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幕間2 「愛してる」

(今回は兄弟子さま視点のお話です。)





 いてえ……。

 左腕がいてえ。むっちゃいてえ。

 こんなに痛いのに、翼の先の感覚がない。

 片翼がもげたか? うわあ、ビンゴ。

 俺の視界の端に黒い衣の野郎が見える。あれが弟弟子のハヤト? ずいぶん背が伸びてんなぁ。俺より高くない? なんかむかつく。

 狂ったように高笑いしているハヤトの足元には……白いウサギ。

 ウサギは、血だまりの中でのびている。まずい……動いてねえ。

 ウサギの体に、色とりどりの三角旗の帯がかかってる。この広場にたくさん飾ってあったものだ。

 この街は州都の少し北にある中規模の交易都市らしい。今俺たちがいる中央の広場には八方向に出口があり、北の一箇所を覗いて他は全部商店街につながってる。

 この広場は街の公的行事をする場所らしく、時期的に収穫祭か何かをやる予定だったんだろうな。果物や野菜を模したオブジェや鮮やかな色の風船の群れ、甘い匂いのするお菓子の屋台なんかが広場をぐるりと囲むように並んでいたが、みんな「魔王」に破壊され、焼かれちまって無残な光景だ。

 しかしウサギはなんて無茶をしやがるんだ。

 いきなりバーリアルのまん前に突っ込んでいくなんて。

 ウサギは、ハヤトに何か叫んでいた。韻律に使う神聖語のような言葉を。

 

 Quid ita?


『なぜですか?』って意味だ。

 ハヤトに向かって何度も唱えてたが、それこそなぜだ?

 何か起こると踏んでたのか? 何も起こらないんでひどく焦って何度も言い直してるうちに、ウサギはハヤトの体を乗っ取ったバーリアルになぎ払われた。

 おかげでこっちもえらいとばっちりを喰らった。

 ウサギをかばおうとしたが間に合わず、バーリアルが繰り出した真空の刃に腕を裂かれちまった。

 いくら相手が寝ションベンたれのハヤトだからって、古代兵器をみくびりすぎだろ。とくに鋼の獣や兵士たちは、かつて灰色の衣の導師たちが創りだした中でも凶悪なものだってのに。

 バーリアルのような高性能の人工の魂は、あらゆる韻律を行使できる。生まれたてのまっさらな魂に、膨大な韻律の知識が「本能」として書き込まれているからだ。もし魔力が高い入れ物に乗り移れば、最強の導師と化す。

 まずいことにハヤトの魔力はアホみたいに強いようだ。

 バーリアルがいる広場一帯に、おそろしく強力な魔法の気配がおりていた。

 マジであの竜王メルドルークよりも強いんじゃねえか?

 頭を地におさえつけられてるような感覚で、ぺしゃんこに押しつぶされそうだ。

 バーリアルはハヤトの魂を封じ込めるのに韻律を使っているはず。つまりハヤトは今まさに、自分自身の強力な魔力に首を締められているってことになる……。

 ウサギは無駄死にか?

 俺も相当やばい。目がかすんできやがった。

 ウサギが飛び込んでいった理由はなんとなく分かる。

 たぶん、ハヤトを信じてたんだろう。たとえ体を奪われていたとしても、精神の隙間のどこかにはしっかりハヤトの意識があって、バーリアルを抑えてくれる。そう思ってたんだろう。

 あいつら絆が深いっていうか、ハヤトがウサギに依存しすぎてたっていうか。

 真剣に悩んで訴えてくるほど、ハヤトはあのウサギにぞっこんだったからな……



『にいちゃん、なんで人間はウサギと結婚できないんだ? 俺、ペペと結婚したい……』


 あの「相談」を持ちかけられたのは、俺が導師になる直前のことだった。

 俺が十九の時だから、ハヤトはたしか十四の時だ。


『はあ? ウサギと結婚? なんで?』

『一緒に寝たらあったかいし、だっこしたら超モフモフで最高だし。お、俺の面倒みてくれるし……ていうか、漫才の相方もできるウサギなんて、そうそういないじゃん』


 たしかにいないが、ウサギだぞ? 


