天狗と誘拐と女性と 1
龍富視点
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朝の日差しが差してきて、人の通りも活発化の兆しを見せる時間。
大学の前では学生も幾らか入る人がいる状況だ。
今は5月。
入学から日が経ち、大学生活も慣れてきた頃だ。
今歩いて通学している龍富もまた、大学生活に慣れてきた一人である。
「大学生活は慣れてきたけど、夜の見回りはまだ辛いな。最初の頃よりはましだけど」
「講義中もこれなら寝ないようになるかな?」
龍富は大学生活の慣れを歩きながら語り、もう一人一緒に歩いていた柄池は龍富の講義のことで語る。
柄池の指摘の通り、講義中は最近寝ていることが多かった。
「う……まあ気をつける。出来るだけ講義も寝ないようにはするから」
「マッツもいる講義だけ寝ないっていうのはダメだからな。俺が後で教えているとは言っても教授の印象も悪いからな」
指摘に反論できなかった龍富は気をつけると話し、柄池は更に隅の事でも言葉の釘を打ってくる。
古賀松のいる講義で寝ないのはこのことで茶化されることを防ぐためである。
「あとさ、来週末の大学の終わりあたりに俺も勉強したいんだけど、大丈夫か?」
「……来週末か、それなら愛川さんとも一緒になるけど、それでも?」
話の切り替えとして龍富は勉強を頼むと、柄池は愛川と一緒でも良いならと条件付きで許諾をする。
勉強を頼んだのはこの時期にテストがある講義もあって、そのためだ。
「愛川さんと……ああ、大丈夫かな」
「リュートがそう言うなら、大丈夫か。あとは愛川さんにも一応連絡はしないと」
龍富は愛川とも大丈夫だと話し、柄池は一応の形で許諾をする。
愛川と龍富、そして柄池も同じ講義を受けていたので、龍富としてはそのテストは愛川も柄池も受けることになったことは知っていた。
そのため、愛川も一緒に勉強することは予想出来ている。
(俺が愛川さんと距離置かれる理由を作ったから、連絡とるのは仕方ないか……)
愛川に連絡を取ることに気まずさは感じながらもやむ終えないと龍富は心の中で判断していた。
愛川は許してくれたが、今回の勉強で一緒にできるかは別問題でもある。
「一応言っておくけど、愛川さんにはあのこと謝ったからな」
「あ、うん。そんな気はしたけど、愛川さんの気持ちの問題も確認はしたほうがいいと思うからね」
龍富は愛川に謝ったことは伝えて、柄池も謝ったことで理解を伝える。
「まあ、それもそうなんだけどな。あと、今日は出来れば任務での話し合いを入れたい……今日がだめなら明日でも良いけど」
「そうか。じゃあ、みんなに俺から連絡するから」
龍富は任務の話を入れたいと話し、柄池はそれを承諾した。
「あと、今回の任務がうまくいけば退魔師試験も次で行けるから」
「いよいよか。なら、今回の任務は一層頑張らないとな」
今回の任務について龍富は重要性を語り、柄池はその任務についての理解を話した。
今回の任務は退魔師試験を受けるための足がかりとなるため、大事である。
そして、大学の入り口に近づいたところで龍富は再び言葉を出そうと口を開く。
「俺たちのやることに次で一歩近づけるわけだ、これで……」
「と言うわけで、みんなには次の任務のことを話す。今日は急な話で来てくれてありがとう」
そして時間が過ぎて、柄池は教室で7人に向けて礼も含めて話した。
話した日の当日の昼にみんなで集まることができたので、教室に8人集まることができた。
「確か、重要な任務だって聞いたけど、退魔師の試験がどうとのことで」
「退魔師の試験がこの任務をクリアすれば受けられるとか聞いたが」
大空は任務が重要だとの言葉を出し、古賀松は試験のことで言葉を出す。
「そう言うわけ、大事ではあるけど、みんなは気を張り詰めすぎなくて良いから。いつも通り行けば上手く行くよ」
