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陽菜×報告

 今日は申し送りの後、藤堂先生が私達のことをみんなに報告をする。医局長と看護師長と鴻上先生の3人には先週事前に報告をしに行った。ついに、みんなに報告をする事になった。何故こんなことになったのかというと、依元看護師長が、坂倉さん達もいつあなた達がくっつくのかヤキモキしてたから、時間を取るから、自分たちの口から報告してちょうだい。と言われたからだ。


 みんな?いつくっつく? って先輩達、私より私の事知ってない? というわけで、今日、交際を報告する事になった。普通、結婚の報告ならともかく、お付き合い始めましたの報告いるの? ないとは思うけど別れたらどうすんの!? 


 申し送り始めます。といつも通りの朝が始まった。しかしわたしは、これが終わったらと思うとそれどころではない。ナースステーション隅で藤堂先生が待機している。思わず目が合っちゃったじゃん。恥ずかしい。


「…………以上です」


 朝の申し送りは無事に終わる。先輩達は自分の持ち場に移動しようとし始めたタイミングで依元看護師長が声をかけた。



「えっと、もう少し時間をもらって良いかしら」


 その場にいる私以外のナースが、何かあるの?と顔を見合わせたりしていた。


「それじゃあ、藤堂先生どうぞ」


 依元看護師長の呼びかけに藤堂先生は頷き、中央に歩み寄り私を呼ぶ。


「陽菜」


 私は、この場で名前を呼ばれただけなのに恥ずかしくなり頬を熱くし俯き加減で藤堂先生の横に並ぶ。そして藤堂先生と視線を合わせ互いに頷き前に向き直る。そして藤堂先生が話し出した。


「この場をお借りしまして私事ですがご報告をさせていただきます。私、藤堂大雅は、矢崎陽菜と結婚を前提にお付き合いをさせていただくことになりました。ナースの皆さんには温かく見守って頂いていたのでご報告をさせていただきました。朝の忙しい時間帯にお時間をいただきありがとうございました」


 ん? 見守ってもらっていた? えっ?私が藤堂先生を想っているってバレてたって事? いつから? 


 藤堂先生の挨拶が終わり、2人揃って頭を下げて報告が終わり、藤堂先生は医局へ戻って行った。……ってこの場に残された私の運命なんて想像する事は容易くないか?


「ひぃ〜なぁ〜、藤堂先生の告白の言葉は?どんな感じ? やっぱり甘々なの?」


「陽菜ちゃん、告白の場所は?」


「シチュエーションは? どんな感じ?」


 ほらぁ、こうなるってわかりきってる事じゃん。藤堂先生、助けてよぉ〜。


「あっ、バイタルチェック行ってきます」


「陽菜に逃げられた!」


「陽菜とお昼一緒に行こう」


「真智先輩、ずるい!私も一緒に行きます」


 できたら、今日は先輩達とお昼が一緒は避けたい。絶対に根掘り葉掘り聞かれる。休憩どころではない絶対に。こういう時は同期と一緒に……。いやいや、先輩たちにバラされる。


 そんな時、搬送依頼の電話が入る。


「今日の搬送担当は?」


 真智先輩がそう言いながらホワイトボードで担当割を確認している。


「陽菜、渡瀬レディースクリニックからの搬送依頼」


「わかりました」


 私もホワイトボードで担当医を確認する。藤堂先生だ。院内用の電話を取り出し藤堂先生に連絡を入れる。ナースステーションで合流して保育器を積んだドクターカーへ、必要な物を持ち向かう。


「夫婦で出動だから息ぴったりのコンビだね。心配いらないね」


 弥生先輩、まだ夫婦ではないです。でも心配いらないって言葉は嬉しいです。


 異例の交際発表から始まったバタバタな1日は始まったばかり。ドクターカーに乗り込み、渡瀬レディースクリニックからの依頼内容を藤堂先生に伝え情報共有をする。

 

 ドクターカーの中で、サイレンの音を聞きながら藤堂先生をチラッと覗き見る。医師としての彼も、かっこいいなぁと心の中で呟いていた。


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