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アヴァロン〜世界を賭けた神々の戦い〜  作者: 大猩猩和
第三章 オアシス国家『ワカティナ』防衛作戦

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ワカティナ防衛作戦(創視点)六十五

 ヘルムが黒滅龍レイルアルマのことをお姫様抱っこしながら、ワカティナに向けて飛んで行くよりも少し前、ゼファーの攻撃により、深傷を負ってしまった創は体を少しでも回復させるためにリヴァイアサンに膝枕をして貰いながら睡眠をとっていた。


 そうして、創がリヴァイアサンの膝枕を堪能しながら熟睡していると、彼が耳につけている通信機から、自分の名前を呼ぶアイナの声が聞こえてきた。


 アイナから名前を呼ばれた創はリヴァイアサンの膝枕のあまりの気持ち良さにアイナからの通信を無視しようかとも思ったのだが、自分の名前を何度も呼び続けるアイナの声がだんだんと怖くなっていったので、仕方なくアイナからの通信に出たのだった。


創「なんだよ.....アイナ......今の俺は体調に優れないんだ.....しょうもない内容だったら、一生お前とはデートに行かないからな(大嘘)?」


 アイナとの通信に出た創は先ほどのゼファーからの攻撃により相当体力を消耗していたらしく、気怠そうな声でアイナに通信に出る価値のない内容だったら一生デートに行かないからなと脅しをかけた。


 ちなみに、アイナと一生デートに行かないというのはただの脅し文句であり、実際はこれからもアイナとは一緒にデートに行きたいと創は思っている。


 そうして、気怠そうにしている創がアイナにしょうもない内容だったら一生デートに行かないと脅し文句を言いながら、自分を起こしてまで話す内容はなんなのかと質問すると、通信機越しにアイナの声が聞こえてきた。


ア『創くん、流石に一生デートなしはアイナ側のデメリットが大き過ぎるよ!だからね、創くんのことを起こしてでも伝えるべき内容だった時はご褒美として、アイナと一緒にデートに行って貰うから!』


 アイナはいつものように元気な声で自分が今から話す内容が創のことを起こしてでも話すべき内容だった時はご褒美として、自分とデートに行くようにと創に伝えたのだった。


 アイナが元気な声で創にご褒美としてデートに行くことをおねだりすると、創はとても痛そうに頭を押さえながら、少し怒気が篭った気怠そうな声でアイナに話しかけた。


創「おい......アイナ......デートにはいつでも行ってやるから......お願いだから大きな声で話すのはやめてくれ......アイナの声が頭に響いて痛いたいんだよ......」


 どうやら、アイナの元気な声はその大きさと声の高さから疲労困憊の創の頭に響くらしく、創が頭を痛そうに押さえていたのはアイナの声で頭がやられていたためであったようだ。


 創が怒気の篭った気怠そうな声でアイナに大きな声で話すのはやめてくれとお願いすると、今にも消えそうなほど小さく、とても悲しそうな声でアイナが創に話しかけた。


ア『ごめんなさい...... 創くんのことも考えずに大きな声を出したりして...... やっぱりアイナは自分勝手で最低な(にんげん)だよ......創くんには迷惑ばかりかけているのに、創くんには何もしてあげられてない......』


 アイナは今にも泣き出しそうな弱々しい声で、創が先ほどの戦いで大きく消耗しているのに、彼のことを全く気遣えないで大きな声を出してしまったことを謝罪した。


 そして、アイナは謝罪の言葉を述べた後、続けるようにアイナは自分はいつも自分勝手な行動をして創に迷惑ばかりかけてしまっているのに、創が危機的な状況に陥っているにも関わらず、創にご褒美をおねだりしたり、彼のことを気遣えずに大きな声を出したりしたことを悔いている様子で語った。


 アイナが今にも泣きそうな弱々しい声で自分を蔑むようなことを言い始めたことに危機感を抱いていると、通信機越しに金属と金属が擦れるような音が僅かにだが聞こえてきた。


 と思った次の瞬間、


ミ『な、ななな何をしているのですか!?!?アイナさん!?!?』


 慌てた様子でアイナに話しかけているミヤの声が創の通信機に入ってきたのだった。


 ミヤの慌てた様子と彼女のセリフから、創はアイナが何かをやらかしたことは間違いないと確信し、ミヤの慌てた声が入る前に僅かに聞こえてきた金属の擦れる音から、アイナは剣を鞘から抜いたのだと創は考察した。


 そして、鞘から剣を抜いたアイナは先ほどの彼女との通信での会話から察するに、自分のことを責め過ぎて病んでしまったアイナが剣で切腹しようとしたのだと創は思った。


 そうして、創が通信機越しに聞こえてくる音だけで今の状況を考察していると、地面に薄くて頑丈な金属が落ちたような甲高い金属音が聞こえてきた。


 通信機越しに甲高い金属音が聞こえてきた創は聞こえてきた音から、剣で自害しようとしていたアイナはミヤによって取り押さえられてしまったことが伺えた。


 ミヤによってアイナが取り押さえられたことが分かった創は今の呪いによって弱体化しているアイナの力ならば、いくら頑張ったとしてもミヤの拘束からは逃れられないと確信しているため、安心からか大きなため息をついたのだった。


 そして、大きなため息をついた創は音だけで状況を考察していたため、この考察が本当に合っているのか確証はなかったので、アイナのことを取り押さえているであろうミヤに現在の状況を説明して貰おうと通信機越しに語りかけたのだった。







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