ワカティナ防衛作戦(創視点)八十六
創が見事にリヴァイアサンが自分の作戦に引っかかり、ニヤニヤしていたことから意識が完全に逸れたことを喜んでいると、先ほど煽ったことで怒りの表情を浮かべているリヴァイアサンが話しかけてきた。
リ「何で、ご主人様は口を開くたびにいつもいつも余計なことを一言挟むんですか?わざわざ質問する際に相手を苛立たせるようなことを言う必要はないですよね?」
創に話しかけたリヴァイアサンは創から煽られたことが相当効いてしまったのか、苛立ちを隠すことなく全面に押し出し、怒りの感情がひしひしと伝わってくる棘のある口調で創に文句を垂れ始めた。
苛立ちを隠さず、全面に出しているリヴァイアサンに棘のある口調で一々話している最中に自分のことを煽るようなことを言う必要はないだろと言われた創は自分の煽り文句が思ったよりもリヴァイアサンに効いてしまったことに驚きを隠せなかった。
創の予想であれば、この煽り文句では確かにリヴァイアサンは怒ってしまうのだが、現在のブチギレと言うよりかは少々怒っている程度で済むと考えていたため、現在のリヴァイアサンの怒り具合は予想外過ぎて驚いてしまうのも納得できる。
そして、創は驚きの表情を浮かべそうになってしまうのだが、今ここで驚いたような表情を浮かべていたことがリヴァイアサンにバレてしまうと余計に面倒臭いことになってしまうので、創は必死に顔に出ないように努めた。
先ほどのニヤニヤしている姿がバレてしまった失敗を生かし、今度は絶対に顔に出さないようにと頑張ったため、驚きの表情を隠している創はリヴァイアサンには絶対にバレていないと確信を持っていた。
今回は先ほどと違い、創の言う通りにしっかりと驚いている顔を隠し切ることに成功しており、リヴァイアサンは自分がブチギレたことに創が驚いていてしまったことには気づいていないようであった。
リヴァイアサンがブチギレると言う予想外の行動に出てしまい、驚いてしまったことがリヴァイアサン本人にバレていないことを知った創は心の底から安心したのだった。
そして、創が自分が驚いたことがリヴァイアサンにバレていないことに安心していると、先ほどまで怒りの表情を浮かべていたリヴァイアサンがハッとした表情を一瞬浮かべた後、少し申し訳なさそうな表情を浮かべ始めた。
先ほどまで怒りの表情を浮かべていたリヴァイアサンがいきなり申し訳なさそうな表情を浮かべ始めたことに創が疑問に思っていると、申し訳なさそうな表情を浮かべるリヴァイアサンが話しかけてきた。
リ「すみません...... ご主人様...... 混沌に誘いし者たちに捕まっていた時の後遺症で上手く感情がコントロール出来ない時があるのです...... だいぶマシにはなってきたんですが、それでも時々上手く感情がコントロールできない時があるのですが、今回のも後遺症により、感情のコントロールが上手く出来なくて、ご主人様に強く当たってしまいました...... 申し訳ありません....... 」
リヴァイアサンは申し訳なさそうな表情を浮かべたまま自分が創に対して、いつも以上に強く当たってしまった理由を説明し始めた。
リヴァイアサンの説明によると、彼女は混沌に誘いし者たちに捕まっている時、度重なる精神汚染の術式や危険な薬物などを施されたことによる後遺症として、感情のコントロールが上手く出来ないことがあるようだ。
創はリヴァイアサンから感情のコントロールが上手く出来なくなる後遺症があると今回の告白で初めて知ったようで、初めて知った後遺症に驚く気持ちと彼女の後遺症に気づけなかった不甲斐なさが心の中で入り乱れ、複雑な気持ちになった。
ちなみに、リヴァイアサンが混沌に誘いし者たちに捕まり、実験台にされていた時の後遺症は他にもあり、創たちに助けられた直後のリヴァイアサンは記憶の混濁や手足に痺れを感じる時があるなどの症状があった。
こちらの後遺症はリヴァイアサンが創に相談していたことから、記憶の混濁に関しては直ぐに創が魔導術により、リヴァイアサンの記憶に干渉し、混濁している記憶を整理することで治すことに成功している。
手足に痺れの方はリヴァイアサンが大量に摂取させられていた薬物による副作用から来るものであると彼女の血液中の成分を調べていた時に分かったので、創は直ぐにリヴァイアサンの血液中にある薬物を取り除き、彼女の後遺症は全て治ったと思っていた。
創が複雑な感情でリヴァイアサンの話の続きを聞いていると、彼女の感情のコントロールが出来ない後遺症はだいぶ治ってきているようで、最近ではほとんど感情のコントロールが出来ないことはなかったようだが、今回はたまたま後遺症が発症してしまい、感情がコントロールが上手く出来ずに創に対して強く当たってしまったようだ。
リヴァイアサンが先ほど創に強く当たってしまった理由を説明すると、後遺症の影響とはいえ、創に強く当たってしまったことに罪悪感を感じていたリヴァイアサンは創に謝罪したのだった。
リヴァイアサンから強く当たってしまったことを謝罪された創は
創「後遺症のせいなんだろ?後遺症なら仕方ないし、別に少々強く当たられた程度で気にすることもないし、俺に謝る必要はないさ。それよりもその後遺症は本当に大丈夫なのか?」
後遺症のせいであるのに加え、創自身は多少リヴァイアサンから強く当たられた程度で気にすることはないので、自分には謝る必要はないとリヴァイアサンに伝えたのだった。
そして、創はリヴァイアサンに心配そうな表情を浮かべたままその感情のコントロールが出来なくなる後遺症は本当に大丈夫なのかと質問した。
創から心配そうな表情で大丈夫なのかと聞かれたリヴァイアサンは
リ「はい、だいぶ感情がコントロール出来なくなることは減ってきているので、そこまで心配しなくても大丈夫ですよ」
後遺症による感情のコントロールが出来なくなることも大幅に減ってきているので、そこまで心配する必要ないと創に伝えたのだった。
創「まあ、リヴァイアサンがそう言うなら今直ぐに検査する必要はないが、このワカティナ防衛作戦が終わったら、リヴァイアサンが何と言おうともその後遺症について検査するからな?流石にこのまま検査せずにいるのは何か起こりそうで心配だからな。その検査の時に他にも後遺症があったら絶対に俺に伝えてくれ。分かったな?」
創はリヴァイアサンが大丈夫だと言っているから今直ぐに検査をすることはないが、心配であることには変わりないので、このワカティナ防衛作戦が終了したら、その後遺症について絶対に検査すると少し強めの口調で伝えたのだった。
創から後遺症についての検査を行うことを伝えられたリヴァイアサンは嫌そうな顔を浮かべていたが、創からの圧力に負けてしまい、首を縦に振ったのだった。