「このさーくるとしても山場の一つでもあるのかしらね」
頷きつつ柄池は肯定の言葉を出しながらもいつも通りに行ってとフォローをする。
八雲は本で顔の下を隠しながらも柄池に視線を向けて言葉を出していた。
「ここも大事だけど、次の試験も大事だものね」
「うん、頑張らなきゃ!」
大越は次の試験についての重要だと話し、愛川も大越を見て頑張らなきゃと言葉を出す。
「みんな頑張ってくれるのは有難いね。じゃあ、その任務内容について話すよ」
柄池はみんなを見渡してから任務内容を話すと告げる。
「任務と言っても、今回はある場所で物を探してくれってことだからね。任務自体は簡単さ」
「あー……そか」
柄池は最初に任務でやることを話し、大空からは拍子が抜けた声が聞こえる。
この任務は戦闘がなさそうなので、拍子抜けする気持ちは龍富にも理解出来た。
「天狗の人から急ぎで物を探して欲しいって話なんだって。今週末までにね」
柄池は任務についてさらに言う。
すると大越はその話で疑問が出たのか口を開く。
「天狗って鼻が長い、あの?」
「天狗と言っても化者よ。私達の見た目と同じ普通の外見の姿もあるわよ」
大越は天狗のことで疑問の言葉を出すと、八雲はその疑問に答える。
「じゃあ、鼻は長くない?」
「そう言うわけ、まあ化けたりすれば話は違ってくるけど」
確認の意味も含めて愛川は疑問を八雲に投げる。
その疑問には八雲がそうだとの話をする。
「ははーん」
腕を組んで愛川は理解をしたと言葉に出した。
「ところで、探す物ってなんだ?」
「それが特に書いてなかったんだよ、資料に」
御堂は話を戻そうと探すものについて聞くと、柄池はそれは書かれてないと答える。
「え? おい。それはちょっと怪しくないか? 大丈夫か?」
「俺も資料は見たが、筆記している情報が書き殴った様だし、急いでいるのは確かなんだ。あとその天狗はこっちに何度か依頼もしているから、おそらくは大丈夫だ」
少し前のめりになりつつ、割り込むように古賀松は言葉を入れて、それに龍富は問題はないと答える。
龍富自身は面識のない天狗ではあるも、退魔師に何度も頼っている天狗であるとは分かっているので、信頼は出来る天狗ではある。
「……なら大丈夫と見て良いか、な」
前のめり姿勢をやめて、古賀松は龍富の言葉から少し間を開けて、一応の安心を言葉に出した。
古賀松の立場であれば不安になるのも分かるので、古賀松の反応に龍富は無理はないとも思った。
「このように場所と時間、それと大雑把な内容くらいしか書いてないから、任務内容の話はここまでだな」
龍富は任務の話に言葉でも区切りを付けた
「それで、この任務行ける人だが……」
龍富は任務に行ける人について、聞き出すことにする。
しかし、龍富は言葉を途中で区切った。
「じーっ……」
「そわそわ……そわそわ……」
古賀松は笑みを浮かべて擬音語を出し、八雲もまた落ち着かない擬音語を言葉にしていたからだ。
前回のように後の龍富の言葉を真似する予定であろう、あの二人は。
「えっと……みんな行けるってことで……良いか?」
悔しい気分を味わったが、龍富は言葉を変えて聞くことにする。
傍で柄池が密かに笑いを耐えている様子であったことは、気にしないことにした。
「アタシは問題なし」
「んー、まあ俺は行けるぜ」
大空、古賀松の順に賛同する。
古賀松は残念そうな感情を言葉で消して、柄池の方は聞くまでもなかった。
「俺も行く」
「天狗も見れるし、私は行くわよ」
「大丈夫でーす」
「同じくー」
続けて、御堂、八雲、愛川、大越の順に賛同の意見が出てくる。
「なら、これで皆行けることは分かったな」
頷きつつ龍富は言葉でも皆行けることを理解したと話す。
龍富としてもここはしくじりたくはないので、皆が賛同してくれるのはありがたかった。




