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ならず者の長の命運

 さぁ、ここから話が色々動いてきますよ。

 「ン?お前だろう?ロナンドロ家の娘攫って、部下何人も寄越して、そこの娘脅して何かやろうとした阿呆だろう?」

 「あぁ?娘ェ?オラぁそんな事してねぇぞぉ?」

 「惚けるな!ならず者を追いかけて来たらここに来たんだ。そんな事してねぇだァ?

 ふざけるなよ?」

 今更何言ってんだ?否………………、待てよ…………………。

 そう言えば気になった事が有る。

 「オィ、偽従者………ボンゴって野郎はここに居ないか?

 他に、俺を倒した奴以外にお前の部下は居るか?」

 ここまで暴れて来たが、俺は奴等を見なかった。

 俺を最初に襲って来た奴等を。

 てっきりボス戦のお供に来るかと思ったのだが、結局来なかった。

 じゃぁ、アイツらは何処に行った?

 「……………アァ?ボンゴォ?……………………あぁ……………

 最近ここに来た変な奴かぁ?」

 「……………………変な、奴?」

 「アァ、余所から俺の所に来た連中でなァ。

 数十人がいっぺんに増えたァ。」

 増えた…………別集団か。

 「で、今そいつらは?何処に居る?」

 「アァ、そう言えば少し前からどっかの屋敷を襲いに行くって言ってたなぁ。」

 ァー…………………面倒臭い事この上無い!

 やっちまった!

 あの屋敷が目的!

 組織が二つあるとは思ってなかった!

 馬鹿野郎だ……。ならず者連合ならば組織は幾つも有る筈だった!




 急がねば。




 あぁ、そうだ。

 「お前ら、人を殺めた事は有るか?」

 「……………お前、今一体誰に訊いてるんだ?」

 「良いから答えろ。」

 「…………………………………………ねぇよ。俺達は厭な貴族専門の略奪者。

 人は殺すな。ヤな奴からブン捕れ。

 それが流儀だ。」



 俺は、とんだ義賊を退治しちまった訳だ。



 「………悪かったな。」

 悪い事をした。

 「何言ってんだ?俺達ゃならず者。天下のならず者だ。

 他人様から奪った物で生きる阿呆だ。

 人様に殺されても文句ぁ言えん。」

 「……………………………………………悪いな。」




 洞窟の奥に急ぐ。

 爺やさんにこのことを知らせないと。


 明日に期待ください。

 感想や評価によっては一日で一話の禁を破るやもしれません。(訳:感想や評価を下さい。)

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