『「なんでやねん!」ってさぁ、つっこまれる俺にとっては、「愛してる」に匹敵する愛情表現っていうかなんというか……』


 顔を赤らめてもじもじするハヤト。

 正直、開いた口がふさがらなかった。

 事実ペペは、過保護すぎるぐらいの世話焼きだった。ハヤトが鼻垂れてたらいちいち拭いてやるし、尻叩きながら当番仕事させるし、好き嫌いするなとニンジン嫌いを治してやったし、オネショの始末はしてやるし。

 完全に母親代わりだったのは間違いない。

 白鷹家に生まれ、母親は物心ついた時にはすでに亡く、厳しい家庭教師にぎっちぎちに育てられたハヤトにしてみりゃあ、女神様のようなもんだったろう。

 深く心を閉ざしてうんともすんとも笑わないむっつり根暗なお笑いファンが、三年後にはすっかり超おバカで明るいボケ役に変わったのは、ひとえにウサギのおかげなのは文句なしに認めるところだ。

 が。


『ハヤト、おまえ……まじでバカ? 人間がウサギと結婚できるわけないだろ。大体ペペはおまえのことなんか、超頼りない下僕としか思ってないって』

『じ、じゃあ俺、もっと強くなる』

『いやだから、生物学的にムリ。ペペが人間になるとか、そんな奇跡が起こらない限りムリ』

『じゃあ、変身術で人間にすればいいんじゃ?』

『時間制限あるぞ。もし前世が人間だったらずっとそのままでいられるが、ペペはお師匠さまが作った人工の魂だから、前世なんてない。半日に一回は唱え直さないと。でも四六時中変身させてると、体への負担がはんぱじゃねえぞ』

『そんなぁ……』


 あー……ハヤトの泣き顔思い出しちまった。やべえ。

 あの時、俺なんて言ってなだめたっけ。ああ、そうだ。



『ま、ウサギは寿命が短いからな。死んだら人間に生まれ変わってもらえよ』



 ペペが死ぬとか縁起でもないこと言うな! とか、ハヤトは顔を真っ赤にしてかんかんに怒ってたっけ。

 でもこの状況を鑑みるに、ウサギは本当に人間に生まれ変わってきてる。

 これってもしかして俺のおかげ? でもなんで男の子? 男じゃないと寺院に来れないからか? しかしそれだと、男同士ってことで結婚できねえんじゃ……



 鷲の姿のまま石畳につっぷしてる俺がウダウダしょうもないことを考えてるうちに。

 ハヤトの体を操るバーリアルは、街の中央広場からゆったりと歩いて移動し始めた。

 うう。超めんどくせえ。早く帰って温泉につかりてえぞ。

 ウサギは、動かなかった。

 伸びたままぴくりとも動かなかった。

 血だまりの中で――。




 

 バーリアルは向かうところ敵なしだった。

 北面にそびえる石造りの城館から、甲冑姿の傭兵がうわっと出てきたが、広場を横切っていたバーリアルはそいつらをあっという間に真空の刃でなぎ払った。

 その最中に南のアーケード街から、きらきら輝く獣が何頭も何頭も連なって飛び出してきた。

 金獅子家の秘蔵兵器、鋼の獅子どもだ。

 金色に塗られた機械の獣どもは本物と違わぬしなやかな動きで跳躍し、黒い魔王に襲いかかったが。いとも簡単にはね飛ばされ。石畳に叩きつけられ。風の刃で切り刻まれていった。

 黒い衣の男の周りできらきらと舞い散る血しぶきと金メッキの鉄のかけら。

 傭兵も獅子たちも、あっという間に駆逐された。断末魔の咆哮をあげるヒマもなく。


『おお、獅子どもか! なつかしいぞ』


 嬉しそうな声をあげるバーリアル。その白目は血がにじんでいるかのように真っ赤で、ハヤトは完全に憑依されていた。

 バーリアルは普通の魔法結界だけでなく、物理防御の結界もかけた上で真空のかまいたちを起こしていた。いうなれば、同時に何種類もの楽器を演奏してるような状態だ。

 ぱねえぞこいつは。

 鋼の獅子たちはスメルニア大戦で何万という兵を屠った超凶悪兵器だぞ? 

 そいつらでも抑えられないってハヤトにはどんだけ魔力があるんだ?  

 こんな状態じゃ、金獅子家の大公が本気出して、鋼の獅子どもの親玉を出してくるかもしんねえ。あの厄介な巨大な獅子。黄金のたてがみの神獣。竜王に比肩するあの、獣王レヴツラータを。

 こんな無敵状態のハヤトを拾い上げるのは、たとえ本気モードの俺でもムリだ。大もとの司令塔をなんとかする方が簡単だ。

 バルバトスはどこでこいつに指示を出してる? このレベルの古代兵器を自在に操るには至近距離にいなければならないはずだが……

 俺は魔法の気配を探った。バーリアルが放つ強力な魔法の気配とは違う気配を。この黒い魔王に命令を与えている韻律の糸を。

 急がなければ、ウサギが死んじまう。

 ウサギは、動かなかった。

 伸びたままぴくりとも動かなった。

 血だまりの中で――。





 頭で感じるものを俺の脳みそが視覚化した結果。

 バルバトスの魔法の気配は、クモ糸のように細い半透明の銀色の糸として俺の目に映った。

 その韻律の糸は北にそびえる石造りの城館から出ていた。

 糸は城の正面付近の最上階の窓の中に消えていた。

 俺は自分の体から飛び出してその糸をたどった。

 導師になるにはめっちゃ修行してこの幽体離脱てのを会得しなくちゃならねえ。これは非常に難しいが、実に有用だ。暗い鍾乳洞に篭ってても、王都の繁華街のお店のきれいどころのおねーちゃんをのぞきに行ったりできる。

