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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ギリエニア共和国の崩壊まで三

 運良く生き残った権力者たちがナタリアの会合が成功した際の対処について極秘裏に会議しているなど知らないナタリアは緊張を胸に指定された地へ向けて歩いていた。


 彼女はギリエニア共和国の王都以外の都市全てを一瞬にして焼け野原へと変えた黒と白の毛が混じる男性との会合を行う任を自ら立候補し、彼女以外の立候補者がいなかったため、ナタリアが会合を行うことになった。


 そのため、ナタリアはその男性が指定した北門から出て1000キロメートル地点に向けて歩いているのだ。


 ナタリアは自ら会合の任に名乗り出たのだが、会合を行う地へ近づくにつれて緊張がより高まっていき、会合の任を自ら受けたことを後悔し始めた。


 しかし、いくら後悔したところで現実は変わらないのに加え、自分が会合を行わなかったとしても誰かしらは会合を行わなければならなかったので、ナタリアは仕方ないと割り切った。


 そうして、ナタリアが緊張しながら目的地へ向けて歩いていると、視界に自分と比べて明らかに小さい三人の人影が見えてきた。


 視界に入ってきた三人の人影を見たナタリアは彼らがギリエニア共和国を一撃で王都以外の全ての都市を焼き払った者たちであるとすぐに分かった。


 三人の人影を見たナタリアは緊張から一変し、大切な国や婚約者を奪われたことへの怒りの感情が芽生え始めたが、ここで自分の怒りを相手にぶつけたところで、失ったものは返ってこないし、会合が悪い方向に進む可能性も高いため、必死に怒りの感情を落ち着かせた。


 何とか自分の怒りを抑え込むことができたナタリアは一度、大きく深呼吸をし、気持ちを切り替えて前へ再び進み始める。


 そして、ナタリアは目的地である指定された場所に着くと、そこにはダイニングテーブルを囲む二人の美しい女性と一人の男性がおり、その男性の髪の色は黒と白が混じるものであった。


 黒と白の毛が混じる髪を持つ男性を見たナタリアは指定場所にいると言うことは交渉の余地はあるのだなと少し安心した。


 ナタリアはギリエニア共和国の王都以外を全て焼け野原に変えるほどの力を持つ者がわざわざ交渉など行う必要があるのかと疑っていたようで、交渉自体が行われない可能性もあると考えていた。


 そのため、指定された場所にギリエニア共和国の敵である黒と白の毛が混じる男性がいると言うことは、最低でも話し合いはする可能性が高いとナタリアは考えた。


 そうして、黒と白の毛が混じる男性がいることにまずは安心したナタリアはその男性の方へ視線を向けてみると、その男性の前にあるダイニングテーブルの上にはサンドウィッチが大量に乗った皿があり、その男性は山のようにあるサンドウィッチを夢中で食べていた。


 その男性が食べているサンドウィッチは肉を中心としたサンドウィッチらしく、サンドウィッチのパンからジューシーな厚切りの肉たちが大きくはみ出している。


 男性が食べているサンドウィッチには野菜もしっかり挟まれているようで、サンドウィッチのパンからはレタスや瑞々しいトマトが少しはみ出しており、この男性が食べているサンドウィッチはいわゆるBLTサンドをベースとしたものであると思われる。


 そんなダイニングテーブルに大量に積まれたサンドウィッチたちを夢中で頬張っていた男性であったが、彼の両隣に座っていた二人の美女がナタリアの存在にすぐに気づいたようで、サンドウィッチを頬張っている男性に話しかけているようであった。


 二人の美女が男性に何か話しかけているようであったが、ナタリアの彼らとでは身長差もとてもあるのに加え、彼らはそこまで大きな声で話していないようであったため、ナタリアは彼らが何について話しているかは聞き取ることは出来なかった。


 そうして、男性の両隣にいる二人の美女が夢中でサンドウィッチを頬張っている男性に話しかけてから数分が経った時、その男性は片手でサンドウィッチを食べながら、ナタリアに話しかけてきたのだった。


男「それで、お前がギリエニア共和国側の交渉相手か?それにしても随分と若いようだが、お前は王族か?王族じゃなかったら、交渉相手をチェンジしてもらう必要があるから、嘘偽りなく話してくれ」


 黒と白の毛が混じる男性はサンドウィッチを頬張りながらナタリアに王族以外の者とは交渉しないと宣言した。


 この男性が王族以外と交渉は行わないと宣言したのだが、ナタリアは彼がわざわざ王族以外の者と交渉を行わない理由が分からなかった。


 現在のギリエニア共和国における国王はあくまでも国の象徴的な存在でしかなく、ギリエニア共和国における王族の政治力は皆無に等しく、ギリエニア共和国の内部事情や国家機密の大部分を彼ら王族は知らない。


 本当に現在の王族は国の象徴的な存在でしかないのだ。


 ナタリアは今回の会合を任されてはいるのだが、彼女自身には決定権などはもちろん持ってはおらず、あくまでも話し合いで決まった条件を持ち帰ることが仕事であり、この条件を飲むかは生き残った政府関係者たちが話し合いで決めるのだ。


 そんな権力が皆無にも等しい王族としか交渉を行わないと宣言するこの男性の考えが分からずに不思議に思っているナタリアであったが、このまま考えていたところで答えが分かるはずもないので、交渉の方に集中することにした。


 そうして、交渉の方へ集中することにしたナタリアは黒と白の毛が混じる男性からの質問に答えるべく、口を開いたのだった。








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