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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ワカティナ防衛作戦(創視点)七十一

ア『うん......』


 何とか落ち着きを取り戻した創から本気で切腹をして、死ぬ気だったのかと質問されたアイナは先ほどよりも小さな涙ぐんだ声で「うん」とただ一言述べたのだった。


 アイナが創からの質問に肯定の返事を返すとリヴァイアサンたちは再び創がブチギレてしまうのではないかと身構えていたのだが、彼女たちの予想とは違い、創は怒っているような雰囲気ではなかった。


 今の創は哀愁漂う悲しげな雰囲気を纏っており、先ほどとは真逆の態度に創がブチギレ始めるのを身構えていたリヴァイアサンたちは驚きを隠せていなかった。


 これはリヴァイアサンたちだけではなく、草薙剣とアトランシアも今の創の様子は予想外のものであったらしく、悲しげな雰囲気を纏っている創を見て驚いているようであった。


 再びブチギレ始めると思いきや悲しそうな雰囲気を纏っている創にこの場にいる如月ファミリーズのみんなが驚いていると、悲しそうな雰囲気を纏った創がアイナに話しかけた。


創「なあ、アイナ......?何で本気で死のうとしたんだ......?」


 創はとても悲しそうな声色でアイナに切腹することで、本気で自らの命を絶とうとしていたのかを質問したのだった。


 アイナに本気で命を絶とうとしていた理由を創が質問すると、しばらくの間はいつものように無言の時間が続いたのだが、いつもよりも少し長い間があった後にアイナは創からの質問に答えるために声を振り絞って話し始めた。


ア『アイナは創くんのお嫁さんなのに......創くんの体調が優れてないのに、アイナは創くんに気も使えずに迷惑かけたから......アイナは創くんと釣り合ってないから......きっとアイナは創くんのお嫁さんに相応しくなかったの......だから、アイナは責任を取って死ぬべきなの......』


 アイナは創に自分は創の妻であるのに彼が強敵との戦闘で傷ついているのに、そんな彼の身も心配せずに自分勝手な行動をしてしまい、創に迷惑をかけてしまったため、自分は創の妻に相応しくないと感じてしまい、その責任から自ら命を絶とうとしたようだ。


 この話を聞いた如月ファミリーズのみんなはアイナは創と会えないことによるストレスに加え、自分のミスで大切な創を傷つけてしまったことによる多大なストレスを感じたことで、アイナは極端な思考に走ってしまい、自らの命を断つことで今回のミスの責任を取ろうとしたことが容易に想像ついた。


 そんなアイナの言動と行動なら彼女の考えていたことが分かったリヴァイアサンは彼女の気持ちや行動に大いに賛同しており、既に泣き止んでレヴィアタンから離れていたリヴァイアサンは分かる分かると心の中で呟きながら彼女の意見に共感するかのように首を縦に振っていた。


 やはり、アイナとリヴァイアサンの性格は少し似ているため、リヴァイアサンは愛名の気持ちを理解することが出来たのであろう。


 そうして、アイナから切腹を行なった理由を聞いた創は少し首を落とし、悲しそうな表情を浮かべながらポツポツと哀しみが滲み出ている声でアイナに話し始めたのだった。

 

創「俺に相応しくないって何だよ......何で釣り合いが取れていないからって、一緒に居られない理由にはならないだろ.....!!なあ、アイナ!?釣り合いが取れてないからなんだ!?愛以外に一緒にいるための理由はいらないじゃなかったのか!?お互いの短所を補うのが夫婦なんじゃないのか!?お互いに迷惑かけながらも共に生きていくのが夫婦なんじゃないのか!?なあ!答えてくれよ!アイナ!!」


 創は最初は悲しそうな小さな声でアイナに語りかけていたのだが、途中から胸の中にある気持ちが溢れ出してしまい、アイナに自分の気持ちを全て訴えかけるように大きな声で通信機の向こう側にいるアイナに語りかけたのだった。


 そして、創は先ほど自分は創に相応しくないだの創と釣り合いが取れていないなど言っていたアイナに一緒にいるために愛以外で一緒にいる理由はいらないことやお互いに迷惑をかけながらも共に生きていくのが夫婦であるのことを教えたのは誰だと質問をした。


 先ほど創がアイナに投げかけていた言葉は元はアイナ自身が過去に創に言ったものであり、この発言がなければ今頃、創とアイナは結ばれていることはなかった。


 そのくらい創が放った言葉には二人の想いが込められており、創から過去に自分がアイナと自分では釣り合いが取れていないから付き合えないと言った創に投げかけた言葉を返されたアイナは今まで必死に抑えていた声が溢れ出し、創の通信機にも彼女の泣いている声が聞こえてきた。


 そして、創は通信機の向こう側で声を上げて泣き始めたアイナに向けて再び話しかける。


創「なあ、アイナ......お願いだから俺のことを置いていかないでくれ.....もう、一人になるのは嫌なんだ......」


 創は声を上げて泣いているアイナに向けて、今回のことのように自分から命を絶つなどをして、自分よりも先に死ぬようなことはしないでくれと心の底からお願いしていた。


 アイナにお願いする創の声は先ほどまでとは一変し、とても震えており、そのことが気になったリヴァイアサンたちは少しずれて創の顔を見てみると、彼は両手で顔を押さえており、手の間からは水のようなものが少し溢れ出していた。


 そのことから、リヴァイアサンたちは創が泣いているのだと分かり、涙を流してしまうほどアイナが自分の側からいなくなることが怖いのだなと思った。


 そして、リヴァイアサンたちは創が顔を隠している様子から自分が泣いている姿を見られたくないことは容易に想像ついたため、泣いている創から視線を逸らしたのだった。


 そうして、創の涙の訴えがアイナの心にも届いたのか、アイナはその涙ぐんだ声で創に語りかけ始めたのだった。








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