岩崎先生×医局で相談
「先生達、ホワイトデーは、どうされるんですか?」
岩崎先生が、医局でいつものように騒いでいる。放置するべきか相手をするべきか、鴻上先生をチラッと見ると目が合い、クスりと笑われた。
「あれ? 先生達、耳聞こえなくなっちゃったんですか? 耳鼻科にコンサルしましょうか」
相変わらずな返しに、鴻上先生が折れた。
「岩崎先生、心配してくれてありがとう。耳鼻科にコンサル入れなくても大丈夫。ちゃんと聞こえてるから」
「へっ? それなら、ホワイトデーは? って質問も聞こえていたはずですよね?」
「もちろんバッチリ聞こえていたよ」
「ふぇっ? それならどうして?」
疑問でいっぱいになっていると藤堂先生が。
「岩崎先生はどうされるんですか? たくさんもらってましたもんね。チョコレート」
──ん? 藤堂先生、チョコレート様をもらえていなかった? それならホワイトデーは……だよねぇ。うんうん。
「クッキーちゃんとかマシュマロちゃんをナーススーションへ置いておこうと思ってます」
そんな僕の返事に鴻上先生は。
「陽菜ちゃんが、医局に差し入れしてくれてましたね。何かお礼を考えようかな」
「ふぇ? 陽菜ちゃんが医局に? 僕、食べてないかも知れないです! 陽菜ちゃんのチョコ様」
「タッパーに入れて差し入れしてくれましたよ。手作りだったけど パティシエかと思うくらい美味しかったよ」
──鴻上先生、なんですと!?
「藤堂先生も召し上がったんですか?」
「もちろん。美味しかったですよ。そうですね。お礼を考えないとですね」
「いやいや、藤堂先生は……ねぇ。個人的に頂いたでしょ。そちらに力を入れないと」
「鴻上先生、それはちゃんと考えてますから」
「楽しみですねぇ。藤堂先生の本気」
「いや、遊ばないでください」
僕の存在を忘れて、鴻上先生と藤堂先生がなにやら話し込んで笑っている。
──うんうん、仲良しさんだ。
僕は、ホワイトデーの話をさと君に相談しようと決めたのだった。




