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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第四章 箕川自由学園襲撃事件

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いつもと違う朝

 今日は珍しく目が覚める。


 いつもなら紫音ちゃんに起こされるところだが、今日は自然と目が覚めた。


 自分にしては珍しい。


 普段の自分なら誰にも起こされなかった場合、昼過ぎまで寝ていると言うのに。


 特に昨日は早寝したわけでもない。


 早寝したところで起きる時間はいつも変わらないしな。


 そうして、体を起こし差し込む日光に目を細めていると、


「えっ?冬夜くんが起きてる?もしかして、今日は世界が滅びたりするのかな?」


 部屋に入ってきた少女が驚きのあまり、手に持っていたタオルをその場に落とす。


 その少女は水色の髪をしており、スタイルも良く、とても美しい少女だ。


「あのさ、流石にそれは失礼すぎないか?俺だってたまには早起きくらいする」


「だけど、今まで一度も自分で起きられたところ見たことないよ?もう一緒に住んで三年くらい経つけど」


「うっ、確かにそうかもしれない…」


 思い返してみると、今まで一度も時間通りに起きられた記憶がない。


 友達と出かける時もお母さんに起こしてもらってたし、学校の時もそうだ。


 本当に今まで一度もないかもしれない。


 そうして、過去に自然と目が覚めたことはないかと思い返していると、


「せっかく起きたんだから、早く学校に行く用意しようよ。いつも行く時間ギリギリで焦ることになるんだから」


「確かに、たまには制服を着たまま朝食というのも悪くないかもしれない」


 水色の髪の少女こと紫音ちゃんからの提案を受けたので、素直に彼女の言うことを聞いておくことにする。


 確かに、一度も制服を着て朝食を取ったことはない。


 いつも寝起きで朝食は取っていたので、パジャマのままだ。


 パジャマと言ってもただのTシャツと短パンなのだが。


 紫音ちゃんにそう言われた俺はベッドから降りると、クローゼットを開く。


 クローゼットの中には紫音ちゃんに選んでもらった服がたくさん入っているのだが、その中から制服を取り出す。


 制服は学ランタイプではなく、ブレザータイプだ。


 正直言ってネクタイを締めるのは面倒くさい。


 まあ、自分が選んだ学校なので、仕方ないと言えば仕方ないのだが。


 いや、だってさ、学ランよりもブレザーの方がかっこよく見えるじゃん!!


 だから、選んだんだけど、ネクタイという存在を甘く見ていた。


 上手く結べない時のイライラと焦燥感は想像よりもキツい。


 俺がネクタイを結ぶのに慣れていないせいなのだが、それでもイライラするものはするのだ。


 そう思いながら制服に着替え、いざネクタイを結んでみると、今日に限って何故かネクタイを上手く結ぶことができた。


 いつもは紫音ちゃんに結んでもらっているのだが、何故か今日は上手くできた。


 それも下手な形ではなく、完璧な結び方でだ。


 何だろう。


 今日はこんなにも普段できないことができているのだろうか?


 もしかして、これは何か不幸が起こる前兆ではないのか?


 そう考えるほどには今日はついていた。


 明らかにおかしい。


 俺は不幸体質気味だというのに、こんなにも物事が上手く進むのはおかしい。


 そう思いながらも気分はウキウキだ。


 仕方ないだろう。


 こんなにも物事が上手く進むことなんてほとんどないんだから。


 そうして、制服に着替えた俺はリビングへ向かう。


 既に紫音ちゃんは朝食の準備を終え、席に着いている。


 他の子たちも全員制服に身を包み、学校へ行く準備ができた状態で座っている。


 右奥の席には紫音ちゃんが座り、その隣の席は空いている。


 その席は俺の席だからだ。


 俺の席の向かいには白髪の少女が座っており、制服を着ている俺を見て驚いた表情のまま固まっている。


 その隣に座っている黒髪の少女も驚きを隠せない様子で困惑している。


 そんなに俺が制服を着ているのがおかしいのかよ。


 そう思いながらも紫音ちゃんの隣に座る。


 そうして、俺が椅子に座ると、


「冬夜さんが制服を着ているなんて珍しいですね。今日は何かあったんですか?」


 前に座っている白髪の少女が話しかけてくる。


「たまたま早く起きたんだよ。それでさ、そんなに俺が制服着てるのって驚くことなの?」


 俺がそう質問すると、


「それはそうだよ。私たち冬夜と一緒に住んで結構経つけど、一度も制服着て朝食食べてるところなんて見たことないし。ね?玲華?」


 黒髪の少女はそう隣に座る白髪の少女こと玲華に話しかける。


 それに対し、


「確かに、凪姉さんの言う通りですね。私も冬夜さんと同居して長いですが、一度も見たことないですし」


 玲華も黒髪の少女こと凪に同意する。


 そんな彼女たちに俺はため息をつきながら朝食を取る。


 うん、美味しい。


 もう三年間くらい紫音ちゃんの料理を食べているけど、全く飽きる気配もない。


 俺は完全に彼女に胃袋を掴まれている。


 もう紫音ちゃん無しの生活はできないだろう。


 そう思いながら朝食を食べる。


 朝食を食べている間、俺たちはたわいもない世間話をする。


 そうして、朝食を食べ終わった俺たちは身支度を整える。


 この前、慌てすぎるあまりカバンを忘れそうになったこともあるが、今回は時間に余裕があるため、そんなミスはしない。


 他にも色々と忘れ物がないか確認を済ませ、スマホに連絡が来てないか確認してみる。


 特に早く返信しなければならないものはないことを確認したので、そのまま玄関に向かう。


 玄関には既に紫音ちゃんたちがおり、俺のことを待っているようだ。


 俺が玄関へ向かうと、そのまま靴を履き、皆で家を出る。


 そうして、俺こと十六夜 冬夜はいつものように学校へ向かったのだった。


 


えー、一人称で書いたのはいいものの、自分にはあんまりあってないです。普通に書きにくかった。やっぱり普段とは違うことをするもんじゃないですね。次回からはいつもの三人称視点に戻ります。ちなみに、冬夜くんが第二主人公であり、僕が一番好きなキャラです。後は紫音ちゃんも同じくらい好きです。まあ、他のキャラも全員好きなんですけどね。僕は自分の生み出したキャラは全員大好きなので。

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