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第四十二話 魔獣の森

数時間ほど海を進んだ後、ワタルたちの船はエムルート島に到着した。島の港には、青々とした木々と美しい海岸線が広がっていたが、どこか静まり返った雰囲気が漂っていた。


船が桟橋に接岸すると、ワタルたちは甲板を降り、港に立つ依頼者のもとへと向かった。依頼者は中年の男性で、緊張と不安が入り混じった表情を浮かべていた。


「ようこそ、エムルート島へ。」彼は深く一礼し、自己紹介を始めた。「私はエルン。島の住民を代表して、今回の依頼をお願いした者です。」


「さっそく依頼の詳細を聞かせてください。」ワタルが前に出て尋ねた。


エルンは深く息を吸い、話を続けた。「島には古くから伝わる伝説の龍がいます。この龍は時折島に降り立ち、住民や訪れる者を襲い、島全体を恐怖に陥れています。これまでにも何度か討伐隊を組織しましたが、誰一人として成功した者はいませんでした。」


「龍の姿を見た者はいますか?」ハウンが質問した。


「はい、何度か目撃されています。龍は巨大な黒い鱗を持ち、翼を広げると空を覆い尽くすほどの大きさです。その眼は燃えるように赤く、口からは炎を吐き出します。」エルンの声は震えていた。


「どのような被害が出ているのですか?」ワタルがさらに尋ねた。


「龍は村の家々を破壊し、農作物や家畜を焼き尽くします。住民の中には命を落とした者もいます。島全体が恐怖に包まれ、日常生活が困難な状況です。」エルンは涙を堪えるように言った。


「その龍が出現する場所や時間帯は特定されていますか?」スノーが尋ねた。


「龍は主に夜間に現れます。特定の場所はないものの、島の中央にある古い神殿の近くで目撃されることが多いです。その神殿は龍の巣穴だと言われています。」エルンは地図を広げ、神殿の位置を指し示した。


「よし、まずはその神殿を調べてみよう。」ワタルが決意を固めたように言った。


「お願いです。どうか島を救ってください。」エルンは深く頭を下げた。


ワタルたちが神殿に向かう準備を進める中、スノーがふと思い出したようにエルンに尋ねた。


「エルンさん、どうして私たちが依頼されたパーティだってわかったんですか?他にもお客さんがいるかもしれないのに。」


エルンは微笑みながら答えた。「それは、あなたたちの名声を聞いていたからです。ラグド王国でも有名な冒険者として、その腕前は信頼できると評判です。」


「それに、船が到着する時間に合わせてここで待っていたんですよ。あなた方の装備や雰囲気を見れば、すぐに分かります。」エルンは感謝の意を込めて言った。



エルンは苦しげな表情で話し続けた。「この龍が現れるようになってから、島の生活は一変しました。夜になると村全体が恐怖に包まれ、誰も外に出られなくなります。」


エルンの目には涙が浮かんでいた。「子供たちも安心して外で遊ぶことができず、畑は荒らされ、収穫も減少しています。このままでは島の未来はありません。何度も討伐隊を組織しましたが、全てが無駄に終わり、多くの仲間を失いました。」


「毎晩、龍の咆哮が響き渡り、その度に誰かが犠牲になります。村人たちは恐怖と絶望の中で生活しています。私たちにはもう、あなた方のような強力な冒険者に頼るしか方法がないのです。」


エルンはワタルたちを見つめ、熱い涙を流しながら続けた。「どうか、この島を救ってください。私たちの希望は、もうあなた方に託されています。龍を倒し、再び平和な日常を取り戻せるようにしてください。」


