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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ギリエニア共和国の崩壊まで八

男「もしも、俺に相手の心が読める能力があると言ったら、お前は信じるか?」


 黒と白の毛が混じる男性はナタリアに自分には相手の心を読むことができる能力を持っていることを匂わせるような発言をした。


 ナタリアはこの発言を聞き、一瞬彼には本当に相手の心を読む能力を持っているのではないかと考えたのだが、直ぐにそんな希少な能力をこの男性が持っているのは流石に都合が良すぎると否定した。


 だが、ナタリアの心の中では、これほどまでの力を持つ者が相手の心を読む能力を持っていてもおかしくないのでは、と彼が相手の心を読む能力を持っていることに納得しているようであった。


 ナタリアは心の中で黒と白の毛が混じる男性に心を読む能力を持っている可能性が高いと思いながらも頭ではこんなに都合が良いことは有り得ないと否定し、彼の発言は自分にカマをかけているのだと考えた。


 確かに、これほどまでの能力を持っている相手ならば、心を読む能力を持っていてもおかしくないと考えてもおかしくない。


 しかし、相手の心を読む能力というのは大変希少な能力であり、魔術でもこれに似た能力を持つ術も存在しているのだが、基本的に神族以上の力を持つ種族には魔術に対する強力な耐性があるため、効かない。


 それに、相手の心を読むという能力にも強さのレベルがあり、そのほとんどの能力は相手の心を読む魔術と似たような性能であるため、それが潜在能力(スキル)であったとしても神族以上の種族には一切効かない。


 中には、強力な心を読む能力を持つ者も存在しており、そんな者ですら、下級神の心を読むことが限界であり、中級神以上の力を持つ者になれば、心を読んだ際に大きなジャミングがかかり、何を考えているのか読み取ることができない。


 そんな制約の多い心を読む能力であるのだが、ごくごく稀にだが、どんな相手であろうと心を読むことができる能力を持つ者が生まれてくることがある。


 そんな誰もが欲しがる能力であるのだが、基本的にこの能力を持って生まれてくる者は長生きしておらず、ほとんどのこの能力を持って生まれてきた者は国から危険視され、始末されてしまうか、精神を病んで自殺するかの二択である。


 それほどまでに希少な能力者が、運良く今回のギリエニア共和国を壊滅させた人物である可能性は皆無に等しい。


 なので、ナタリアが黒と白の毛が混じる男性が心が読めるという発言をカマかけだと考えるのは普通なのである。


 そうして、ナタリアが黒と白の毛が混じる男性のこと疑っていると、


男「まあ、お前の言う通り俺が相手の心を読む能力まで持っているのは確かに都合の良すぎると感じるだろう。だが、俺が心を読む能力を持っているのは事実なんだよな。お前がここに来るまでの間に婚約者が俺に殺されてブチギレていたのも知っているし、生き残っている政府関係者の奴らが俺と会合したくなくて、お前が渋々請け負ったのも知っている。お前の婚約者の名前がニア・バルジスタであることも知っているからな?」


 黒と白の毛が混じる男性は自分のことを信じられないナタリアにため息をつきながら、彼女が自分には心を読む能力があることを証明するために彼女が会合の場所に来るまでの間に考えていたことを伝えた。


 ナタリアは黒と白の毛が混じる男性からこの場所に来るまでに考えていたことを当てられたことに驚きを隠すことが出来ず、驚愕の表情を浮かべた。


 彼女は確かに、この場所へ来るまでの間、彼との会合を他の皆が嫌がるため、渋々ながらも引き受けたことを後悔していたし、婚約者が彼に殺されたことへの強い怒りの感情を持っていたのも事実だ。


 そして、ナタリアが一番驚いたのは自分の婚約者の名前がニア・バルジスタであることをこの男性が当てたことであった。


 ここまで、自分の考えていたことを当てられると言うことは、この男性は本当に相手の心を読むことができる能力を持っているのだとナタリアは確信した。


 そうして、黒と白の毛が混じる男性が本当に心を読む能力を持っていると確信したナタリアは自分が今まで考えていることは全て彼に筒抜けになっていたと考えると、何だか自分が滑稽に感じてきた。


 心を読むことの出来る相手に対して必死に誤魔化そうとしていた過去の自分を憐んでいたナタリアであるが、驚きから解放され、思考がまとまり始めると彼の様々な発言が脳内に再生され始めた。


 いきなり黒と白の毛が混じる男性の発言が脳内に再生され始めたことにナタリアは一体自分は何を考えているのだろうかと思いながら、彼の発言を思い出していると、彼との会話の中で違和感を感じる場面があった。


 それは彼が自分のことを引き止めた際に、自分が何か隠し事をしているのではないかと言っていた場面である。


 彼はナタリアを止める際にガイデア神殿の鍵について隠していることがあるのではないかと尋ねてきたのだが、彼が心を読む能力があるとするならば、わざわざ彼女に聞かなくても心を読めば良いだけのはずだ。


 それなのに、黒と白の毛が混じる男性はナタリアに何を隠しているのか質問したのだ。


 そのことに違和感を覚えたナタリアはこの男性に質問してみることにした。


ナ「貴方が相手の心を読む能力を持っていることは理解しました。それならば、何故私にわざわざガイデア神殿の鍵について隠していることを聞いたのですか?私にわざわざ聞かなくても貴方ならば、私の心を読んで分かると思うのですが?」


 ナタリアが黒と白の毛が混じる男性に不思議そうに質問してみると、彼から返ってきた答えは予想外のものであった。









4月からカクヨムで新作である「迷探偵神風 彪哉の怪奇事件録」の連載が始まるので、アヴァロンは週一投稿に移行します。こちらの作品を楽しみにしている方には申し訳ないですが、神風彪哉の方が落ち着いてきたら、アヴァロンの方の連載頻度も上げていく予定です。アヴァロンも神風彪哉のどちらも応援お願いします

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