アジト攻略四十六
融合した二人は圧倒的な力を前にして怯えて体が動かなかった。
融(早くこの場から逃げなければ殺られる!だから動いてくれ!)
融合した二人は頑張って自分の足を動かそうとしたが恐怖のあまり足がすくんでしまって動かない。
創が一歩また一歩と近づいてくる音が聞こえるたびに融合した二人は恐怖で震えた。
そして創は融合した二人の目の前まで来てしまった。
創「この一撃を持って終わりとしようか。」
そう言って創が草薙剣を構えると高密度に圧縮された魔力の光線が出てきた。
融合した二人は恐怖で震える体に鞭を打ち炎と氷の障壁を大量に展開した。
創「八武神流 九式 一刀両断。」
そう言って創が草薙剣を振り下ろした。
その斬撃は融合した二人が展開した大量の障壁をいとも簡単に両断されその光線が目の前に迫った。
兄(ああ、これで俺たちは死ぬのか。)
兄は今までの記憶が走馬灯のように駆け巡った。
俺たち兄妹は下級貴族の家に生まれた。
俺たちの家は辺境の地を治めていたためそこまでお金と権力はなかった。
だが俺はとても幸せな暮らしをしていたと思う。
両親は誰に対しても優しく誰よりも家族と領民のことを考えていた。
俺もそんな両親のことを尊敬していたし自分もそんな風になりたいと思っていた。
だが俺の大好きな両親は仕事で王都に向かってる最中事故に遭い死んでしまった。
今ならわかるがあれは事故ではなく何者かの悪意によって殺された。
そして俺たちの領土は俺がまだ土地を治めるのに経験と知識が乏しかったため親戚がその領土を治めた。
親戚は俺が成長するまでの間代わりに領土を治めるだけの存在だった。
そのためその親戚は領土を自分のものにするのに俺と幼い妹を混沌に誘いし者たちに売り飛ばした。
そして俺たちは混沌に誘いし者たちの構成員になった。
そこからの毎日は地獄だった。
俺は毎日のように罪のない神を殺し続けた。
俺は途中で逃げ出そうとも思ったし自害しようと思ったこともある。
だが俺は自分の感情を押し殺して上からの命令に従い続けた。
それは幼い妹が人質にとられていたからだ。
俺はいったいどれくらいの無実の神を殺したのだろうか。
悔やんでも悔やみきれない。
もし出来ることなら俺は罪を償いたい。
そして創の斬撃が目と鼻の先まできた。
兄「ジョセフィーヌ今まで支えてくれてありがとう。」
ジ「それはこっちのセリフですわお兄様。幼かった私を守るために一人で頑張ってくれてありがとうございます。」
融合した二人は心の中で最後の会話をしていた。
そして死ぬ直前兄が
兄(来世では俺は父さんや母さんのような立派な人になりたいな。)
そう思った瞬間、融合が解除され兄ははじき飛ばされた。
シ「ごめんなさいお兄様、私はやっぱりお兄様に生きててほしいです。さようならお兄様。今度は私ではなく多くの神を助けてください。私はあの世でお兄様の活躍を見ていますから。」
ジョセフィーヌが最後の言葉を言い切ると同時に光線に飲み込まれてしまった。
そして光線が出た後を見るとそこにはなにも残っていなかった。
兄「ジョセフィーヌ!!!!!!!!!!」
兄は泣きながら妹の名前を叫んだのであった。