「お願いです。」エルンは深く頭を下げた。「子供たちの未来のためにも、この島を、私たちを救ってください。」


街並みは龍に襲われたためか、荒廃している。姿を隠しているのかエルン以外の住民を見かけることはなかった。


事情を聞こうにも、エルンの疲れた表情と島の状況から、ワタルたちは察して聞くのをやめた。


ワタルは深く頷き、エルンに向かって言った。「分かりました。私たちが必ず龍を討ち、この島に平和を取り戻します。皆さんのために、全力を尽くします。」


スノー、ファング、ハウン、そしてサヤもそれぞれに頷き、覚悟を決めた。


エルンは地図を広げ、島の奥深くに位置する「魔獣の森」を指し示した。「龍はこの森の奥深くをすみかにしています。昼間は活動をしていないため、そこを奇襲するのが最も効果的です。どうか、準備を整えて挑んでください。」と彼は頭を下げた。


ワタルたちはエルンと別れ、島の荒廃した街並みを見ながら歩いた。


「それにしても、どうしてこの島だけが執拗に攻撃されているんだろう?」スノーが呟いた。


「確かに。他の場所ではこんな話は聞かないし、あまり島外には知られていないようだ。」ファングが続けた。


「なぜ兵士団も動いていないのか、不思議。」サヤが疑問を投げかけた。


彼らは魔獣の森へと足を進め、島の謎を解き明かすために、龍の巣へと向かっていった。森の中は暗く、獣の唸り声や鳥の鳴き声が響き渡っている。木々の間を縫うように進む彼らの姿は、まるで影のようだった。


「気をつけて進むぞ。ここは魔獣の森だから、何が出てくるか分からねぇからな。」ファングが警戒を呼びかけた。


突然、サヤが立ち止まり、鋭い目で周囲を見渡した。「何かくる…!」その声は緊張感に満ちていた。


ワタルたちも即座に身構え、周囲の様子を伺った。すると、頭上の木々の間から何かが動く気配がした。葉がざわめき、影が素早く移動するのが見えた。


次の瞬間、木の上から巨大な蜘蛛が飛び降りてきた。2、3メートルはあるその体は、漆黒の甲殻で覆われており、赤い目が妖しく光っていた。蜘蛛はその大きな脚を広げ、素早く地面に着地すると、鋭い牙をむき出しにし、毒液が滴り落ちた。


蜘蛛は一瞬の間を置き、猛然と彼らに襲いかかってきた。その動きは驚くほど速く、巨大な体に似合わぬ俊敏さを見せつけた。ワタルたちはそれぞれに反応し、攻撃を避けるために散開した。


「皆、気をつけろ!」ファングが武器を構えながら叫んだ。


蜘蛛は鋭い爪で地面を引っ掻き、その大きな脚でワタルたちに攻撃を仕掛けた。ワタルは蜘蛛の攻撃をかわしながら、剣で反撃した。鋭い刃が蜘蛛の硬い甲殻に食い込み、切り落とした脚から黒い体液が飛び散った。


巨大な蜘蛛の攻撃は終わらなかった。ワタルが一撃を与えた瞬間、その鋭い脚が再び動き始め、恐ろしい速さで反撃に転じた。赤い目が不気味に光り、鋭い爪が空気を切り裂く音が響いた。


「気を抜かないで!」サヤが警告の声を上げるも、一瞬の隙をつかれてしまった。


蜘蛛はその巨大な体を軽々と持ち上げ、口から糸を吐き出した。白い糸が勢いよく飛び出し、ファングとハウンに向かってまっすぐに飛んできた。二人は避ける間もなく、その糸に絡み取られてしまった。


「くっ、動けない!」ファングが苦しげに叫んだ。蜘蛛の糸は驚くほど強靭で、ファングの力でも簡単には破れなかった。


「この糸、尋常じゃない…!」ハウンも同様に捕らえられ、身動きが取れなくなった。


蜘蛛は脚を切られた影響をまるで感じていないかのように、さらに攻撃を続けた。残った脚で地面を力強く蹴り上げ、ワタルたちに向かって猛然と突進してきた。その動きは依然として速く、まるで怪物そのものだった。



