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人魚捜索 10 

ここから柄池視点。それと、サキュバス雰囲気のお話

 愛川達が店にいる間、四人は飲食をしつつ、店長からのサービスの一品も食べていた。

 もっちを心配してわざわざ探してくれたということで店長はちょっとした礼として、サービスの一品を出してくれたのだ。

 後に大空と八雲が店に来て、二人もその中に混ざることとなる。

 そして柄池と龍富は人魚達と話した場所に近かったため、先に人魚達にもっちの行方について、報告をすることにしたのであった。

 報告をして、人魚達は安心したようで柄池達に感謝の意を伝えていた。

 その後、柄池と龍富は6人が集まっている場所へと来たのであった。


「遅くなったかな、待たせた?」


「大丈夫だよ。他にもやることあったし」


 柄池は言葉とともに店に入り、愛川から大丈夫だという言葉を贈られる。


「四人に一つサービスの一品を渡してくれるって話だからな。な、朱鷺子」


 古賀松はサービスの一品について話した後大空に視線を送る。


「な……なんで私に話を……兎も角、二人はこっちの席に来な」


「サービスの一品? それって何?」


 大空は古賀松に話に戸惑いながら、柄池と龍富を招く。

 サービスのことに疑問を浮かべて言葉にした柄池は、大空と八雲の座っているテーブルの席に座ることにした。

 古賀松の座ったテーブルは御堂、愛川、大越で一杯な上に、大空と八雲のテーブルに二人分の空きがあることから、他のテーブルの席に座って余計なスペースを使いたくはないからだ。


「人探しで店員に心配をかけたという事で店長がちょっとしたお礼をしたいってさ。今回だけ四人注文してくれたらメニューにない特別な一品をつけてくれるって」


「なんでも、普通はスタンプを集めた人が貰える一品だってね」


 御堂はサービスの一品について話し、大越も続くように説明に入る。


「はー、そういうのが」


「じゃあ、その一品のために誰か待たせてしまったってことかな? 悪いことした?」


 龍富は関心の言葉を話し。柄池は待たせたことに悪いことをしたかと尋ねる。


「気にすんな、二人を急がせるのも悪いからよ。取り敢えず注文はしといたら?」


 古賀松は気にするなと言葉を送り、言葉の最中に水色の髪の髪の店員が柄池の座ったテーブルに寄って来ていた。

 柄池はメニューを見て考える。


(コーヒーは苦手だし、苦くなさそうで、簡単に食べれそうなものは……)


 メニューを見ながら柄池は考え、ある品を選ぶ。


「そうだね、じゃあ……俺はオレンジのデザートで」


「緑茶が……ないから、ウーロン茶を」


 柄池は選んだ品を店員に伝え、龍富は飲み物のメニューを見ながら同じく伝える。


「はい、かしこまりました」


 店員は了承を伝えて、厨房へと戻っていく。

 その店員は注文を受けるまで柄池の事を見ていたことに気が付いていた。


(さっきの店員てもしかして、探していたあの子?)


