第26話 大侵攻?いえ、戦争です4
「それで、ギルドマスター殿?何故俺が行っては行けないと?」
タツヤはエヴァを見ながらいった。
「わからない?貴方を使って士気を上げるためよ。今まで一人も居なかったXXXランク冒険者で、レベル約9万の化け物を殺す人間。そんな者が居れば勝てると皆思うでしょ?」
そんなタツヤにエヴァは考えを隠す事なく言った。しかし、その考えはタツヤからすれば迷惑でしかなく、そして「え?なにそれ、洗脳?」という思いを思わず抱いてしまうようなものだった。
「知らねぇよ。大体そんな適当な考えで人を巻き込むな。つー事で俺は行かせてもらうわ」
タツヤはそんな思いを胸にしまいつつ、エヴァに言うとそのまま、ギルドから出ていった。
「おい、にいちゃん何処に行くんだ?モンスターが攻めてくるんだ。知ってるだろ?今から外に出るなんて自殺行為だぞ」
「大丈夫だ。ほれ、確認してくれ」
「おいおい、ほんとにダイジョブかって……XXXランクかよ!」
「まぁな。もういいか?」
「ああ、良いぞ」
「おう、じゃあな。……さて、来い神楽」
タツヤは王都の門から出ると神楽を召喚した。
そして、ある武装をインベントリから取り出した。
「さてさて、まずはコイツかね。
さあ、修羅よ、初陣だぞ」
《神妖刀・修羅》タツヤが造りだした大太刀で、刀身の長さは150㎝ほどである。また、特徴としては刀身が赫く、斬り殺した者の怨念が刀に憑くというところか。妖刀コエエエ!!!ちなみに何故そんな事になったかというと素材の『怨霊寄玉』という物のせいだ。先代神皇よ………なぜ、そんな物をもっているのだ。
~???がログインしました~
タナトス「ハデスがあげてた。私も似たやつをわたしたよ」
ハデス「…………綾〇旨い」
~???がログアウトしました~
タツヤは神楽に乗ると肩に修羅を担いだ。
「よし、行け!」
「ヒヒーン!!!」
そして神楽に命令を出すとモンスターのいる方へと向かった。
数分後、タツヤはモンスターの軍勢と対峙していた。その数、およそ10万。圧倒的に不利である………タツヤが居なければ。そして、現在、タツヤは「意外と数が少ないな」などという、他の冒険者からしたら正気を疑うレベルの事を思っていた。
もちろん、タツヤもあの様な体験が無ければその数に驚いただろう。そう、愚者の深淵でのあれが無ければ………。
そして、タツヤは少しふざけながらも殲滅を開始するのだった。
「Ladies and gentleme!!いや、クソモンスター諸君!今からタツヤ君のビックリマジックショーを始めるから、楽しんでいけよおおぉ!!
まずは世にも珍しい隕石の墜ちる瞬間を見せるぜぇ!
《隕石衝突》!
さあさあ、次は流星だ!願えば死なずに済むかもな?
《流星嵐》!
さてさて、お次は君達を消すぞ!
《消滅》!
一旦ここまでだ!楽しんでくれたか?」
タツヤが魔導を放った場所はクレーターができ、体が吹き飛び、部位が無くなったモンスター達で埋め尽くされ、地面はモンスターの血で染まっていた。
それを確認したタツヤは次の獲物を求めて、神楽を走らせるのだった。
それにしてもふざけすぎじゃないか、タツヤよ。




