ギリエニア共和国の崩壊まで十一
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黒と白の髪が混じる男性と別れたナタリアはすぐに王都へ戻った。
王都に戻ってきたナタリアのことを迎えに来るものは誰一人としておらず、分かってはいたのだが、自分がいかに生き残った権力者たちからよく思われていないのか思い知らされた。
敵陣へ単独で乗り込むという勇気ある行動を見せたのに、誰からも迎えられないことに少し悲しみを覚えながらも所詮自分はお飾りの王族なんだと自分を納得させ、父である国王が待つ王城へ向かった。
王城へ向けて歩いているナタリアは王都の様子を眺めていたのだが、王都にたまたまいたことで生き延びたギリエニア共和国の国民たちはとても不安そうな表情を浮かべており、彼らは他人を気遣っているような状況ではないことはすぐに分かった。
そんな国民たちに何か出来ることはないのかとナタリアは考えたのだが、今の自分では彼らに何か出来ることはなく、自分が出来る最善の行動は黒と白の髪が混じる男性と良好な関係を築くことだった。
ナタリアはこれから起こる出来事に不安に感じている国民たちを励ますことが出来ないことに大きな罪悪感を覚えていると、いつの間にか王城の入り口前まで来ていた。
王城の入り口に来ると、そこには黒と白の髪が混じる男性から唯一生き残った国王親衛隊の隊長が護衛のために立っていた。
ナタリアが親衛隊の隊長の近くまで来ると、彼もナタリアのことに気づいたようで、彼女の方へ駆け寄ってきた。
ナタリアの方へ駆け寄ってきた隊長は、
隊「ナタリア様っ!!よくご無事でお帰りになられて安心しました!!私、ナタリア様の身に何かあったらと考えると不安で不安で仕方なかったんですよ!!本当にご無事に帰られて嬉しい限りです!!」
ナタリアが黒と白の毛が混じる男性から無傷で帰ってきたことをとても喜んでおり、親衛隊の隊長がナタリアのことを心の底から心配していたことがその態度から窺えた。
なぜ、親衛隊の隊長がここまで心配していたのかと言うと、彼女が自分が仕えている国王の娘であることも理由であるが、それよりも隊長はナタリアが小さい時から彼女の面倒を見ていたため、彼にとってナタリアは娘と言っても過言ではない存在であった。
そんな娘と言っても過言ではないナタリアがギリエニア共和国のほとんどを一撃によって焼け野原へと変えた者の元へ一人で向かったと言うのであれば、心配するのも仕方ない。
誰からも出迎えがなかったナタリアは隊長が自分のことを心の底から心配してくれていたことに喜びを感じていると、
隊「それで、あの男との会合の結果はどうだったのですか?」
親衛隊の隊長が真剣な眼差しでナタリアに黒と白の毛が混じる男性との会合の結果はどうだったのかと質問した。
隊長から会合の結果を聞かれたナタリアは、
ナ「取り敢えず時間を稼ぐことは出来ました。これから、父と彼が提示してきた条件についてどう判断するのかを話し合った後、他の方たちとも話し合いをする予定です。そして、話し合いの結果、決まった答えを私は彼の元へもう一度伝えに行くつもりです」
黒と白の毛が混じる男性との会合の結果、答えを生き残った者たちと決めるための時間を稼ぐことが出来たことを伝えた。
そして、ナタリアは今から黒と白の毛が混じる男性が自分たちに提示してきた条件をどうするのかを父である国王と話し合った後、生き残った権力者たちとそのことについて話し合いをする予定であることも伝えたのだった。
親衛隊の隊長はナタリアが黒と白の毛が混じる男性から答えを導き出すのための時間を引き出せたことに感心したのだが、彼女がもう一度危険人物である彼の元へ戻ることも確定してしまったことに少しの不安を感じていた。
だが、ナタリアはもうすでに立派な大人であり、黒と白の毛が混じる男性との会合に成功したと言う実績からも隊長は彼女のことが心配でありながらも彼女のことを信じることにした。
これからの予定を親衛隊の隊長に伝えたナタリアは早速父である国王と黒と白の毛が混じる男性から提示された条件をどうするのかを話し合うために城の中へ入ろうとした時、
隊「ナタリア様、これは私からの忠告ですが、あの生き残った議員たちはあまり信用してはいけません。彼らの悪い噂をよく耳にしますし、今も彼らはこれからのことについて話し合いを国王様とすることもなく、ナタリア様が城から出た後、直ぐに彼らも城から出ていってどこかへ行っていました。くれぐれも彼らには気をつけてください」
親衛隊の隊長がナタリアの方へ近づいていき、他の者たちには聞こえないよう彼女の耳元で小さな声で生き残った権力者たちには気をつけるようにと忠告をした。
ナタリアも生き残った権力者たちの悪い噂は何度も聞いているため、隊長からの忠告を素直に聞き入れることにし、彼らとの会談では一つ一つの発言に細心の注意を払うことにした。
そして、親衛隊の隊長の発言で彼らが自分が黒と白の毛が混じる男性の元へ向かった後すぐに王城を離れてどこかに行ったことが分かったのだが、ナタリアはその話を聞いた時、とても嫌な予感がしたのだが、今の自分には彼らを追求することができるほどの権力はない。
そのため、ナタリアは権力者たちに対して注意を払うことしか出来ず、自分の立場があまりにも弱いことに嫌気がさした。
そうして、親衛隊の隊長から忠告を受けた後、ナタリアは父である国王に黒と白の毛が混じる男性から提示された条件について話し合うため、王城の中へ入って行ったのだった。




