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退魔師組織の協力 6

ここまで大空視点

 室内で土の精が発生し大空を含む7人はそれに対処していた。

 大空、古賀松は一人につき土の精二体を、愛川、大越、八雲は三体を相手にしていた。


「リュート! そっちはどうなってる?」


 そして柄池は龍富と連絡していた。


「そっちも土の精が? 少なくても20体? 本当か?!」


 柄池の電話から漏れた話では、あちらにも土の精が出ているようである。

 これではこちらの救援という場合でもないようだ。


「え、俺? 俺も今戦っているんだ! 悪いけどみんな手が離せないんだ。済まないけど切るよ」


 その柄池は土の精一体と対峙しながら電話をしていたのだ。

 先ほどまで攻撃と回避もしながら、龍富と電話をしていたことになる。


(柄池、お前……一体だけとはいえ電話しながら土の精相手って凄いよな)


 柄池を脇に見つつ、大空は心の中で呟いていた。

 余所見をすぐにやめて、大空は


「おっと、危ない!」


 土の精の攻撃を自身の言葉とともに避けていた。


「ったく、何が目的なんだよ?」


 古賀松は不平混じりの疑問を言葉にする。

 土の精の派生も唐突で、更には動きは7人への攻めにも見える上に、どこかへ向かおうとも見えるので、よく分からないのが現状だ。


「ともかく、これ以上勝手に侵攻されるのはよくないから、この場で死守だ!」


 柄池はやるべきことを改めて言葉にすると、ポケットにスマホを入れる。

 すると、柄池の背後から銃声が響き、柄池の目の前の土の精がよろめいた。

 銃声は出入り口にいる御堂の銃から出されたものであったようだ。


「おお、サブロー! 助かった!」


「済まない! 救援も連れてこれなかった! あっちにも土の精が沢山いて、救援どこじゃなかった!」


 柄池は一瞬だけ後ろを向いて礼を言うと、好機と言わんばかりによろけた土の精に攻め込む。

 更には柄池は警棒のスイッチを入れて、土の精へ付きの攻撃を仕掛けると、その突きは土の精へと当たる。

 御堂は柄池の声に対して謝りの言葉と状況を話した。


「そうか……やっぱり救援出来ないという事か。なら今の皆でやるしかない」


 受け入れがたい表情の柄池は強引な納得の言葉をして、状況を整理する。

 大空ももしかしたらと考えてもいて、その考えは柄池と同じ意見であった。

 と、ここで古賀松は土の精に攻撃を仕掛ける。


「そらっ! ……っとこっちは何とか一体撃破だ! 7人だけでもやれるはずだ!」


 古賀松は土の精を一体撃破しつつ、それを報告する。

 先程から攻撃を避けながらもスイッチに入った警棒の攻撃を何度か当てていたので、撃破するまでは時間の問題であったのは大空にも分かっていた。

 確かに土の精の数だけ見れば厄介だ。

 が、土の精は人並みの思考と判断力を持ってなく、動作も遅いため、一体一体が対処し易かった。


「マッツ、いいよ! 女性3人も無理はしてもらいたくないけど、正念場だからここは耐えてね!」


「りょーかい!」


 柄池は古賀松のやったことを評価もして、銃を持つ女性3人に耐えてと言葉を送った。

 対して愛川は銃を構えつつ、承諾の言葉を返す。

 女性3人にはきついことかもしれなかったが、この猫の手でも借りたい状況下では無理はどうしてもしないといけなかった。

 現状は銃による土の精の足止めだけしか女性3人には出来ないもの、それでも何もしないよりは遥かにありがたいものである。


「っていうか、朱鷺子! お前、何で警棒なしで戦ってるんだよ?」


「悪かったな! 見つからないんだよ! 手荷物のバッグの中にはあったんだけどよ!」


 古賀松は大空が警棒を持ってない状況に言葉で突っ込むと、大空は状況に対しての弁明をする。


「朱鷺子さん、避けて!」


「な?! 本当かよ!」


 大越の声に気付き、大空は前の土の精の攻撃を視界に入れた。

 土の精は直ぐにでも拳を振り下ろそうとしている。


「驚いた……こんな好都合なんてな」


 言葉を呟きつつ、大空は前の土の精の攻撃を横にかわす。

 するとその攻撃は勢いを殺せず、そのまま進み

 鈍い衝突音。

 土の精の攻撃は大空の背後にいた土の精の背中にそのまま当たったのだ。

 大空の好都合はこの同士討ちが狙えたからだ。


「おお、すごい! ……けど予め武器を持つように言っておけば、不味いことにはならなかったかな……」


「しょうがないさ、ここまで瞬時な広範囲の攻めなんて予想できないだろうよ」


 柄池は大空を評価するも自らの不祥を責めてもいたが、古賀松はそのフォローをする。

 同士討ちを受けた土の精は横たわった姿勢で苦しさを醸し出しながらも立ち上がろうとしていた。

