表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   作者: ヴァンドール


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/42

37話

7月10日より毎日6話ずつ投稿させていただいています。7月16日に完結します。

(辺境伯エリック視点)


 またやってしまった。

 こんな態度ばかり取っていたらいよいよ嫌われてしまうな。分かってはいるのだがな。


 今日は領地に居る騎士達が鍛錬場で模擬戦をしている。その訓練の為出向くことになっている。

 二時間程、訓練に参加してから彼女を迎えに行く為、教会へ向かっていると馬車の窓からあのパン屋の店主が見えた。

 それも胸には産まれて間もない赤子を抱いているではないか、その上、隣には子供と手を繋いだ女性も一緒だ。見るからに仲の良い四人家族ではないか。

 やつは、結婚をしているのか? 彼女はそれを知っているのか?  

 それとも? 頭の中が疑問符だらけだ。

 いずれにせよこんな場面を彼女が見てしまったら相当、悲しむだろう。絶対見せてはいけない。


 私は教会に着いたが今、彼女を迎えに行ったら先程の場面と出くわし兼ねない。少し時間が経つのを待つ事にしょう。


 御者には暫く近くのベンチで休憩を取らせた。

 馬車に座ったまま色々な考えが巡る。

 先程の光景を彼女に見せたら諦めるかもしれないと思う気持ちも正直ある、しかし見せて悲しませたくもない。

 全く人を愛するとは何と厄介なものなのか。

 そんな堂々巡りな考え事をしていたら


「いつからそちらに?」


 突然声をかけられた。驚きで声が裏返りそうになったが平静を装った。

 教会から彼女が出てきてしまったのだ。

 まだ早過ぎる、今出たら、鉢合わせしてしまうかもしれない、困った。なんとか時間を稼がなければ……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