 いやほんと、紅竜亭のレモンちゃんとか最――あー、えっと、ともかく、魂だけの状態の俺は、閉じられた窓を難なくすりぬけて中に入った。

 そこは広間だった。

 中央に細長い赤絨毯が敷かれ、奥に見事な木彫りの玉座があり、街の領主らしき白髭の老人がもんもんとした表情で座していた。

 そいつを囲むように黒い衣の導師たちがずらっと並んでいる。老人のイラつき加減から察するに、都の襲撃が始まってだいぶ経ってから入城してきた雰囲気だ。

 中央に黒髭のバルバトスがいた。俺が最後に会った時よりずいぶん老けてた。 

 その両隣には、奴の弟弟子だったやつら。

 十五年たってるから、さすがに導師になってるってわけだ。

 その右端には、ヒアキントスって導師名をもらったメルちゃんの弟弟子だった奴。

 そして左端には、ものすごく若い奴がひとり。こいつは知らない顔だ。これがペペの言ってた熱血正義漢、ユスティアスか?

 若いそいつはバルバトスを差し置いて、領主に熱く熱く語りかけていた。


「到着が遅れて申し訳ありません。ですがどうか我々にお任せ下さい! 必ずやバーリアルを止めてみせます。今すぐに!」

「伝令によれば、すでに十五の村と三つの都市が破壊されておるそうな。ここも深刻な被害になりつつある。大公殿下の軍隊と鋼の獅子が援軍に来ておるゆえ、それで鎮圧されると信じたいが……」

「相手は導師に乗り移った古代兵器。導師でなくば阻止は不可能。この私にお任せを!」


 そう叫ぶなり、熱血導師は広間からひとり勝手に走り出ていった。

 その瞬間、バルバトスがほくそ笑むのが視えた。こいつはペペの言う通り、わざと今の若い導師をはめようとしてるようだ。ここでバーリアルに殺させて、厄介払いするつもりなんだろう。やべえ。

 超めんどくさかったが、俺は観念して本気を出した。

 自分の体に戻るや半身を起こし、数ある転生歴の中で一番強いやつ、すなわち羽が六枚ある鳥人に変じた。左右の肩に二枚ずつ、背中に二枚の羽がある半鳥半人だ。

 こいつは大鳥グライアの次に転生した時の姿で、すこぶる強い。

 しかしまさかこの姿になる時がくるとは……。

 片腕をふきとばされても、鳥人なら翼に影響は及ばない。しかしだいぶ血が流れてるから速攻で決めなきゃならねえ。

 俺は白い羽毛をまき散らしながら舞い上がった。

 城館へと、一直線に。

 眼下に見えるウサギは……動かなかった。

 伸びたままぴくりとも動かなった。

 血だまりの中で――。





 変身術を覚えた時。俺はとてもうれしかった。

 術自体とても高度なものだったし、いろんなものになれるのがすげえ面白かった。俺の前世って一体どんだけあるんだろうと、夢中で次々試した。

 お師匠様はすごいすごいとすんげえ喜んでくれた。

 しかし今変じている鳥人になった時。お師匠さまは初めて顔を曇らせた。


『これだけは容易に変じてはならんぞ、エリク』

『えっ、どうしてですか?』

『他の神獣たちがざわついて起きてしまうでのう』

『は? 神獣?』

『だっておまえさんのその神気、はんぱではないぞ。それに普通の鳥人には二枚しか翼がないというのに、おまえさんには六枚もある。そんな鳥人は後にも先にもただひとり――』


 だからおまえは十代で導師になれるんだなと、お師匠さまは誇らしげに言ってたな。

 魂の積み重ねがハンパじゃない上に……。

 俺は城館へ向かって一直線に飛び、大窓を突き破ってバルバトスたちのいる広間に躍りこんだ。

 白い羽毛と神々しい光が当たり一面に飛び散る。自分自身でもめっちゃまぶしい。

 

