ワカティナ防衛作戦(創視点)六十七
ミヤから聞いた現在に至るまでの経緯を簡単にまとめるとこうであった。
アルベルトとヘルムがとある理由により、いつものように殴り合いの喧嘩に発展してしまったため、王直属部隊の総隊長である創に助けを求めようとアイナに現在の状況を創に話して貰えないかと掛け合った。
このアルベルトとヘルムが喧嘩した理由をミヤは創に説明しようとしたのだが、創は二人が喧嘩をした理由は後でアイナから説明して貰うから大丈夫だと断っている。
そうして、ミヤから創に二人が喧嘩したことを説明して欲しいと頼まれたアイナは意気揚々と創に通信を入れ、創の役に立てる嬉しさのあまり、いつも以上にテンションが上がっていたアイナは元気な声で創と話していた。
だが、寝起きであったのに加え、ゼファーとの戦いで大きなダメージを受けてしまっていた創はいつも以上に元気なアイナの声は頭に響いてしまい、彼女の声で頭痛が起きてしまうため、元気な声で話すのはやめて欲しいと頼んだ。
そうすると、アイナは弱々しい今にも消えそうな声になったのだが、実際はこの時点で既に号泣していたようで、近くでアイナを見ていたミヤは何の前触れもなく、アイナが号泣し始めたことに困惑し、状況が理解できずに思考が停止してしまった。
そして、アイナが必死に自分が号泣していることがバレないように創との通信を終わらせると、アイナはいきなり剣を召喚し、ゆっくりと剣を鞘から抜いたのだった。
鞘から剣を抜いたアイナはそのまま剣を自分の腹の位置まで持ってくると勢い良く剣を引き、自分の腹を切り開こうとした。
そうして、アイナは剣を引く直前、近くに立っていたミヤが自分の腹を裂こうとするアイナの手を目にも留まらぬ速さで掴み、力ずくで彼女の右手を振り上げることにより、アイナの右手に持っていた剣を振り落としたのだった。
ミヤに本気で腕を掴まれてしまい、右手に持っていた剣を落としてしまったアイナは直ぐに左手で剣を拾おうとしたのだが、ミヤによってアイナが剣を拾うよりも先に後ろから拘束されてしまい、アイナは身動きが取れない状況になった。
ミヤによって拘束されてしまったアイナは両手足を必死に動かすことで何とかミヤの梗塞から抜け出そうと頑張っていたのだが、ミヤは元聖騎士団の書記官をしていただけの実力があるため、アイナはいくら頑張ってもミヤの拘束から抜け出すことは出来なかった。
ミヤがアイナの拘束に成功すると同時にアイナが落とした剣と地面が衝突する音に反応したこの司令室にいる全てのオペレーターが二人の方へ視線を向けた。
二人の方へ視線を向けたオペレーターたちはミヤが暴れるアイナのことを拘束していると言う司令室では見ないような光景に驚くと同時に一体どう言う経緯でこんな状況になったのかと不思議に思った。
アイナのことを拘束していたミヤは他のメンバーたちが自分たちのことを不思議そうな目で見ていたことに気づいたため、必死に暴れるアイナのことを押さえつけながら今に至るまでの経緯を説明したのだった。
そして、ミヤが他のメンバーたちにアイナのことを取り押さえている理由を説明し終わった時、タイミングよく創からの通信が入り、現在に至るとのことだ。
ミヤから一連の流れを聞いた創はアイナの今にも消えそうな弱々しい声で話している時点で半泣きの状態ではなく、号泣している状態であったことに気づけなかった自分に怒りが湧くのと同時にそんなことにも気づけない自分に呆れたのだった。
ここまでアヴァロンを読んでくれている読者のみんななら分かっていると思うが、アイナはリヴァイアサン程ではないにしろ如月ファミリーズの中でもメンタルが弱い方である。
ただでさえ、メンタルが弱い方であるアイナは創の側や如月ファミリーズのみんなから離れている期間が長ければ長いほどメンタルが弱くなってしまうと言う特性を持っており、この特性を発動したアイナの最低値は如月ファミリーズトップの弱メンタルを持つリヴァイアサンのメンタル絶好調時と同程度である。
皆はリヴァイアサンのメンタル絶好調時の心の防御力は知らないと思うので、彼女のメンタルの強さを簡単に説明すると、少し口調が強かったり、アホだの馬鹿だの優しめの暴言では少ししかメンタルにダメージを喰らわないほどの強度を誇っている。
ちなみに、リヴァイアサンの通常時のメンタルの防御力は全く怒気の篭っていない冗談っぽく言った黙れやアホなどの優しめの暴言だったとしてもメンタルに大ダメージを受けてしまい、良い時は半泣き程度で済むのだが、ほとんどの場合は泣き出してしまう。
そのため、あまりお口のよろしくない創はリヴァイアサンと話す時は彼女のメンタルを傷つけないように細心の注意を払い、まるでガラス細工をするかのように丁寧に言葉を選択しながら話している。
このリヴァイアサンの異常にまで低いメンタルの弱さは幼少期の混沌に誘いし者たちの何者かに捕まっていた時の影響がとても大きく、元からメンタルが強い方ではなかったリヴァイアサンのメンタルか更に弱くなるきっかけになってしまった。
そして、このリヴァイアサンのメンタルの弱さは彼女の娘である紫音にも引き継がれそており、リヴァイアサンほどではないのだが、紫音もメンタルは弱々である。
そのため、彼女が現在仕えている人物は彼女のメンタルの弱さに大変苦労しているのだが、この話はまたの機会にしよう。
そうして、創や如月ファミリーズに会えずにメンタルがボロボロになってしまい、少ししたミスでメンタルブレイクしてしまって号泣し始めたアイナのことを何とか慰めようと創は通信機越しに話しかけたのだった。
約1ヶ月ほど休載させて貰います。9月からは連載を再開する予定なので、この機会にアヴァロンを読み直してください。700話以上もあるので、読み応えは十分あると思うので。そして、誤字や設定の矛盾点なのがあれば、バシバシ指摘してください。修正していきたいと思いますので。では、皆さん良き夏休みをお過ごしください




