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第32話 後始末

『お、やっと終わったか』


 リントヴルムがタツヤによって創られた個室から二人が出てくるのを確認して言った。因みに二人が中に居た時間はおよそ12時間。体力回復の魔導が掛けられているからシルフィの体力はもったのだろう。あ?タツヤ?あれは疲れないから良いんだよ。けっ、これだから絶倫モテ男は!


『って、くさ!男と女の臭いがめっちゃする!風呂入れ風呂!』

「リントヴルム……うるせぇ!」

『とにかく風呂入れ!って、お主まだやる気なのか!?』


 ギンギンに反り返ってやがる。

 リントヴルムが未だ臨戦態勢を維持しているタツヤの大太刀を見て驚く。タツヤはリントヴルムに首を横に振ると、無駄に豪華な風呂を創りだした。

 外野が煩いが二人は特に気にすることもなく、その風呂へと入った。







「さて、帰るか」

『何をする気だ』

「え?転移するだけだけど」

『バカなの?ぜろるの?』

「なんでそれを知ってる!って、誰がバカだこの駄龍!」

『お前だ!一体何処に転移する気だ!私がいきなり現れたらパニックが起きるわ!』

「は?お前はご帰宅するだろ。なに?もしかして一緒に帰るつもりだったの?」

『あ、確かにそうだった』


 バカふたりのやり取りはその後も暫く続いたが、リントヴルムが還されると、シルフィを伴いタツヤは転移した。






「よっ!」

「粉バナナッ!?」


 タツヤが転移先に指定したのはギルドの支部長室。

 つまりあの月〇さん(違う)の部屋だ。まあ、そんな事をすればこんな感じで変な声を出して驚くのも当然だ。


「なんで、(ラ〇ト)なんだ……って、まさか月〇と(ライ〇)を掛けているのか!?」

「なに言ってるのか分からないわ」

「計画通り!」

「何が?」


 そして、タツヤは先日の奇行(月〇)と粉バナナの人の中の人を掛けたネタに気付き戦慄する。だが、一応言っておくと支部長がこのネタを分かっているはずが無いので完全な運命の悪戯(作者による)である。


「と、まあ報告です」

「はい」


 タツヤは支部長の質問を無視すると真面目な顔になって言った。支部長もそれに気付いたのかこれまた真面目な支部長モードになった。


「シルフィの処女は俺が貰いました」

「はい…………ん?」

「シルフィの処女は俺が貰いました。初めての割りに結構上手でした(まる)

「ん……んん?シルフィ……それほんt…あ、訊くまでもなさそう」


 支部長がタツヤの言葉を聞いてシルフィを見ると、スゴい幸せそうな顔をしていた。それを見て彼女は確信する。「あ、これマジのやつだ」と。


「それとあの神殿に邪神が封印されてて、それが解かれて邪神が出てきてたからぶっ殺したよ」

「え?」

「なんか、アイツさぁ『俺は神々の王になる!(※違います)』とか言ってたからムカついてプッちょしちゃったよ。あ、これ死体ね」

「え、え?」


 タツヤはついでの様に邪神の事を告げると、その死体を出した。


「それと調査結果はこれに……纏めたから」


 そして、紙を取り出し、そこに頭の中で組み立てた報告書を念写すると、支部長の机に置いた。


「それじゃ、シルフィ。学校でな」

「うん//」


 そして、シルフィの耳元で囁くと、支部長室から出ていった。リア充爆ぜろ。



「シルフィ、大人になったのね」

「はい」


 支部長室に二人の声が響いた。



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