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常闇(とこやみ)の女神 ー目指せ、俺の大神殿!ー 闇よ集え! わが権能が、あまねく世界を覆う!  作者: 山口遊子


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第160話 出撃!


 マリアがいるという宮殿の奥に向かってアズランに案内されて歩いていく。廊下では俺たちを認めた宮殿勤めの連中が立ち止まって頭を下げ俺たちが通り過ぎていくのを待っている。地方の役所と比べて教育が行き届いているようで安心だ。


「宮殿の中は思った以上に広いな。俺なら十分迷子になる自信がある」


「わたしも」


「アハハハ。道を覚えるのも慣れですよ慣れ」


「そんなものなのかなー? 俺は女神さまだし、そこまで頭が悪くはないと思っているがそれでも覚えられない。ボケが早く来るんだろうか?」


「ダークンさんは歳をとらないんだから、ボケはしないでしょう」


「俺がボケたら俺自身はどうってことないが、周りが相当迷惑だよな」


「大丈夫ですよ」



 自分では頭はそんなに悪くないと思っているのだが、相変わらずバカな話をしながら宮殿の廊下を歩いていたらようやくマリアの部屋にたどり着いた。


「ここが、マリアの部屋です。

 マリア、ダークンさんたちが戻ってきた。中に入るよ」


『はーい』


 中からマリアの声がした。こういった場合は侍女が応対するのかと思ったが、女王陛下自ら返事をした。まさか宮殿内で邪険に扱われているのではないだろうな? もしそうなら俺がそっ首叩き斬ってやる。


 なんとなく息巻いて部屋の中に入っていくとマリアが上品な上下を着て出迎えてくれた。その部屋はあまり広くはないが女王様の部屋のせいか天井も高く、天井画なども描かれている。


 部屋の中には大きな机に壁に作り付けの本棚。本棚に並んでいる本は少なかったがおいおい増えていくのだろう。どうやら、この部屋は書斎のようだ。奥の方にも扉があるところをみると、その先が寝室かなにかなのだろう。


 部屋の中には、トルシェ2号もいた。机の上には開かれたノートと筆記具が転がっている。マリアはどうも勉強中だったようだ。魔術の勉強をするなら、こういった部屋ではなくもう少し広い部屋の方がいいと思ったが、今は座学の途中だったらしい。トルシェ2号は魔法以外もマリアに教えているのか? トルシェ2号以外先生のような者はいないので多分そうなのだろう。


 こういったところはトルシェ以上に優秀なのかもしれん。


「マリア、しっかり勉強しているようで何より」


「ありがとうございます。毎日大変ですが、頑張ってます。昔の私なら朝から晩まで勉強を続けることなどできなかったハズなのに、何だかあまり疲れなくなったみたいです」


 これは俺の与えた加護のおかげなのだと手前みそ的に考えておこう。身内にはどんどん加護を与えていけばいろんな意味での最強の軍団ができそうだ。


 ただ、加護をむやみやたらと連発できるのかどうかは不明のところがある。まさか俺の神威なりを削って加護を与えているようならやがて俺は女神さまじゃなくなるのか? しかしそうすれば俺は人間に戻るのか? はたまたスケルトンに戻るのか? それが問題だ。というか大きな違いだ。


 馬鹿なことを考えるのはこのくらいにして、


「マリアの元気な姿を見たし、勉強の邪魔をしては悪いから俺たちはそろそろ失礼する。リンガレングをテルミナから連れてきたので、俺とトルシェはこれからハイデンを叩き潰しに行こうと思っているが、アズランはどうする?」


「マリアもこの宮殿で大事にされて落ち着いていますから、私もそろそろお暇します。

 マリア、すぐに戻ってくると思うけど元気でね」


「マリア、俺たちは十日もかからず戻ってくるから安心していろ」


「はい。その間私は一生懸命勉強しています」


「ほどほどにな。それとジーナたちにもよろしくな。それじゃあ」


「はい。お気をつけて」




 これで、王都での用事も終わったのでいよいよハイデン討伐だ。より正確に言えばハイデン討滅だ。


 出会う連中が頭を下げている前を鷹揚に手を上げながら王宮を後にして、またゾロゾロと、王都の西門目指して歩いていく。


 西門でタートル号を元の大きさに戻して乗り込み、西に向かって出発だ。


「タートル号、西の方(にしのかた)、ハイデンに向けて出発しゅっぱーつ!」



 おそらくハイデンの都までの距離はタートル号で丸四日。長い酒盛りが続きそうだ。しかし、一カ月程度俺たち三人で飲み続けるくらいの酒は用意しているので問題ない。


 酒盛りを始める前に、ジーナにテルミナの市長を文字通り首にしてやったと教えておくのを忘れたことに気づいたが、放っておいてもいずれ伝わるだろうからと思いその件は忘れることにした。一々些末なことで俺の脳の容量を圧迫はしたくないものな。


 酒盛りをしながら、アズランが、


「ダークンさん、トルシェ2号に聞いたんですが、魔術師ギルドで陸戦隊員を大増員したそうです」


「ほう。またそれはなぜ?」


「地方から懲罰隊の連中が数人王都に戻ってきたそうなんですが、今の陸戦隊の連中を見てビビってしまって逃げ出したそうなんです」


「それで何で陸戦隊員の数が増えるんだ?」


「それを知ったギルドで魔術を学んでいる学生たちの応募が殺到してしまって、人数をかなり絞り込んでいた(・・・・・・・)関係で、応募した連中をそのまま陸戦隊に入れたようです」


「訓練に耐えられるならいいことじゃないか?」


「不思議と脱落者は無いようで、今は最初の八人が教官になって鍛えているようです」


「トルシェ2号はなかなかやるな。さすがはトルシェが創っただけのことはある」


「エヘヘヘ」


「それで、増員した陸戦隊員をどう使うつもりだ?」


「地方で大した実力もないのに威張り散らしている懲罰部隊と入れ替えるとか言ってました」


「それはいいな。魔術師ギルドの真の権威が上がる。人が余ったら、大神殿の警備員にしてもいいな。工事中でも何が起こるかわからないし、それなりのヤツが警備しておけば変な連中が工事を邪魔することも無いだろうしな。

 トルシェ、王都に戻ったらトルシェ2号に伝えておいてくれ」


「はーい」


「ウーン、その連中を神殿の警備員にしたら、神殿警備隊とでも名付けるか。タダの警備隊、警備員だとショボいけれど、神殿と付けるだけでなんかカッコ良くなるなった」


「ほんとだ! 不思議ふしぎー





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