ワカティナ防衛作戦(創視点)七十九
創が暴食せし陰の捕食者を纏わせた巨剣を激しく回転している魔法陣の筒にセットした瞬間、魔法陣たちは更に激しく辺り一面に魔力で出来た稲妻を放ち始め、あまりの魔力の濃密さに空気が震え出した。
そして、
創「超重力加速砲ーーー」
と創が唱えた瞬間、魔法陣の筒にセットしていた暴食せし陰の捕食者を纏わせた巨剣は目にも留まらぬ速さで筒から射出され、創が展開している禍々しい魔力のドームを突き破り、レーザーに激しく衝突した。
レーザーと正面衝突を起こした暴食せし陰の捕食者を纏わせた巨剣は最初はレーザーを形成している粒子を暴食せし陰の捕食者で捕食しながら猛スピードで突き進んでいた。
しかし、創たちの方へ向けて放たれているレーザーは全くと言っていいほどその圧倒的な勢いが止むことはなく、暴食せし陰の捕食者を纏わせた巨剣は段々とその勢いを相殺されていき、最終的には押し切れずに拮抗し始めた。
創「おいおい、これでも押し切れないのかよ。どんだけ威力のあるレーザーなんだ。もしかして、俺たちの向けて放たれているレーザーって、龍種の息吹だったりするのか?」
超重力加速砲で打ち出した暴食せし陰の捕食者を纏わせた巨剣がレーザーによって相殺されてしまった創はレーザーのあまりの威力に少し驚いているようで、このレーザーは龍種の息吹じゃないのかと考えているようであった。
リ「いえ、このレーザーから感じられる魔力の波長は龍種のものとは違うのに加え、息吹とは似ても似つかない術式で起動しているもののようなので、龍種の息吹とは全く別の何かだと思います」
創が龍種の息吹ではないかと呟いくと、力を解放したことでこの激しい振動の中でも歩くことが出来るようになったリヴァイアサンは創のすぐ近くまで来ており、創の呟きに対して、レーザーから感じられる魔力の波長が龍種のものではないのに加え、使用されている術式が息吹のものとは全く別であるため、このレーザーは龍種による息吹ではないと答えたのだった。
リヴァイアサンが魔力の波長と起動するための術式が違う点からこのレーザーは龍種の息吹ではないと教えられた創は自分がたまたま呟いた独り言に返答が来るとは思っていなかったようで、少し驚いているようであった。
そして、リヴァイアサンにレーザーに使用されている魔力の波長と術式のことを指摘された創はそう思えば、レーザーを防ぐごとに必死で魔力の波長と術式を確認していなかったことに気づき、自分でも調べてみようと魔力の波長を読み取ってみた。
そうすると、レーザーに使用されている魔力の波長は龍種のものとはかけ離れた波長をしており、よく魔力の波長を確認してみると、生物としては明らかに不自然な波長をしており、まるで人工的に作られたような歪な波長をしていた。
そのことから、創はレーザーを自分たちに向けて放っている者はギルタブルルやトマホークたちと同じワカティナに侵攻している生物兵器たちの別個体であると推測し、このレーザーを放っている生物兵器は今まで戦ってきたどの生物兵器よりも強力であることが窺えた。
創「なるほど、なるほど......確かに、このレーザーに使用されている魔力の波長は龍種のものとは似ても似つかないな。それに魔力の波長があまりにも歪な点からギルタブルルたちと同じ生物兵器の可能性が高いだろうな」
創は隣に何とかその場に立てているリヴァイアサンに彼女の言う通りレーザーに使用されている魔力の波長は龍種のものとは似ても似つかないなと共感し、このレーザーに使用されている魔力は歪な波長である点から生物兵器の可能性が高いと言うことも伝えたのだった。
創から魔力の波長が歪な点から、このレーザーを放っている者は生物兵器である可能性が高いと教えられたリヴァイアサンは自分が確認した時は魔力の波長が歪に感じなかったため、おかしいなと思い、再びレーザーの魔力の波長を確認することにした。
そうして、再びレーザーに使用されている魔力の波長を確認してみると、明らかに竜種のものとは違うことは一眼見ただけで分かるのだが、魔力の波長自体が歪であるようには感じなかった。
だが、自分よりも魔導術の腕が桁違いに高い創が魔力の波長が歪に感じると言うことは本当にレーザーに使用されている魔力の波長は歪なのだと思い、先ほどよりもより集中して、魔力の波長を確認してみた。
そうすると、ほんの僅かにだが、レーザーに使用されている魔力の周波数の中で一部一定ではなく、乱れている場所があることを確認することができ、その乱れた部分は明らかに自然に出来たものではなく、創が言っていた通り人為的に作られた歪さであることが分かった。
魔力の波長が歪であることに気づいたリヴァイアサンは心の中で大喜びしていたのだが、そんなことで喜んでいると思われるのが少し恥ずかしかったので、本人は顔に出ないようにしているつもりであったのだが、実際は嬉しさのあまりニヤニヤしていた。
ニヤニヤしているリヴァイアサンに近くに立っていた創は彼女がレーザーに使用されている魔力の波長に違和感に気付いたことを素直に感心しており、今まで色々と教えてきたことは彼女の成長に繋がっているのだなと嬉しい気持ちになった。
そうして、リヴァイアサンのことを見て嬉しく思っていた創であったが、彼女と話している間に先ほど打ち出した巨剣は既にレーザーによって吹き飛ばされてしまっており、再びレーザーが創が展開しているドームと激しい攻防を繰り広げ出した。
再びドームとレーザーが激しい攻防を繰り広げ始めたため、創はレーザーを押し切るためにも次の手を打つことにしたのだった。