 だが、それは遠くの八雲が銃弾を与えたことで不許可を貰い、土の精の岩は分離して砕け散っていく。


「八雲助かったぞ! こんな状態でもアタシはこれくらいはできるさ……警棒はないけどな!」


「だったら、私がバックの警棒を探すから」


「ホントか?! そりゃ大助かりだ」


 八雲の方を向いて助かったことを言った大空は大越の助太刀の言葉に対して、

 大助かりと感謝の言葉を話した。


「ファイト! 来海ちゃん!」


 愛川は鼓舞の言葉を話し、大越は大空のバッグへと駆け出す。

 大越は滑らかな走りで二対の土の精を避けて、バッグへと辿り着く。


「えっと……ここには無いけど……思ったより荷物多いわね」


「済まない、今回荷物多く持ってきたから、許してくれ……おっと、こっちから目をそらすな!」


 手荷物に視線を集中した大越は言葉でも探し物の確認をしていき、大空は大越に謝る。

 更にと大空は別の方に顔を向けた土の精へとローキックを当てた。

 土の精は硬いが、足の方は若干柔らかい上、重い重量を支える部分であって、バランスを崩しやすい部分でもあった。

 探し物をしている大越は一瞬停止した後手荷物の中に手を入れる。


「あった! 今渡すから、ちょっと待って」


「来海ちゃん、岩来てる! 後ろ後ろ!」


 大越は視線を手荷物に向けたまま、警棒を持った手を真上にあげて、声でも見つけたことを示す。

 すると愛川は大越に危機を話した。

 以前御堂に向けた岩飛ばしが大越にも向かっていたのだ。

 岩の数は二つ。


「うわっち……ちょっと危なかったけど、警棒はこの手にあるから大丈夫よ」


 だが、振り向いた大越はその岩を横に回転して避けると、危なげはあったものの警棒も手中だと声を出した。

 ある程度は予測出来ていたのか、声に焦りなく余裕も感じさせている。

 次の手にと、大越は大空に向けて警棒を投げ渡した。


「サンキュー! よし、これで……」


 警棒は若干理想の軌道をそれるも、大空は手を斜め上に伸ばして礼とともに警棒を掴む。

 これにて大空の装備も土の精と戦うのに十分となる。

 その時であった。

 大越の後ろに物影が現れたのは。


「大越! 今すぐ前に動け! すぐ走れ!」


 思考よりも先に出た大空の言葉、そして大越の背後で拳を下ろそうとしている土の精。

 考えなどなしに危機だと分かった。


「うし……ろ……?」


 大越は存在そのものに気づいてないのか不意に声とともに後ろを向く。

 その時には既に拳は大越に迫ってもいたので


「うにゃあっ!!?」


 腕で顔を被いつつ大越は声を出す。

 もうここまで来た以上は移動してもダメであろう。

 拳が大越に触れようとした。

 その瞬間。

 電気の発生音が轟く。

 更には大越の腕をから土の精に向けて電気が一瞬でほとばしった。

 これを避けれなかった土の精は力なく後方に倒れ、欠片が分離して床に落ちていく。


「え? ……え? 何今の……?」


 大越は分離してただの土へとなっていったものを見て、戸惑いを言葉にする。


「来海ちゃん、覚醒ってやつしちゃった?」


「覚醒……はっ、そんなわけないわよ!」


 愛川の疑問に最初は飲み込めない様子であるも、大越は否定もする。

 思いついた疑問をすぐに言葉にしたようで、悪い意図もないのではあろう。

 炸裂音とさすような眩しい光もあって大空としても戸惑いはあり、表情にも出ているかもしれなかった。


「これはもしかして……あ、あの時か!」


 その光景に柄池は思い当たる節があったようで言葉の最中に理解を自らしたようだ。


「そう、あの時に細工させてもらったのさ」


 大越が見ている通路から男性の声。

 土の精を視界に入れつつ、大空は土の精の攻撃を回避をすると、その男性はこちらの方へと歩みを進める。


「まさか、まさか……あなたが?」


 大越は進んで来る男性に対して声を出す。

 この男性の声は大空にも聞き覚えがあった。

 なにせこの声は今日聞いた声。


「そう、僕が肩を叩いた時にここの皆に仕組んだことだからね」


 龍富雷剣の声だったからだ。

 言葉とともに雷剣は刀を構えて、大越の近くに寄った土の精に目を向ける。


「それと、この僕、龍富雷剣の力には……」


 そう言うと雷剣は瞬時に大越の近くの土の精へと距離を詰める。

 持っていた刀は既に棘にある電気の発生音を纏って、電気が刀を覆っていた。


「弱点はない、そう思ってもらおうか」


 雷剣の言葉とともに刀を横に薙る。

 土の精はかわせずに、一振りで土の体を二つに分かつこととなった。





 雷剣、

「って、そんなことを言うと、お前は本当の父親じゃないと言われるのは弱点かもねー」

 柄池、

「雷剣さん、今はそんなこといいですから」

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