「お邪魔するぜ!」


 びっくり顔の白髭領主を尻目に、俺はバルバトスめがけて突進した。

 まずは奴が常時張ってる魔法結界を、俺の六枚羽が繰り出す神気のひと薙ぎで砕く。完全な不意打ちだったので相手は相当びびったようだ。

 生き物のように自在に動く翼に黒髭の導師は目を白黒させた。


「お、おまえは?! 何者だ!?」

「うーん、正義の味方ってやつ?」


 周囲の導師たちが呪いの韻律を飛ばそうと身構える中、俺はサッと翼でバルバトスをくるんで窓から飛び立った。

 後ろから黒い触手のような呪いの波動が追いかけてきたが、本気モードの俺がそんなちゃちいものに捕まるわけがねえ。


「なにをする! 放せ!」

「暴れるなって。落っこちるぜ?」

「なぜ絶滅種の鳥人がここにいる! しかも六枚羽だと? ふざけるな! そんな奴は後にも先にもただひとり――」

「へいへい黙ってー」


 長老級の導師を殺すのは骨が折れる。超めんどくせえ。

 なのでとりあえず操ってるものから物理的に引き離すのが一番手っ取り早い。

 俺はじたばた暴れるバルバトスを二枚の翼で押さえ込み、残り四枚の翼で一所懸命飛んだ。浮遊の韻律と重力軽減の韻律も併用し、ウサギを載せて飛んでた時の十倍の速さで北へ北へとぐんぐん飛んだ。

 街から悠に百リーグは離れているだろう湖の上にきた時。

 俺はポイッとバルバトスをほっぽった。


「じゃあなー」


 高度五百フィートほどの上空。しかも念のために韻律封じの結界と眠りの韻律をかけてから放逐したが、長老級の導師だからきっと生き延びるだろう。

 だが、親切にとどめを刺してやってるヒマはなかった。

 俺は急いで炎上する湖上の街へ舞い戻った。超めんどくさかったが、本気を出したので一瞬で到着。

 だって俺の羽は、他の鳥人と違って六枚もあるから。

 ああそれでも――間に合わなかった。

 時間にすりゃ二十分も経ってないってのに、熱血導師ユスティアスはハヤト=バーリアルの前に無残な血だまりを作っていた。

 一撃って感じだった。弱すぎだろおい。もちっと持ちこたえろよと思ったが。

 ハヤトの魔力が、ともかくバカみたいに強すぎたらしい。

 しかしなんともひどい光景だった。

 黒い魔王。その足元に伸びてる血まみれのウサギ。倒れている若き導師。

 傭兵たちと、鋼の獅子の残骸の山……。

 こんなの見てると思い出すじゃねえか。

 遠い昔、血と汗と涙にまみれて戦った記憶を。

 

 また繰り返させるのか? 同じことを。勘弁してくれ。もう引退させてくれよ……。

 

 司令塔から離されたバーリアルはうろたえていた。

 所詮は人工の兵器。命令するものがいなくなれば暴走するしかない。


『主人よ! どこだ! 我が主人よ!』


 魔王は頭を抱えてしゃがみこんだ。魔法の気配が少し弱まっていた。

 しかしまだまだ近づけるようなレベルじゃない。超めんどくせえが、満身創痍覚悟で無理やり突っ込むか? 

 そう思った時。

 城館からわたわたと、残りの導師どもが出ばってきた。


『主人では……ないのか? どこだ! 主人は! だせ! 我が前にだせ!』


 バーリアルは導師どもを見つけるや、悲鳴をあげながら真空の刃をくりだした。

 バルバトスに操られているから自分たちには決して危害を加えない。そう思い込んでいた導師どもは、想定外の攻撃をかわしきれずにバタバタ倒れた。

 混乱するバーリアルはさらに攻撃を繰り出してとどめを刺そうとした。

 その刹那。



「だめ……! ハヤト……!」



 ウサギが動いた。

 ほとんど息をしてなかったのに。


「ハヤト……目を覚まして……お願いだから! わかったよ……なんて言えばいいか、やっとわかっ……ちくしょう、い、言うからな……言ってやるから!」


 ウサギはそれからひとこと、とある言葉をつぶやいた。

 その言葉を聞いたとたん、黒い魔王の動きがぴたりと止まった。

 信じられねえ……。

 みるみる魔法の気配が消えていく。

 嘘だろおい。

 なんなんだ今の言葉。聞き間違いじゃねえよな? 

 どうしてあんな、神聖語じゃねえごく普通の、なんの力もねえ言葉ひとつで……


「ぺ……ぺぺ? ぺぺ……! 俺のペペ!!!」


 ハヤトの目から赤い血の色が消え去った。

 奴は真っ青な顔で血まみれのウサギを抱き上げた。

 俺は身震いしながらもすかさずその場へ突っ込み、ハヤトを拾い上げて空高く舞い上がった。


「ペペ! いやだっ……死ぬな! 目を開けろ! 嘘だろおっ……ペペ! ぺぺー!!」


 俺の翼に包まれたハヤトは絶叫し、声をあげて泣き出した。

 奴の腕にきつく抱きしめられてるウサギは、手足と耳を力なくだらりと垂らし、ぴくりとも動かなかった。

 

 その息は止まっていて……こと切れていた。

 

 完全に。





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