鴻上先生×自称敏腕看護師
当直かぁ、今日の夜勤は……ホワイトボードの担当表を確認する。陽菜ちゃんと笹井君コンビかぁ。陽菜ちゃん居るから安心だ。ん? いやいや待てよ。藤堂先生にジト目で見られそうだなぁ。等と思っていると、賑やかな声が聞こえてきた。
「陽菜先輩! 今日の深夜のおやつ知りたいですか?」
「甘いものは悟のご褒美だもんね。でもさぁ、そんなにおやつばかり食べててよく太らないよね」
「僕、敏腕看護師なので!」
あはは、今夜も笹井君の絶好調なトーク爆裂だね。ちょっと顔出しておこうかな
「陽菜ちゃん、笹井君お疲れ様」
「鴻上先生、お疲れ様です。何かあればPHS鳴らしてくれたら良かったのに、わざわざすみません」
「用事はないよ。夜勤のナースさん達にお邪魔しようかなぁと思って来ただけだから。今夜も平穏そうだね」
「はい!僕、今さっき巡回終わらせましたから。みんなスヤスヤおねんねのお時間です」
いやいや、極小未熟児は、ほぼほぼ寝てないか!? まぁ、それが笹井君だ。
「頼もしいね。陽菜ちゃんの指導のおかげだね! 笹井君」
「はい、敏腕看護師に育ててもらいました」
あはは。 ポジティブな子だなぁ。
「鴻上先生、一緒に休憩にしませんか?デカフェもありますよ」
「ご馳走になろうかな」
陽菜ちゃんが手際よく準備してくれている間も笹井君は幸せそうに真夜中なのも忘れたかのように甘いものを頬張っている。若いなぁ……。この子、健康診断とか大丈夫なんだろうか。
「笹井君、今月健康診断あるよ」
「あっ、食べちゃった!」
「何か心配事あるの?」
「前回もおやつたくさん食べてから受けちゃって……。指導が入っちゃったんですよねぇ」
「あはは。やらかしちゃったね。まぁ、気をつけて」
そんな事を話で盛り上がっていたら陽菜ちゃんがカップを俺の前に置いてくれた。
「陽菜ちゃん、ありがとう」
美味しい飲み物と、癒しと楽しい時間をもらい、あたたかい気持ちのまま仮眠室へ向かう。




