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天狗と誘拐と女性と 9

大空視点

「あ、でも……女性の四人はちょっと今回の仕事で聞きたいことがあって、いいかしら?」


「そうですか、じゃあ、俺たちは先に部屋に行ってます」


 その思いついたことを白河は喋り、柄池は了解を伝えた。


「仕事での話だし……4人は大丈夫そう?」


「アタシは問題なし」


 龍富は女性陣に聞くと、大空は先に問題ないと答えた。

 仕事での話であれば、特に問題は起きないであろう。

 柄池も大空と同じことを考えて、四人を白川に任せたことは予想はできた。


「問題ないわ」


「私、大丈夫」


「あ……私もいいよ」


 続けて、八雲、大越、愛川と問題ないとの意思を話した。


「じゃあ、部屋割りも決めてなかったし、話し中に決めておくよ」


「それじゃ、任せたよ」


 御堂は部屋割りを決めておくと話して、大空は任せることを話した。

 その後に大空を始め4人の女性は部屋へと入っていく。

 これで白河と女性四人が部屋に入ったこととなるが、もし万が一何かやばいことがあれば、その時は大空が動けば問題ないと自身で考えてもいた。

 これでも龍富ほど戦えないが大空も戦えるので、万が一のことはある程度対応できる。


「よし、これで……と一応確認はして」


 白河の言葉とともに、自身で部屋の入り口から顔を出して通路を確認する。


「仕事の話なんて言ったけど、本当は女性の皆さんにだけ聞きたいことがあるのよねー」


「ん? なんだい?」


 白河の改まった話に大空の口から疑問を出させる。

 ただ大空は仕事以外での話も問題はなかったので、変更に感じる嫌な気持ちはなかった。

 さらに戦うことはないだろうが、それはそれでも大空は問題としてもいなかった。


「柄池君って、モテる子なの?」


「ええ!? それっすか!?」


 白河が柄池はモテるかと聞くと、大空は驚きの言葉を出してしまう。

 やったことを今考えれば、納得はいくもまさかの予想外の話でかつ、直球な言葉に驚きは隠せなかった。

 暫し柄池の言ったことを思い起こして大空は口を開く。


「本人曰くはモテないって話だけど……モテるような話は聞いてないな、アタシは」


「彼女いる様子はなさそうですけど」


 大空は柄池の言ったことを伝えて、大越も彼女絡みの事を伝えた。


「ええ、高校の時は女性にもてなかったと言っていたわ」


「あ、そんな話ししてたんだ」


 続いて八雲は柄池の言った事を語り、大空は知らない部分に驚きの言葉を出す。

 柄池が八雲に高校の時にモテないと話していたことは知らなく、意外であった。


「私は……どうなのか、分からないです」


「そう……分かったわ」


 愛川の方は戸惑った様子で語る。

 白河はそれらの意見への理解を言葉として出した。


「聞きたいことはそれだけ。ありがとね、みんな。男性陣に内容聞かれたら秘匿像を女性たちは持てそうかって話をしたと誤魔化して」


「分かったわ」


 白河は女性4人への聞き込みを終わらせると告げて、八雲は笑みを浮かべて頷きつつ理解を話す。


「それじゃ、ご協力ありがと、みんな」


「あ、はーい……」


 白河は手を振りつつ協力への感謝の言葉を述べて、大空は了解の言葉を出した。

 女性4人は部屋を後にして通路を通って移動する。


「あの人、なんかするのかな……?」


「さてね、興味本位で聞いただけかもだし」


 移動しつつ大空は後頭部に手を回して疑問を言葉にし、八雲はいつのまにか本で顔の下半分を隠して答えていた。


「興味本位だけ……でも、この4人を集めて聞くかって話かと言うと……」


「それは、私たちの方が恋愛関係に話が通じるからでしょ?」


 苦い味が口に広がった感覚がある大空は腑に落ちない事を言葉にして八雲はそれに解答する。

 八雲の表情は本で隠れて見えない。


「まあ、それもそうだしな」


 一応の納得は言葉として大空は出した。

 それでも落ち着きが悪い感覚がある。


(なんか、気になることが……でも、なんかはっきりしないねぇ)


 大空は心の中で考えてはいたのだが、その答えはつかめずにいた。

 その腑に落ちない感覚が何から来るのか、白河のこれからの行動か、それとも。

 それが分からず、大空はモヤモヤを抱えるのである。

 そう悩んでいると、愛川もどこか難しい表情を浮かべていたところを大空は目にする。


「ところで、愛川。さっきから様子が変だけど、体調悪いとか、疲れたとかか?」


「え? 私が」


 大空はそんな表情の愛川に心配の声をかけた。

 対応した愛川は自らの表情に気づいてなかったのか、自らのことを聞かれたと思ってなかったと声を出す。


「んー……確かに変な感じに見えるけど、大丈夫?」


「あ……私は大丈夫だから、大丈夫」


 大越は愛川に心配の声をかけると、愛川は大丈夫との言葉を二度いう。

 愛川は笑顔を浮かべたが、どことなく作り笑いにも見えた。


「お昼食べたら休んでもいいんじゃない、どこ行くかはそれの後でも」


「あ、疲れたとかそういう訳じゃないから。私これでもまだ動けるし」


 大越は休むように話すと、愛川は手を振って疲れではないと答える。

 動作を見るに疲れによる鈍さは感じさせないので、疲れでないのは間違いはなさそうだ。


「ま、昼の後は自由だから、好きな時に休んでも問題ないし。後は自分でまかせればいいんじゃないか? ただ、無理はその後に響くからよしなよ」


「朱鷺子さんもありがと、私は問題はないから」


 大空は自由にしていいと言葉で勧めて、愛川は感謝の言葉を送った。

 その言葉は素直に受け取れず、大空の心に疑問を残す。


(疲れではないのは間違いないけど、何だろうな? ……疲れは疲れでもちょっとした疲労の可能性もあるし、様子見がいいのかもな)


 悩んだ大空は愛川の問題について考えていた。

 何か悩みかもしれなかったが、単純に疲労がたまって動きが鈍り始める境界に近いという可能性もある。

 そのため、大空は様子見をするという判断をしたのであった。

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