表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/361

140 「くしゃみと同時にバチン!」


ベッドルームから突然、「けーん!」という叫び声が響いた。

驚いて駆けつけると、まいがベッドの上であぐらをかいて、楽しそうに笑っていた。


「どうした?」

「だって、謙が隣にいなかったから…」


まいは目を細めて笑いをこらえきれない様子。

俺は呆れながらも、つられて笑ってしまった。


「大丈夫だよ。目が覚めたから、ちょっと1人でコーヒー飲んでただけだって」

そう言うと、まいは無邪気に両手を差し出してきた。


「抱き起こして、ってか?」

俺は微笑みながら、

「まったく、仕方ないなぁ〜。お子ちゃまなんだから」

と軽く皮肉を言いつつ、まいの脇に手を回して抱き上げようとした。


その瞬間、まいの表情が急に変わった。


「ハックション!」


予期せぬ大きなくしゃみと同時に、バチンッ!と鋭い痛みが肩に走った。


「痛ってぇ!」

思わず顔をしかめる俺に、まいはケラケラと笑いながら、

「ごめん、ごめん!」と手を合わせて謝った。


「いや、ちょっと待て!なんでくしゃみと同時に叩くんだよ!」

俺が肩をさすりながら尋ねると、まいは笑いをこらえつつ、

「くしゃみした瞬間に、つい何か叩いたら気持ちいいかなって思っちゃった」


俺はあきれ果ててため息をついたが、次の瞬間には吹き出して笑っていた。

本当に、こいつには敵わない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