと君が食べてあげますからねぇ。どら焼き君も……」


 師長室で来月のシフト考えよう。休み希望は昨日までだったからね。

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― 新着の感想 ―
私は血糖値がいつもギリギリです^^; なんとかしないとマズイですよね。
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