「ちょっと時間を稼いでもらえる?」とサヤが叫んだ。彼女の声には緊迫感と決意が混じっていた。


「どのくらい?」とワタルが返答しながら、身体強化の魔法を繰り出し剣を構え直した。


「1分!」サヤは即答し、その場に膝をついた。両手を地面に置き、目を閉じて集中し始めた。彼女の体から淡い光が漏れ出し、周囲の空気が震えるように感じられた。


「分かった、任せろ!」ワタルは仲間たちに向かって声をかけた。「スノー、サヤのために時間を稼ぐぞ!2人とも必ず助けるから!」


スノーは素早く魔法の詠唱を始め、ファングとハウンは糸から解放されないままもがいていた。蜘蛛の糸は強靭で、彼らの動きを完全に封じ込めていた。


「このままじゃ…負けるわけにはいかない!」スノーの手から氷の矢が放たれ、蜘蛛に向かって飛んだ。氷の矢は蜘蛛の体に直撃し、甲殻に薄氷をまとわせた。しかし、蜘蛛は痛みを感じている様子はなく、鋭い爪で地面を引き裂きながら突進してきた。


ファングは糸に縛られたまま、それでも声を張り上げた。「さあ、こっちだ!俺を見ろ!」彼は声を上げ、注意を引こうとした。蜘蛛はその声に反応し、一瞬だけファングに目を向けた。


その隙に、ワタルが全力で攻撃を仕掛けた。彼の剣が再び蜘蛛の体に深く突き刺さった。黒い体液が飛び散り、蜘蛛の動きが一瞬鈍った。しかし、それでも完全には止まらない。


「くそっ、なんてしぶといんだ…!」ワタルが歯を食いしばる。


ハウンも糸に縛られたまま、レイピアを投げつけようとしたが、動きが制限されているため狙いが定まらない。


スノーが叫んだ。「サヤちゃん、急いで!」


サヤは集中を高め、体全体から光が放たれていた。彼女の魔力は徐々に高まり、周囲の空気が重く感じられるほどの圧力が生じていた。


「あと30秒…」サヤは心の中で時間をカウントしていた。


「皆、踏ん張れ!」ワタルの声が仲間たちを鼓舞する。彼らは一丸となって蜘蛛の猛攻を防ぎ続けた。


ファングは糸に縛られたまま、それでも声を上げて蜘蛛の注意を引き、スノーは氷の魔法で攻撃を続けた。彼女の手から放たれる氷の刃が蜘蛛の脚を凍らせ、その動きを一瞬だけ鈍らせた。


しかし、その時、蜘蛛は鋭い目をサヤに向け、糸を放とうとした。瞬時に、サヤの集中が一段と高まり、体全体が眩いオーラで包まれた。糸はサヤに向かって飛んだが、その魔力を帯びたオーラが糸を触れた瞬間に掻き消してしまった。


「サヤちゃん、すごい…!」スノーが驚きの声を上げた。


「今だ、サヤ!」ワタルが叫ぶと同時に、サヤは魔法の詠唱を完了し、目を開けた。彼女の手から放たれる強力な魔法が光り輝き、蜘蛛を包み込んだ。その瞬間、光の柱が蜘蛛を貫き、その巨大な体が消し飛んだ。


「やったか…?」ワタルが慎重に確認すると、蜘蛛の残骸が地面に転がっていた。


「ありがとう、みんな。すごいでしょ?」サヤが息を整えながら微笑んだ。


サヤは息を整えながら、ファングとハウンのもとに駆け寄った。彼女は集中力を保ちつつ、両手に魔力を集め、慎重に糸に触れた。


「さあ、今度は二人を解放する番ね。」サヤは優しく微笑みながら、魔力を糸に流し込んだ。すると、魔力が糸を伝っていき、蜘蛛の糸が徐々にほぐれていくのが見えた。糸は瞬く間に緩み、やがて完全に解けてしまった。


