6話
こちらへ来る時にも思ったのですが、辺境というのに街はとても栄えていて活気があります。
それに思っていた以上にお店も多く、人も沢山います。
あら? あそこは食堂の様ですね取り敢えず入ってみましょうか。
食堂へ入ると、沢山の人で賑わっています。
こんなに朝早いというのに凄いですね、ああそうなのですね、朝市の方々で賑わっている様です。
どうやって注文したら良いのか迷っているとお店の方が声をかけてくださいました。
「お嬢さんは、何にする? 決まったかい?」
私は思わず近くにいる方を見て
「こちらの方と同じ物でお願いします」
と答えたら
「じゃあ、好きなところに座って待ってな」
そう言われたので空いている席に座りました。
すると早々に運ばれてきたのは、お野菜が沢山入ったスープと焼きたてのパンです。
独特のスパイスを使ったスープですがとっても美味しくパンに良く合ってます。
私はとてもお腹が空いていたせいもあってあっというまに平らげてしまいました。
するとお店の方が笑顔を向けてくださいました。
「お嬢さん、いい食べっぷりだね、旅の人かい?」
私も笑顔で返しました。
「いえ、この度こちらに住む事になりましたのでこれからも宜しくお願いします」
「そうなのかい、じゃあ また待ってるよ」
「はい。是非、また寄らせていただきますのでその時は宜しくお願いします」
そう言ってお店を後にしたのでした。
『初めて食べるお料理だったけれどブルボンのお料理とはまた違った味わいだったわ』
私は独り言を言いながら、歩き出したのでした。




