第31話 終了(いろんな意味で)
「グ、グランドマスター!?」
「ふふ」
現れた女を見た変態が驚きの声をあげる。グランドマスターと変態はいったのだがタツヤは「なにそれ?美味しいの?」という感じだった。
ここで冒険者ギルドでの役職的なやつを紹介したいとおもう。
冒険者ギルドの大まかな役職は上位順に
グランドマスター
↓↓
各大陸統括マスター
↓↓
各国ギルドマスター
↓↓
各地域統括支部長
↓↓
各都市支部長
と、なっている。他にもいろいろ有るが今回は割愛する。
さて、見てもらったらわかると思うがあの銀髪赤眼の女はグランドマスターと呼ばれた。つまり、ギルドで一番偉い人である。変態のダークエルフとは比べ物にならないほどに偉い人なのだ。
「な、ななななぜっ!?貴女がここに!?」
ビッチがグラマスに問いかけた。しかし、噛みすぎでは無いだろうか。
「ふふふ、連絡を受けたのよ。襲撃の件と、貴女のやって来た事に関して。
それにしても………やってくれたわね。まさか、王女様の婚約者に手を出すなんて。もう、言い逃れできないわよ」
グラマスが変態に答える。
「まあ、それよりも、アンタ誰だよ」
だが、タツヤはそんな事等どうでもいいとばかりにグラマスに質問した。グラマスは少し笑うと自己紹介を始めた。
「クリスティーナ・トーレスよ。種族は吸血鬼族で、冒険者ギルドのグランドマスターをやってるわ」
「へー、ヴァンパイアか。ツェペシュとかじゃないんだな」
「ツェペシュっていうのは吸血鬼族の族長……というより王家の家名よ」
「魔王とは違うんだよな?」
「ええ」
「まあ、良い。ところでこのクソビッチはどうすんだよ」
タツヤはクリスティーナにクソビッチの処遇を訊いた。
「ああ、それなら『ギルド資格剥奪及び再取得不許可』は確実。今までの不正報告と不正投獄でギルド裁判を行うわ。恐らく投獄されるわね」
「そうか」
そして、クソビッチに対する罰はタツヤがクソビッチに言われたものとほぼ同じだった。
その後、タツヤは報酬を貰うと王城へと戻った。
「あ、血が出てるわよ……『ペロ(タツヤの頬の血を舐める音』」
ゾワッ(殺気。主に何処かの少女から
「舐めんな」
「……ハァ……ァ」(タツヤの血を舐めて恍惚としている。変態
色々、あってから。
◇◇◇◇◇
その頃………とある国のとある王城のとある食堂で食事中のとある高校生達
ゾワッ
「ヒィっ!?」
「先輩、何か敵が来たような気がしたんですけど」
「あら、篠崎さんも?」
「私もよ」
「皆さんもですか?」
「ちょっ!?委員長、落ち着いて!」
「え?なんの事ですか?フフフフ」
「いや、こんな所でいきなりスキル使っちゃダメ!何してるの!?」
「フフフフ、敵を即死させる魔法を調べてるんです」
「え!?」
そこでは色々、あれな事が起きていた。
そして、ここに一人、某光の勇者と同等のイケメンで真面目でタツヤと仲の良い勇者がいた。あの時は丁度風邪で休んでいたためにあれを見ないですんだ男が。
その男の名は──黒條和眞。
特徴はイケメン。性格良し。彼女がいる。クラスの中心には行こうとしないタツヤと同じタイプだが、あの事件の後に中心人物となる。ちょっとだけ苦労人。趣味は読書とカラオケと剣道、特技は歌を唄う事である。
「カズマ………あれはどうすれば良いと思う?」
「陛下………あの状態になった女は止まりませんよ……。は、ははは………ハァ」
「苦労してそうだな」
「はい………」
やっぱり彼は苦労するようだ。
◇◇◇◇◇
ピシッ
「うわぁ!?」
ある国のある王城のある部屋。
その部屋に居たある男のカップに罅が、入った。
その理由は……
「フフフフフフ」
「あ、あの」
「お父様は静にしていてください。それにしても敵が居るようです!」
その娘だった。
一体どうやったら手を触れずに罅を入れられるのか教えて頂きたい。