「なんて力だ…」ファングが呟いた。彼は体を動かし、解放されたことを確認すると、サヤに感謝の視線を向けた。


「ありがとう、サヤ。おかげで助かったわ。」ハウンも糸から解放され、深く息をついた。


一同の健闘を称えながら、彼らは再び探索を開始した。


「しかしながら、あんなバカデカい蜘蛛が森に入って早々住み着いてるなんてな…」とファングは驚きを隠せずに言った。


「私もあんな巨大な蜘蛛が存在するなんて知らなかったわ。魔術学院の授業で魔物についても取り上げられるけど、あのようなものは聞いたことがないわ」サヤが言葉を続けた。


その時、再び森の奥から何かが迫ってくる音が聞こえた。地面が微かに震え、枝葉が揺れる音が近づいてきた。


「また何か来るぞ…!」ワタルが警戒を呼びかけた。


現れたのは、蜘蛛と同じくらいの大きさを持つ巨大な四つ首のオオカミだった。その体は黒い毛で覆われ、目は血のように赤く輝いていた。鋭い牙をむき出しにし、低い唸り声を上げて彼らに向かって突進してきた。


「また厄介なのが来たな!」ファングが剣を構えた。


「今度は一気に片付けるわ!」サヤが決意を込めた声で言った。


スノーは素早く魔法の詠唱を始め、ワタルは剣を構えて四つ首の突進を迎え撃つ準備をした。ハウンはレイピアを手に取り、戦闘態勢に入った。


「スノー、準備はいい?」ワタルが確認した。


「いつでも!」スノーが答えた瞬間、氷の魔法がオオカミに向かって放たれた。冷たい風が吹き荒れ、オオカミの足元に氷の棘が突き出し、動きを封じた。



「今だ!」ワタルが叫び、剣を振り下ろした。その一撃はオオカミの首に深く食い込んだが、まだ動きを止めるには至らなかった。


「くそ、しぶといな…!」ワタルが歯を食いしばる。



「任せて!」ファングが叫び、剣を振り上げ、側面に強力な一撃を加えた。オオカミは痛みに吠え、さらに暴れたが、その隙にハウンが素早く近づいた。


「これで終わりよ!」ハウンがレイピアを構え、精確な突きをオオカミの心臓に向けて放った。鋭い刃が体を貫き、致命的な一撃を与えた。獣は最後の唸り声を上げ、力尽きて地面に倒れた。


「やった…!」サヤが息をつきながら言った。その声には少しの不安が含まれていた。


「何か気になることでも?」ワタルがサヤに尋ねた。


サヤは軽く首を振り、オオカミの倒れた姿を見つめながら言った。「こんな生き物も知らない…」


「もしかして、この島独自の生態系なんじゃないか?島そのものに知られてないことが多すぎる。」ファングが指摘した。


「なるほど…確かに、そういうことかもしれないわね。」サヤは納得するように頷いた。


その後も、彼らは探索を続ける中で、見慣れない魔物たちに次々と遭遇した。巨大な岩を飲み込み、吐き出す蛇、鋼のように硬い皮膚を持つ白いサソリ、毒と刃物のような羽を持つ美しい蝶など、どれも魔術学院では教えられていない生き物だった。


「この島、本当に不思議な場所だね。」スノーが感嘆の声を漏らした。


探索を続けるうちに、彼らはついに謎めいた建物にたどり着いた。森の自然に溶け込むように見えたが、建物自体は比較的新しく見え、そのコントラストが異様だった。周囲の古びた木々や苔むした岩とは対照的に、建物の壁は清潔で、手入れが行き届いているようだった。


