俺は痛くない
人殺しはしない分、逆に残虐性が増してしまった感は有りますね。
正直、この主人公、拙作の『通称:聖女と悪魔のヤツ』の悪魔より外道な気がしてきました。
「フハハハハハハハハハハハハ削れろ削れろ!のっぺらぼうになってしまえぇ!」
両手に頭を持ちながら走る。
「が、ゴバ……デヴァ」
「あぁ゛あぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
両手にならず者の頭を持ってそのまま洞窟に走って行く。
逃げ遅れた者は容赦なく頭で殴って倒す。
持っている奴等が流石に死にそうになったら別の奴を犠牲にしてまた走る。
そんな、冷静に考えれば酷い事この上ない事をやっていた。
しかし、皮肉なことにこれがもの凄く効果的なのだ。
最初は刃向かってきた連中が途中から逃げ腰になって来た。
まぁ、当然だろう。俺だって人の顔を洞窟の岩の壁に擦り付けながら走って来る狂戦士にはドン引きする。
が、悪いが容赦はしない。
お前ら女の子を脅して、他にも色々やってんだろう?
『やって良いのはやられる覚悟のある奴だけ。』
そんな名言が有るらしい。
なら、良いよな。
「オ前ラ、覚悟有ルカラヤッテ来タンダロ?
他人ノ者盗ンデ、酷イ事シテ………
ジャァ、逆ニ酷イ事サレテモ文句ハ言ワセン!」
「くそぉ、痛ぇー畜生!」
「止めてくれよ!痛ェのは勘弁してくれぇ!」
頭が喚き、泣き出す。
この野郎。さんざんぱらやって来て抜かすか。
良いだろう。この言葉で止めを刺してやる。
「いやぁ、大丈夫。俺は痛くないから。」
頭二人が恐怖とパニックで騒ぎ出した。
多分、俺の顔が、夜叉にでも見えたのだろう。
読んで下さる皆さま。有り難う御座います。
次話も頑張って作っていきます。
なお、他にも色々書いているので他の 黒銘菓 の作品も宜しくお願いします。
(オススメは『賢者の趣味は癖のヤバイ魔剣作りです。』です。)
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