アグアナ基地までの道のり四
あれからクロムウェルは周りの魔力を確認しながら進んでいき、12時過ぎには半分の距離である250キロメートル進みきったのだった。
クロムウェルは半分の距離を進み切るまでにワームや巨大なバッタなど、いろいろな生物と出会ってきたが、逃げるのが面倒臭かったため、全ての生物を葬り去った。
どうやら、アグアナ砂漠に生息している生物は昼間よりも夜間に出てくる生物の方が全体的に強いようだ。
そのため、夜間の時とは違い、昼間に襲っている生物はだいたいクロムウェルでも余裕を持って倒せている。
そして、クロムウェルは襲ってくる生物を葬り去るごとに全速力で逃げ、危険な生物との戦闘は避けられていた。
しかし、魔力の消費が激しく、クロムウェルの魔力はもう既に半分を切ってしまっていた。
ク「ここからはペースを落としていかねぇとなぁ..........このままじゃあ、俺の魔力がいくらあっても足りねぇ...........それにしても暑いなぁ...........。」
クロムウェルはそう言いながら、収納魔法から水が入ったペットボトルを取り出し、一気に飲み干した。
そして、クロムウェルが魔力を節約しながら身体強化の魔術を使って進んでいると、空から何かが勢い良くクロムウェルに向かって急降下してきた。
クロムウェルはすぐに聖槍を取り出し、空から勢い良く急降下してきた何かを迎撃した。
クロムウェルが何かに向かって聖槍を突き刺すと、何かはクロムウェルの聖槍を回避し、もう一度空高くまで上昇した。
そして、クロムウェルは空を見上げて上昇する何かを見ると、それは全長が7メートルほどのハゲワシのような魔物だった。
ハゲワシの魔物は勢い良く飛び上がり、遥か上空まで逃げようとしていたので、クロムウェルは逃げようとするハゲワシの魔物に向かって聖槍を投げて撃ち落とすことにした。
クロムウェルは聖槍を大きく振りかぶり、狙いをハゲワシの魔物に定めると、腕に限界まで身体強化を施し、勢い良く聖槍を投げた。
クロムウェルが投げた聖槍は目にも留まらぬ速さでハゲワシの魔物に向かって飛んでいき、ハゲワシの魔物はそのあまりにも速い槍を回避することができずに、串刺しになってしまった。
そして、串刺しになってしまったハゲワシの魔物はそのまま重力に任せて落下していき、クロムウェルの少し先のところに落ちてしまった。
ハゲワシの魔物は地面に落ちた時の衝撃で体が破裂し、原型を留めておらず、聖槍が突き刺さった周りにはハゲワシの魔物の死体から飛び散った内臓の破片や肉の破片、ハゲワシの魔物の血が周りに染み込んで赤くなっていた。
クロムウェルはそこに近づき、聖槍を地面から抜くと、急いでハゲワシの死体の周りから逃げたのだった。
クロムウェルは限界まで身体強化の魔術で体を強化し、全速力で走ってハゲワシの死体から離れると、小さな砂丘の中に仮眠を取った時に作ったものと同じものを作って中に入った。
そして、残り少ない魔力で遠見の魔術を使ってハゲワシの死体を観察していると、ハゲワシの死体の周りがとても揺れ始めた。
その揺れは時間が経つことに増していき、最後には遠く離れているクロムウェルの近くまでその振動が伝わってきた。
そして、揺れが最高潮に達した時、ハゲタカの魔物の周り半径約50メートルほどの範囲が下から突き出された何かの口の中へと吸い込まれて行った。
その何かはさっきからクロムウェルが生物を倒すたびに地面から勢い良く飛び出して死体を捕食している3本の角が生えた赤褐色の鯨のような生き物であった。
鯨のような生き物はあくまで予測の範囲だが、頭の部分だけで全長は約100メートルは優に超えている。
そして、頭から生える3本の角のうち一番大きく長い真ん中の角はその長さだけでも700メートルは優に超えている。
他の二本の角も500メートル近くの長さがある。
クロムウェルがそんな鯨のような生き物を遠見の魔術で観察していると、鯨のような生き物は再び砂の中へと潜って行ってしまった。
そして、クロムウェルは鯨のような生き物が砂に潜る前にあることに気付いた。
それは、鯨のような生き物が砂の中へと潜る前に隠れているはずのクロムウェルのことを見つめていたことが分かった。
ク「おいおい..........あの鯨の化け物、俺のことずっと気付いていたのかよ..........今まで襲ってきてないってことは、これからも襲ってこない可能性が高いってことで良いんだよなぁ..........まあ、考えても仕方ない。魔力を回復させるためにも今は休息をとらないとな。」
クロムウェルはそうして、スーパーで買った保存食を食べた後、魔力を回復させるためにも仮眠を取ったのだった。
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