 さらに柄池はその店員が探していた人魚なのではとも勘繰った。

 御堂の描いた絵とも似ている顔であったので、推定する要素もある。


「ところで……その一品て誰が食べるか決まっているのか?」


 龍冨のふとした疑問は先に愛川から口を開かせる。


「私は先に見つけてマッツに悪いことしちゃった、ということで遠慮してたし……今回もいいかな」


「私は感で見つけてしまった本人なのでいいです……」


 愛川、大越の順に控えた言葉で伝える。


「俺はさっき食べたから他の人に譲るさ」


「俺は……うん、いらないかな」


 古賀松はさっき食べたと伝え、御堂も遠慮の意思の言葉を出した。


「俺は……みんなに手伝ってもらってるわけで、食べるのは悪いからな」


「俺も同じくだな。ここで俺が頂くなんて……」


「えっと、私は……」


 柄池、龍富の順に遠慮を伝えると大空は悩んでいる様子を言葉でも伝えていた。

 そこで、水色の髪の店員が先に一品を持って来たのだ。

 見た目は普通のバニラアイスのようであるが、仄かに水色に光っているようにも見えた。


「お待たせいたしました。サービスの一品です、どうぞ」


「じゃあ、私が貰うとするわ」


 店員が言葉と共に一品を出すと、八雲はそれを自分のところに運びスプーンを持って食べようとしていた。


「あ……食べるのか?」


「ええ、あなたは食べないような事を言っていたから、食べないと思っていたけど、食べたいの?」


 大空の質問に八雲は肯定して質問もする。


「……あたしは……いらないよ」


「じゃあ、私が食べるわ」


 大空は拒絶をすると、八雲は早速スプーンでアイスを掬い始めた。

 その光景は大空の視線を固定させてもいた。

 八雲の口にアイスが運ばれて、スプーンのアイスが消える。


「どうよ、こいつの味は? 特別な甘味だろ?」


「ええ、そうね」


 古賀松は感想を聞くと、言葉を返して少し沈黙をする。

 八雲は感想を出そうと言葉を選んでいる様子であった。


「何というか……こう、甘い感じだけど、以外と甘さが控えめね」


「で、ちょうど良く甘さが長続きする感じだろ」


 八雲は感想を述べながら、至らない部分を古賀松は補足していく。


「そう、そうなのよ。甘さが控え目なのに、濃厚な味わいが味わえる。特別な一品として置くだけの価値は十分よね」


 八雲は一つ頷き具体的に感想を述べる傍、大空は一品の方へと視線が動いてなかった。


「まあ、他の人がいらないと言っているから、遠慮なく食べたほうが良いわよね」


「そうそう、遠慮なく食べちゃって良いよ」


 八雲は大空を知らずか遠慮はしないと話し、古賀松も遠慮はいらないと勧める。

 その時に大空の口が開こうとしていたが、言葉として出ることはなかった。


(もう、八雲さんが口つけた段階じゃあ、こっちは言えないしな……)


 大空も食べたかったかもしれないと内側で思いながらも、柄池は今からそれを言うのはタイミングとしておかしいとも内側で思っていた。


「あの……あなたが柄池さんですか?」


 ここで店員から柄池に話しかけられる。

 先ほど柄池を見ていた水色髪の店員だ。


「ああ、俺がそうだけど?」


「まつりんといつみーと話ができたって人ね、私があなたたちが探していた人なのよ。もっちって呼ばれていて」


 柄池が自分だと話し、店員はその探していたもっちだと伝える。

 柄池にももしかしたらあの子が、とも考えてはいたので予想は出来ていた。


「ああ、君ね。もしかしたらって思ったけど、あの人だったんだ」


「それで二人きりで話したいのだけど……ここだと……ね?」


「ああ……そう言うことなら、いいけど、仕事は大丈夫なの?」


 柄池が言葉をかけると、もっちは話の提案を持ち掛けて、柄池は一応の形だが受け入れた。


「仕事は大丈夫だから、ね? いいでしょ?」


「食べ物が来たらその時は呼ぶから、言って来たら?」


「んーじゃあ、ちょっと行ってくるから」


 もっちは大丈夫と答え、後に龍富は呼ぶ時は呼ぶとも柄池に伝える。

 それを聞いて、柄池は了承を伝えた。


「行ってらっしゃい」


 大空は席を立つ柄池を言葉と共に見送り、八雲は食べながら移動する柄池を視線で追っていた。

 柄池ともっちは店の入り口まで行き、店の外の人が目につかない場所へと移動する。


(人のいないところへ移動して話すことといえば、やっぱり人魚絡みか……)


