生物兵器実験施設の調査八『単眼の巨人戦』
ガルとハーゲンは何らかの魔法陣を自分の真下に召喚し、そして詠唱を開始した。
ガ&ハ『目覚めよ、内に眠りし、神へと昇華せし獣よーーー解放せよ、本能をーーー我が主人に授けられし大いなる力よーーーこの時を持って我が封印を解き放て!!契約神獣覚醒!!!』
ガルとハーゲンがそう詠唱すると、二匹の魔法陣が勢い良く光だし、二匹を飲み込んだ。
そして光の中から出てきたのは、真っ白の体長8メートルの狼と真っ黒の体長9メートルの狼が現れた。
そして二匹の狼はそれぞれ、白い狼は自分の身より大きな剣を口に咥え、黒い狼は自分の身より少し小さな黒い剣を咥えていた。
ガ『この姿になるのは久しぶりだな。』
ハ『ああ、そうだな。この姿は強敵にしか見せないからな。最近は強敵と言える奴がいなかったからさしぶりでも仕方ない。』
ガ『それでは行くぞ!!』
ハ『ああ!!!』
そうしてガルとハーゲンは目にも留まらぬ速さで単眼の巨人に向かって走っていった。
まずはハーゲンが口に咥えた漆黒の剣を勢いよく振った。
その速さはさっきまでとは比較にならない速さで単眼の巨人は反応するのに少し遅れたが
『ガキィィィィィィィィイイインンンンンン!!!!!!!』
ギリギリのところで何とかその曲刀でハーゲンの薙ぎ払い攻撃を防いだ。
だが、ハーゲンの力の方が圧倒的に強かったため、単眼の巨人の曲刀は弾き返されてしまった。
しかし、単眼の巨人はそれを予想していたのか、高速で左手に魔力を集中させ、フレイムバーストをハーゲン目掛けて放った。
ハーゲンは単眼の巨人が放ったフレイムバーストを剣で斬り、こう言った。
ハ『吸収ーーー』
そうすると単眼の巨人が放ったフレイムバーストがハーゲンの黒い剣に吸い込まれていった。
そしてハーゲンの黒い剣の周りに赤色の球が現れた。
そしてハーゲンが
ハ『放出!!!』
そう叫ぶとハーゲンが咥えていた黒い剣の周りに浮いていた赤い球がいきなり、フレイムバーストの炎の塊へと戻り、単眼の巨人目掛けて放たれた。
単眼の巨人はフレイムバーストを避けることが出来ずに被弾してしまった。
そして単眼の巨人は炎に包まれ、火達磨にならながら闘技場の壁へと激突した。
物凄いスピードで壁にぶつかったため、その威力は凄まじく、単眼の巨人は口から血を吐いた。
ハーゲンはその口から血を吐いた隙に口の中を一瞬で透視の魔術を使用し、フェンリルに報告した。
ハ『あの巨人は発声器官が発達していない。あいつは細かい音は出せないはずだ。』
フ『報告ありがとうございます。それなら魔術で支援ができそうですね。今のあなた達にはいらないと思いますが。それにしても相変わらずハーゲンの吸収と放出の権能は強いですね。』
神獣達も神と同様で権能を保持している。
そしてハーゲンが持つ権能は、『吸収』と『放出』である。
その能力はその名の通り、相手の攻撃を吸収し、それをそのまま自分の攻撃として放出することができる。
ハ『俺の権能は特殊攻撃に強いからな。それじゃあ支援よろしくな、フェンリル。』
特殊攻撃とは、魔法や魔術、権能や潜在能力など、物理攻撃ではない物の総称である。
ハーゲンがフェンリルに報告しているうちに単眼の巨人は立ち上がり、態勢を立て直してハーゲンに向かってきていた。
そして単眼の巨人に迎え撃つ為にハーゲンが構えていると、ハーゲンの横を稲妻のように白いものが駆け抜けていった。
その白いものはあまりの速さに残像が残っており、白い稲妻のようになっていた。
そしてその白い稲妻は単眼の巨人に向かって進んでいき、単眼の巨人はその圧倒的なスピードに反応することが出来ず、そしてその白い稲妻は単眼の巨人とすれ違った。
単眼の巨人と白い稲妻がすれ違った瞬間、その白い稲妻は単眼の巨人の少し離れたところで止まるとその姿が見えた。
そう、白い稲妻は桁違いの速度で走っていたガルだったのだ。
そして単眼の巨人は少し離れたところで佇んでいるガルに攻撃しようと振り向いた瞬間、上半身と下半身が切り離され、地面に落ちた。
だが、単眼の巨人はまだ死んでおらず、上半身だけで立ち上がろうとした時、木っ端微塵に切り刻まれた。
そして単眼の巨人は再生することなく、その切り刻まれた肉は闘技場に散らばったのだった。




