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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ワカティナ防衛作戦(創視点)七十七

 化け物たちの体内で何かの魔道術の術式を展開し、後は魔導術を起動するところまできた創は目の前に広がっている惨事を見ていたのだが、いきなり焦ったような表情を浮かべ、両手で自分の口元あたりを触り始めた。


 そして、自分の口元あたりを触り始めた創は己の口に手が触れた瞬間から何かに気がついたのか、徐々に顔を顰めていき、やらかした言わんばかりの表情を浮かべ、頭を手で押さえながら大きなため息をついた。


 大きなため息をついた創は後ろにいるリヴァイアサンたちにバレないようにと口元を右手の義手で隠しながら、周りの誰にも聞こえないような小さな声で何かを呟いた後、口元を隠していた義手を口元から離したのだった。


 創が口元から手を離すと、自分の顔を確かめるために、自分の前に鏡を創造の権能で生み出し、鏡に映る自分の顔を真剣な表情(他人から見たらポーカーフェイス)で眺めていた。


 真剣な表情で眺めている鏡の中には真剣な表情(他人から見たらポーカーフェイス)を浮かべている自分の姿が写っており、そんな自分の姿を見た創は安心したようや表情(他人から見たらポーカーフェイス)を浮かべて安堵のため息をついた。


 何かに安堵している創は自分の顔の確認が終わったので、自分の前で漂っている鏡は必要がなくなったため、この鏡を分子レベルにまで分解し、空気中に霧散させたのだった。


 そうして、鏡を霧散させた創は自分の目の前がやけにうるさかったので、そちらの方へ視線を向けてみると、彼の視界の先にはリヴァイアサンたちが先ほど目の当たりにした化け物たちの悲惨な光景が広がっていた。


 あまりにも悲惨な化け物たちの様子を目の当たりにした創はリヴァイアサンたちのように憐れむようなことはなく、


創「ああ......そう言うことか......」


 ただ一言、目の前に広がる光景を目の当たりにしたことで何かを悟ったことを匂わせるようなことを呟き、創は右腕の義手を化け物たちの方へ向けたのだった。


 化け物たちの方へ向けられた義手は先ほどまで魔力制御を行なっていなかったことで大量に禍々しい魔力が義手の外に逃げてしまっていたのだが、彼が化け物たちの方へ義手を向けると同時に義手から溢れ出す魔力はぴたりと再び止まった。


 そして、先ほどまで義手から溢れ出していた禍々しい魔力は義手の指先へと目にも留まらぬ速さで集まっていき、一瞬で義手の指先には恐ろしいほど膨大な魔力が集まったのだった。


 義手の指先に膨大な魔力が集まったことを確認した創は暴れ狂っている化け物たちの方を鋭い眼光で見つめながらゆっくりと指を動かしていき、親指と中指を合わせた。


創「苦しい思いをさせてすまなかったな...... これで苦しい思いも終わりだ......」


 創は目の前で恐怖のあまり暴れ狂っている化け物たちに対して、敵とは言え苦しい思いをさせてしまったことを悔いているようで、そのことを小さな声で謝罪した後、化け物たちの方へ向けて再び指を鳴らした。


 その瞬間、


『キィィィィイイイインンンンンン!!!!!』


 指からは絶対にならないような金切り音が超爆音で放たれ、視界に収まりきらないような範囲にいる化け物たちにまで、この創の指から放たれた金切り音は響き渡っていた。


 創の指から放たれた金切り音は凄まじい音量で放たれていたため、創とは多少の距離はあるが、化け物たちと比べれば、だいぶ創の近くにいたリヴァイアサンはあまりの音量に耳を塞いでうずくまっていた。


 そうして、リヴァイアサンたちが耳を塞いでうずくまっている間に化け物たちの中で起動を待っていた魔導術が創の膨大な魔力の篭った音波により、魔導術は完全に起動し、化け物たちの体は指先から段々と黒く変色して行った。


 化け物たちは自分の指先から段々と自分の体が黒く変色していくことへの恐怖から再び暴れ出したのだが、化け物たちの足が完全に黒く変色した時、暴れていた化け物たちの足は砂のように砕け散り、残った胴体部分が地面へと落ちたのだった。


 黒く変色した足が暴れた勢いにより、砕け散って足がなくなってしまった化け物たちは動体だけの状態でも暴れ続けていたのだが、暴れている間もどんどんと体が黒色に侵食されていき、先ほどまで五体満足であった化け物たちの体の半分以上が黒く変色し、暴れた勢いで砕け散り、砕け散った残骸は風に乗って何処かへ飛んで行ってしまった。


 そのように自分の体が段々と創の起動した魔導術に蝕まれていくことへの恐怖で暴れていたのだが、体の半分以上が創の起動した魔導術で失われた辺りから化け物たちは己の運命を悟ったのか、暴れることもなく、自分の命が終わる瞬間を待っているようであった。


 そして、化け物たちが大人しく自分の命の終わりをまてている様子から、創の魔導術で体を蝕まれたとしても痛みなどは感じていないようで、痛みを与えずに相手を殺すことで、創は先ほどまでの残虐な行為の償いをしようとしているように感じた。


 そうして、化け物たちは段々と体を創の魔導術に蝕まれていき、最後には体の全てが黒く変色してしまい、たまたま吹いた風によって、黒く変色した体は砂のように砕け散り、風に乗ってどこかへ飛んで行ったのだった。

 







 


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