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第46話 戦争開始

遅れてすいませんん!!


そして、まさかこんな展開になるとは……

「つー訳で、皆。

 皇国のゴミクズ粗チン野郎が来るから気を付けてくれ」


 嫁勢揃い食事会の翌日。

 つまり、皇国のゴミクズ粗チン野郎がくる当日。城の食堂に集まった勇者達の前で達也は言った。


「具体的にどう気を付けろと?」


 和眞が首を回してから、問う。


「えー、寝取られないように気をつけろっていうのと、犯されないように気をつけろってやつだな」


 達也は簡潔に答える。

 実にわかりやすい答えだ。


「神崎くん!質問!そんなこと皇国の皇子がするの?」


 一人の勇者が訊く。

 確かに信じがたい話ではある。だが、達也はこういうことはしっかりとした証拠を集めた上で言う男である。


「するぞ、超するぞ。

 既婚だろうが彼氏がいようが気に入ったら拉致したり薬漬けにしたりして自分のオモチャにすんだよ。んで、大体は壊れるか、壊れなくても飽きてどっかの豚貴族か娼館に売り飛ばすんだよ。

 証拠映像がこちら!」


 達也はUAVで撮影した拉致の瞬間を映し出す。


「ほらな、こんな奴なんだよ」

「おい、達也。お前、これバレたらやばいことになんぞ」

「あ?気付くわけねぇだろ、あの愚者共が」

「しかしだなぁ」

「つか、別に戦争とかなっても勝てるからいいし。皇国の魔法機兵とかウチの魔導機兵ちゃん達でぶっ潰すし。つか、皇国とかウチの特殊近衛軍新月騎士団第01小隊だけで潰せるし」

「なんかヤバそうな奴らだな!」










 そして、数時間後。

 ついに皇国の皇子が到着した。




「ふむ、女勇者というからどの様な醜女かと思ったが全員中々に美しいではないか!特にあの髪を後ろで結った細身の剣を使う女(真奈)と髪を流した魔導書使いの女(雪姫)!」


 皇国の皇子ヤリーチン・スモールコック・アンラスは訓練をする勇者達を見て自らの護衛達に告げる。

 主の言葉を聞き、護衛達も彼女らを見、そして気持ち悪い笑みを浮かべる。主の気に入った女はたまに自分達にも回ってくるからだ。まあ、殆んどが精神的に壊れているのだが。


 ヤリーチンは護衛を引き連れ、勇者達の元へ歩いていく。


「やあ!勇者諸君!

 君たちは実にうつくしいねぇ!」


 開口一番これである。

 ダサすぎワロタ。

 いや、たしかにイケメンだけど、達也とかと比べちゃうと……ねぇ?


「僕は皇国の皇子ヤリーチンさ!

 君たちは僕の妾にしてあげようじゃないか!嬉しいだろ?

 まずはそこの二人、ぼくに奉仕するんだっ!」


 早速のお言葉である。

 ここまで来ると頭にテラ〇ォーマーでも沸いてるんじゃないかと疑いたくなる。

 そして、指名された二人真奈と雪姫は二人で声を揃え……


「「キモい、死ね」」


 と世界一簡潔にお答えした。


「ふ、ふふふ。照れてるのかな?」

「照れるわけないだろう、一度脳みそ捨ててきたら?」


 真奈はやんわりと否定する。


「僕のことをなめてるのかなぁ!なめてるよねぇ!!!」


 そして、その言葉を聞き、発狂するヤリーチン皇子。どっかの転生貴族よりもキレやすい。


「嘗めるわけないでしょ、気持ち悪い。死んでくれないかしら」


 雪姫はヤリーチンのペロペロ願望をバッサリ切り捨てる。


「みんな!やっちゃえ!殺さなければ腕や脚はどうでもいい!一番働いたやつに僕が一回やったらつぎにヤる権利をあげるよ!!」

「ンォオオオオ!!!」


 皇子の言葉に沸く護衛たちは剣を抜き二人へと襲い掛かる。






 そして………


「はぁーい、証拠ゲッチュ」


 そんな言葉と共に護衛達の首は宙を舞い、禍々しい黒き焔によって一瞬にして焼かれ、残った体は深紅の花を咲かせ爆裂する。

 次の瞬間には宙より音もなく黒衣の男が地面へ舞い降りる。


「アンラス皇国第八皇子ヤリーチン殿下。

 今の護衛達による攻撃と先程からの勇者に向けての物言い、見過ごせないですよ」

「貴様は誰だ!」

「さらに俺の女に手を出すとは……よほど、戦争を起こしたいようですね…」

「なんだ、貴様は!処すぞ!」


 皇子は腰の剣を抜き黒衣の男へ突き付ける。


「それは…戦争をするということか?」


 黒衣の男はまったく動じずに問う。


「ああ、そうだ!」


 皇子は答える。


「そうですか、なら覚悟しろよ」


 黒衣は言う。


「ふん、貴様一人でなにができるというのだ!」


 皇子は黒衣を睨み付けながら、彼を鼻で笑う。


「勘違いするな、アホ皇子。貴様ら皇国が戦争するのは俺一人じゃない。俺の国、セフィロダアト神皇国だ。

『全て聞こえ、全て見て、理解したな全アンラス皇国民諸君。

 俺はセフィロダアト神皇国国王神皇タツヤ・K・セフィロダアト。なげぇな、これ。まあ、いいや。

 貴国の第八皇子は我が妻を誘惑し、そして傷付けようとした。さらに、俺に殺害を予告し、我が国に宣戦布告した!

 よって、我が国は貴国と戦争を行う!

 いいか、俺はこんなことをした第八皇子に容赦はしない。取り敢えず、このゴミはそちらに返すとしよう。その後どうするかは貴様らが決めろ。一週間後にはそちらを攻める。三日月と世界樹と宿り木、そして龍狼の紋章に恐怖しろ。貴様らの皇子が犯した罪はそれほど大きい』」


 黒衣の男─タツヤは今までの全ての会話と映像を現アドル王国とアンラス皇国に放送していた。ちなみにアドル王国にもこのゴミ皇子の毒牙に掛かった者はいる。しかも貴族の娘だったりする。


「じゃあ、帰れよ《返送》。親バカな国王のことだ。きっと許してくれるさ、ヤリーチン」







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