「何だこの建物は…?」ファングが疑問の声を上げた。


「不気味だね。誰か中にいるかもしれない。慎重に行こう。」ワタルが低い声で言った。


「確認してみよう。」サヤが言い、彼女は建物の周囲を見回しながら、扉の近くに耳を傾けた。しばらくの間、誰も動かずにじっと待ったが、内部からは何の音も聞こえなかった。不安と好奇心が入り混じった顔で互いに見合った後、ファングが一歩踏み出し、扉の取っ手に手をかけた。そしてわずかに躊躇した後、彼は力を込めて扉を押した。頑丈な蝶番から軋んだ音を立てつつも、あっさりと開いた扉がゆっくりと動き始めた。


中は薄暗く、埃っぽくて陰気な雰囲気が漂っており、家具や壊れかけた機器が散乱しており、部屋の奥には乱雑に置かれた資料が山積みになっていた。


「気をつけて。何が待ち受けているか分からない。」サヤが言いながら、魔法の光を指先に灯し、部屋を照らした。


「ここ、何かの研究施設だったのかもね。」スノーが資料を手に取りながら言った。


資料の中には、彼らがこれまでに遭遇した魔物の名前が書かれているページもあった。蜘蛛や四つ首のオオカミの名前も含まれていた。


「どういうことだ?」ワタルが不審そうに言った。


「これは、この島に生息する魔物の記録かもしれない。」サヤが資料を読みながら言った。



「それにしても…この建物は誰かが最近まで手入れをしていたのかもしれないわ。」ハウンが周囲を見回しながら言った。「確かに、この資料も最近のものに見える。」ファングが同意した。

「誰かがここで暮らしていたってことか?」ワタルが尋ねた。

ハウンは静かに頷き、部屋の一角を指差した。そこには小さな机があり、その上には紙の束が置かれていた。彼女はその紙を取り上げて中身を確認した後、静かに言った。「これは……」


「読んでみよう」とサヤが言った。一同は彼女のもとに集まり、彼女の持つ紙を覗き込んだ。その文字は弱々しかった。


****

5月25日。仲間の一人が突然行方不明になった。彼はこの島の中心部に向かうと言って出かけたまま戻ってこない。私たちは捜索隊を組んで探したが、彼の手がかりは何一つ見つからなかった。何かがこの島には存在している…」


サヤが読み続けると、日記の筆跡が急に荒々しくなり、次のページには血のようなシミが残っていた。


5月26日。誰かがこの建物に侵入した。夜中に目を覚ますと、足音が近づいてきたのが分かった。私は急いで隠れたが、彼らは確実に私たちを狙っている。これ以上ここに留まるのは危険だ。明日、島を離れる計画を立てることにする。


5月27日。何者かが仲間を襲った。私が目を離した隙に、彼は倒れていた。彼の体には不自然な傷跡があり、それがこの島の魔物によるものではないことは明らかだ。私もここから出なければ…


最後のページには、持ち主が恐怖に駆られて急いで書いたと思われる走り書きがあった。


助けを求める!何者かがこの島を支配している。魔物だけではない、人間もいる。彼らは私たちを監視し、襲ってくる。もしこの日記を見つけたら、すぐに逃げるんだ。私ももう時間がないかもしれない…


サヤが日記を読み終え、一同は重苦しい沈黙に包まれた。外から差し込むわずかな光が、彼らの顔を陰影で浮かび上がらせた。


「これは…相当な危険がこの島には存在しているってことだな。」ワタルが低い声で言った。


「仲間が行方不明になったり、奇妙な傷跡を残されたり…。これが龍の仕業ってことか…」ファングが推測した。


「でも、日記には『人間もいる』って書いてあるわ。どういう意味なんだろう。」とサヤが息をつく。


「そうか…ここに長居は無用だな。」ワタルが決断した。「でも、この資料は手がかりになるかもしれない。持って行こう。」


一同は頷き、慎重に歩みを進めた。この島の謎はますます深まるばかりだったが、彼らの決意は固まっていた。どんな危険が待ち受けていようとも、彼らは真実を突き止めるために進むしかなかった。



一同は急いで資料を手に取り、できるだけ静かに建物を出た。外の新鮮な空気を吸い込み、彼らは再び森の中に戻った。

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