ワカティナ防衛作戦(ヘルム視点)七
ヘルムがワカティナへの不信感を抱いていると、黒滅龍レイルアルマがヘルムからの質問に答えた。
レ『私はとある人物からガライエ砂漠にブレイカウスがいると言う情報を手に入れたため、半信半疑でしたがガライエ砂漠に来たのです。なので、私はガライエ砂漠にたまたまではなく、意図して来ました』
黒滅龍レイルアルマによると、彼女は何者かからガライエ砂漠に白界龍ブレイカウスがいると言う情報を手に入れたそうだ。
そして、黒滅龍レイルアルマはその情報が本当なのか半信半疑だったのだが、僅かな希望をかけてガライエ砂漠に来たとのことである。
いざ、ガライエ砂漠に来ると白界龍ブレイカウスの魔力反応を発見することができ、そのまま魔力反応の方へ向かって行っているところでヘルムの手によって地上へ撃ち落とされてしまった。
そのことを知ったヘルムは少しだけ黒滅龍レイルアルマに罪悪感を感じた。
そして、ヘルムは黒滅龍レイルアルマにガライエ砂漠に白界龍ブレイカウスがいると言う情報を流した者の正体が気になった。
神国アヴァロンだけでなく王直属部隊ですら手に入れることの出来なかった情報を提供した者だ。
只者ではないことは確定であろう。
ヘルムはこの情報を黒滅龍レイルアルマに流した者は高い確率で混沌に誘いし者たちで間違い無いだろう。
だが、そうなってくると地下に白界龍ブレイカウスがいることを黙っているであろうワカティナ側が神国アヴァロンにこの情報を隠している理由が分からない。
ヘルムはワカティナが白界龍ブレイカウスの情報を隠している理由は混沌に誘いし者たちと手を組んでいるからとする場合、黒滅龍レイルアルマに情報を流した者が分からなくなる。
もしかしたら、ワカティナは独自で白界龍ブレイカウスと接触し、その力を自分のものとしようとしており、そのことを知った混沌に誘いし者たちがワカティナの計画を邪魔するために情報を流したと考えた。
そうして、ヘルムがワカティナ側が白界龍ブレイカウスのことを黙っていた理由を模索していたが、情報が少な過ぎて全く案が纏まらないため、ヘルムは黒滅龍レイルアルマに質問した。
ヘ「それで、お前が白界龍ブレイカウスがガライエ砂漠にいると言う情報を流した者は一体誰なんだ?」
ヘルムが黒滅龍レイルアルマに白界龍ブレイカウスの情報を流した者は誰なのか質問すると、黒滅龍レイルアルマは口を開いた。
レ『ブレイカウスの情報を流した人物はフランと名乗っていました』
黒滅龍レイルアルマは自分に情報を流した人物はフランと名乗っていたことをヘルムに伝えた。
ヘルムは最近何かと話題に出てくる混沌に誘いし者たちに所属しているマッドサイエンティスト『フラン』と同一の名前が黒滅龍レイルアルマの口から出て来たため、少し驚いてしまった。
そして、ヘルムはその黒滅龍レイルアルマに白界龍ブレイカウスの情報を流したフランと言う人物と混沌に誘いし者たちに所属するマッドサイエンティストのフランが同一人物であるか確認するためにフランと言う人物の特徴を答えて貰うことにした。
ヘ「そのフランと言う人物の特徴を教えてくれ」
ヘルムがそう言うと黒滅龍レイルアルマはフランの特徴を出来る限り細かく伝えていった。
そして、黒滅龍レイルアルマから聞いたフランと言う人物の特徴は混沌に誘いし者たちのフランと全く同じであった。
もしかしたら姿を似せているだけの別人の可能性も捨てられないが、黒滅龍レイルアルマを騙せるほどの変身の能力の持っている者などほとんど存在していないため、高い確率でフラン本人で間違いないだろう。
そうなってくると、ワカティナが白界龍ブレイカウスのことを神国アヴァロンに伝えていないのは彼女の力を独占しようとしていると言う可能性が高くなってくる。
だが、ワカティナには黒滅龍レイルアルマの同程度の力を持つ龍を好き勝手に出来るほどの能力を持っている者もいなければ、そんな技術力もない。
だから、ワカティナ側が白界龍ブレイカウスの力を独占しようと思ってもそれだけの力は持っていないため、宝の持ち腐れと言っても過言ではない。
それならば、神国アヴァロンに白界龍ブレイカウスから得られた技術や力を共有することを条件に彼女の情報を伝えた方がよっぽど有益であろう。
それなのに、ワカティナは白界龍ブレイカウスのことを神国アヴァロンには黙っていた。
ヘルムは考えれば考えるほどワカティナ側が神国アヴァロンに白界龍ブレイカウスのことを黙っていた理由が分からなくなっていった。
そうして、悩んでいたヘルムはこれ以上頭を悩ましても答えは出ないと判断し、黒滅龍レイルアルマにフランと出会った時の話をして貰うことにした。
ヘ「レイルアルマ?フランと出会った時の話を教えてもらえるか?」
ヘルムは黒滅龍レイルアルマにフランと出会った時のことを教えて貰うように言うと、黒滅龍レイルアルマは了解し、フランと出会った時のことを話し始めたのだった。




