悟×岩崎先生×謎が語りかける!?
Q 〜憧れと雰囲気だけの名探偵は、華麗な推理にまるっと乗っかる〜 の主人公 兵衛九
ここちゃんが出演しています。
「さと君、今日は買い物付き合ってくれてありがとう。迷っちゃってひとりで困っていたんだよ」
「とんでもないです。僕の方こそご一緒できて光栄です。ところで、どうします? ホワイトデーのお礼。何か決まってます?」
岩崎先生に、ホワイトデーのお返し選ぶの付き合ってくれない?と相談してされて、役に立てるのならと思い一緒に買い物に来ることになった。人気のお店の物なら間違いないと思いここまで来たことはいいが、ここからが悩みどころだ。
「どうしたものかねぇ。何個入りかも大切だよね。全員に行き渡るようにしないと、機嫌損ねたらその日1日口聞いてもらえなくなるおそれがあるからね」
「それは怖いですね。先輩達を敵に回したら……」
「さと君、どうなるの?」
「わかりません。岩崎先生、一度先輩達を怒らせてみてもらえませんか?見てみたくないですか?先輩達の怒ったらどうなるか」
「さと君、怖いこと言わないでよ!僕、寿命が縮まるよ」
そんなことよりお店に入って探さないと決められない!
「岩崎先生、そろそろ冗談抜きで探さないと決められなくなりますよ」
とりあえず気になったお店に入って店内を見渡してみる。ここは違うっぽいと感じて店を出る。それを繰り返す事数回。何やら賑わっているお店を見つける。
「さと君、そこ賑わってない?」
「ほんとだ、行ってみましょう」
岩崎先生が見つけたお店に一歩足を進めてみる。
「これ、真智先輩喜びそう。これ、弥生先輩泣いて喜びそう、陽菜先輩はこれかなぁ」
見ているだけで楽しくなってくる物がたくさんあった。
「さと君、このお店で決めようよ」
「そうですね。そうしましょう」
このお店の限定商品で個包装になっているクッキーの詰め合わせを見つけて手を伸ばす悟
「あっ」
クッキー缶を手に取った時に僕の手を握る手があった。
「ふおっ」
僕の手を握り、謎めいた声をあげる知らない男の子
「さと君、知らない子と愛を育くんでいるんですか?」
「そんなわけあるわけないじゃないですか。ちょっと君、僕の手は売り物ではありませんよ」
僕の手を握ってる男の子に話しかける。
「おぉ、ごめんなさい。では、その手に持っているクッキーの詰め合わせを僕の手に握らせてください」
ほえっ! これはダメだぞ。僕の明るい職場生活の為には欠かせないものだから。
「これは僕の命に関わるかも知れない商品だからキミの手に握らせてあげることはできないんだよ。ごめんね。キミは若くてイケメンさんだから他にも見つかるよ」
そう言った僕に男の子は
「僕は星見台高校2年の兵衛九と言います。僕イケメンですか? そうなんですね。謎が語りかけてきたぞ。このクッキーは、お兄さんの命に関わる品物。と言うことはこれを買わないと死んじゃうと言う事。まだお兄ちゃんには生きてもらわねばいけない。うん、僕が他のクッキーを探したら問題は解決ですね。うんうん、謎が語りかけてくれた!」
九くんは僕の手を握ったまま、何やらひとりで語っている。岩崎先生を見ると、笑い尽くして詰まらなくなったのか、ホワイトデーのお返しを探している。
「あのぉ〜、そろそろお手手を離してもらえたら嬉しいです」
そっとお願いしてみると、九くんは両手でクッキーの詰め合わせを待つ手を両手で握り
「お兄さん、命を大切にしてくださいね。それでは、さようならまたどこかで会える事を願っています。さようなら」
そう言って深々と頭を下げで帰っていった。なんか、今の若い子って、元気だなぁと思った。命のクッキーの詰め合わせを持ちレジへと並ぶ。無事にお会計を済ませて岩崎先生を探すと……
「謎が語りかけてきます。きっとこのせんべいがあなたを救ってくれると、このおせんべいが語りかけてきました!」
「おぉ!ありがとう。親切な高校生君」
僕の手を握っていた高校生と岩崎先生が品物を選んでいた。でも、その選択は……。
言わないでおこう。岩崎先生に向かって自然と合掌をしていた。




