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陽菜×男子高校生

短編集 Q 〜憧れと雰囲気だけの名探偵は、華麗な推理にまるっと乗っかる〜 の主人公、兵衛 九と陽菜のコラボ作品です。

 大学時代に同級生だった友人と久しぶりに会って、近況報告などしながらランチを楽しんでいた。


「陽菜、結婚式は呼んでよ。友人代表は任せて。暴露ネタの宝庫だから」


「いやいや、結婚の“け”の字も出てないから。それに暴露はやめて。友人代表は厳選しなくちゃって事だね」


「うわっ、出たよ! 陽菜のツンデレ」


 桃華との楽しい時間を過ごし、また会う約束をして駅で別れた。駅構内を歩いていると、ひとりの高校生に目が止まった。


「どうしたの? 大丈夫?」


 思わず声をかけた。


「ありがとうございます。電車に間に合うかなぁと走ったら足のすねが痛くなったんです。お姉さんとっても親切ですね。助かります。僕、兵衛九ひょうえ ここのつ。高校2年生です」


「私は看護師の矢崎陽菜です。今は痛い?」


「わぁ、天使様だぁ。走ったりジャンプしたりすると最高潮に痛みます!」


「無理はしたらダメよ。病院を受診した方が良いかもしれないね」


「えぇ!? 僕病気なんですか?」


「痛みがあるってことは、何か問題が起きてることは間違いないと思うよ」


「どこに行けば良いのかなぁ。僕、普段めっちゃ元気なんですよ。最近、体育祭のためにやりたくない練習を美波にさせられて困ってるくらいなんですよ」


──診療科かぁ。ちょっと相談してみよう。大ちゃんお家にいるかなぁ。


「待ってて、診療科聞いてみるね?」


 兵衛君にそう言ってスマホを取り出し、大ちゃんの番号をタップする。


『もしもし、陽菜。もう帰りなの?」


「うん。ねぇ、大ちゃん、ちょっと教えてもらいたいんだけど。電話大丈夫?」


「大丈夫だよ。何かな?」


 兵衛君に聞いた症状と現状を伝えた。


「すねの痛みかぁ……。急激な運動からのシンスプリントかなぁ」


「使いすぎ症候群とか言うアレですか。診療科ってどこが良いの?」


「MRIによる画像検査を受けるだろうから整形外科が良いかな」


「わかった。整形外科受診を勧めておく。大ちゃんありがとう」


 知りたかったことを教えてもらうとスマホをしまった。


「待たせてごめんね。兵衛君は整形外科で診てもらった方が良いと思うよ。今の症状からシンスプリントかもしれないってドクターが言ってたけど、検査をしたわけではないし、確定ではないから。早めに受診してね」


「しん……しんす……ん? 難病なんですね!」


「へっ? スポーツを始めたばかりの人とかに多く見られる病気かな。放置しておくと良くないから受診してね」


──もう大丈夫そうかな? 病院受診も進めたし、そろそろ帰ろうかな。


「それじゃあ、気をつけて帰るんだよ。あっ、走ったらダメだからね。じゃあね」


「天使様、いや、女神様ありがとうございました! 僕の難病を見つけてくださって。早速病院に行って難病を克服しますね!」


──いやいや、そこまで難病ではないんだけど、まっ良いかっ。頑張れ若者!


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