妙子×後輩看護師
外科病棟に一本の内線が鳴り響いた。
「外科病棟、荒井です」
救急外来からの入院要請だった。すぐさま師長に報告して受け入れ準備を始める。その時、師長が話しかける。
「荒井さん、原田さんに担当させましょう。指導お願いします」
「わかりました。それじゃあ、原田さん。準備しましょうか。そして救急外来から連絡あったらお迎えにいきましょう」
「はい!」
ベッド周りの機器の準備や点検などを、原田さん主体にさせる。足りないところを補足するように指導する。
「荒井先輩、始めてひとりで患者さんを受け持った時、どんな感じだったんですか?」
「えっ?私。そうだなぁ、構ってちゃんだったかなぁ。すぐ声かけられたり、検温終わってナースステーションに戻ろうと思ったら、色々話しかけられて返事してたら、なかやか戻ってこない私を探しに指導看護だった花宮先輩が病室まで探しにきたもん」
「怒られたんですか?」
「ナースステーションに戻ってからね」
「あーあ、なんか想像できます」
「こらっ、先輩を立てなさいよ」
そんな会話をしながらベッド周りの点検や点滴スタンドなどをセットして準備を終えた。
救急外来から内線が入る。
「原田さん、救外かから引き継ぎして受け入れしましょう。お迎え行きましょう」
後輩看護師の原田さんを連れて救急外来の処置室を目指す。
「外科病棟です」
救急外来の初療室に原田さんに付き添って一緒に来たけどメインは原田さんに任せている。引き継ぎをしている姿を後ろで見守る。
先輩看護師として、教える事と見守る事をしっかり見極めながら指導していこうと思っている。
この光景を、同期の陽菜と祥子に見られていて話題にされているとは思わなかった。




