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陽菜×褒められて伸びる?

「陽菜ちゃん、受け入れ準備してもらって良いかな? もうすぐ搬送されてくるから」


「幸哉君の隣でいいですか?」


「24時間の経過観察後、産科戻しって聞いてるから、手前の紗羅ちゃんの隣で大丈夫」


「了解です。今から準備します」


「お願いね」


 保育器で戻ってくるはずだから、この保育器は退けておいて、機器の点検をして待つ。しばらくしてサイレンの音が近づいてくる。


「お迎えに出ます」


 搬送口に向かおうとすると真智先輩が、


「違うと思うよ。佐山レディースクリニックからの戻りだから、まだ掛かるはず」


「じゃあ、待機しよう」


「陽菜ちゃん、素直だなぁ」


 いつのまにか藤堂先生がナースステーションに来て電子カルテを見ていた。


「藤堂先生、ありがとうございます」


「どういたしまして」


「藤堂先生、陽菜を甘やかさないでくださいよ」


──今の会話で、私を甘やかす要素なんて何処にありました? 真智先輩。 


「緊急じゃないから良いじゃないですか。陽菜ちゃんは、緊急時は判断能力も高いし、医師へのフォローも完璧で、俺も鴻上先生も陽菜ちゃんが付いてくれると安心して任せられるって思ってますよ」


「陽菜ちゃん、そこでほっぺた赤くしてないで、『そんなことないです』とか言うところじゃないのかしら」


「真智先輩、ここは素直に受け取っておきます。褒められて伸びる子なので」


「あはは、それじゃあ、どんどん褒めないといけないね」


 そんなことを話していると再びサイレンの音が聞こえてきた。


「いってきます」


 そういって救急搬送口に向かって急いで向かう。

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