 柄池は話す内容について想像していた。

 単に人魚絡みの話で他の一般人が聞こえる話は出来ないから、ここに移動したことは予想がつく。


「ところで、話しって何かな?」


「そうね、あなたが話していたのよね? いつみーとまつりんに、どうやって話せたのかなって?」


 柄池が話について切り出すと、もっちは聞きたい事を早速話す。


「あれね? 距離を置いても大きな声で話しに行ったんだよ。あっちは手の動きで意思疎通して貰って」


「あー、そうやって。大変だったよね」


 柄池は人魚たちがやっていたように手を動かして話すともっちは頷きつつ、同意の意思を伝える。


「あと、少しづつあっちの方で距離を縮めてくれたから。それ以降は言葉で話し合ったよ」


「まつりん達がねー、人魚ってなかなか近づいてくれないから」


 柄池は更に補足として、距離は縮めてくれたことも伝えると、もっちは笑みを浮かべつつ返答する。

 その後もっちはじっと柄池の顔を見ていた。


「ところで……柄池くんって彼女いるの?」


「いや、いないんだな。女性に声をかけてもらえることは滅多になくて、高校時代は女性と遊んだことはないね」


 もっちの質問に柄池はいないと答えた。

 柄池は同じ高校の女性と遊ぶこともなく、殆どが龍富の退魔師活動のサポートに回っていたからでもある。

 その言葉を聞いてもっちの笑みが変わったように見えた。


「ふーん……」


 もっちは笑みを浮かべつつ話す。

 柄池に分かることは、先ほどのもっちの笑みは喜びを表す笑みだったが、今の笑みはそれ以外のものだと言うことだ。


「私の足だけどさ、どう思う?」


「足? うん、綺麗で人魚が化けたものとは見えないと思うよ」


 もっちは足を少し動かして尋ねて、柄池は足を評価する言葉を伝える。

 柄池にも何処と無く雰囲気が変わったことは伝わっていて、当たり障りのない言葉が適切だと判断できた。


「それじゃあ、ここまで見えたら?」


 そう言うと、もっちは人差し指でスカートの下を上に少しづつ持ち上げていく。

 スカートに隠された太ももの部分が徐々に露わになる。

 それに伴い、もっちの膝も少しづつ上げていった。


「もっと見せてあげる」


 指が腰の近くまで上がった時にもっちは更に言葉を伝える。

 そしてスカートを引っ掛けた指を尻肉の下が見えるまでスカートを上げた。

 足はくの字に曲げていて、スカートの中の下着は太ももで隠された状態。

 扇情の姿とも言えた。


「どう? この自慢の足。他の男性客もよく見たがる程の足よ。いいもの見れたでしょ?」


「あー……そのー……」


 もっちの誘惑する姿での言葉に柄池は戸惑いを言葉にする。

 こんな光景を見るとは夢どころか、世界を回ったとしても見れる光景ではないと思っていたからだ。


「触って、密着し合って……もっといいことしてみない?」


 もっちは撫でるような言葉で誘ってくる。

 妖艶な姿とはこの事であろう。


「えっと、さ……その、本当に悪いんだけど、そう言うことって早すぎる気もするんだよ……本当に乗ってしまって、その後に後悔ってこともあり得るから、早めに誘うってのも問題はある気が」


 柄池は初めての事で戸惑いながらも出来るだけ柔らかい表現で拒絶を伝える。

 それと八雲の言葉も頭に引っかかっていたこともあった。


(人魚の誘いに乗ってはいけないって、こういう事かな?)


 柄池が今脳内で警告をしているのは八雲の言葉があってのことだ。


「んー、そうかな……」


 もっちはその言葉で悩みが生まれたのか戸惑いを伝えた。

 戸惑いの後、スカートを引っ掛けた指を離す。


「柄池くんが乗り気でないなら、辞めるかな、それじゃあね」


 そう諦め宣言をした後、もっちはその場を離れ店へと向かって行った。

 柄池はその光景を見送りつつ小さく手を振った。


「そうだねー、その方がいいねー」


 柄池は小さく呟いた後、息を吐き下ろす。

 あの様な形で誘われることが初めてな柄池には戸惑いと驚きが大きかった。


「どうしようか……取り敢えず俺もここには用はないし……店に戻るか」


 言葉と共に軽く思考を巡らせた。

 柄池は店に戻るという結論に辿り着き、柄池はそのまま戻って行った。

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