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干支十二家妖魔日記  作者: りちこ
貴族騒乱編
89/193

第八十一集 1年5組第一班

  9月11日 11:20 鎌倉大仏 奥の森 五十鈴琴里サイド


  夏と早川さんを追って森の奥まで来ましたが、まだ2人の姿は見当たりません。どれだけ早く行ってしまったのですか…


  「五十鈴さん、ここより更に奥から2人の反応があるよ!ただ翠だけこっちに向かってきてる。」


  早川さんだけですか…まさか夏…


  「急ぎましょう!天上院さん、成宮さんも行きますよ!」


  待っててください夏、すぐに行きますから!


  11:20 鎌倉大仏 森の空き地 新井夏サイド


  「ああああああああぁぁぁ!!」


  「聞いたことがあるぜ、3つの目と8つの顔を持ち、体は八岐大蛇(やまたのおろち)を彷彿とさせる高知生まれの有名な妖魔!三目八面(さんめやづら)!」


  まさかここで出会えるとはなぁ、俺もついてるってもんだ。


  「琴里たちが来る前に、ずたずたにしてやるよ!」


  「ああああぁぁぁぁああああ!」


  昼間にこんなもんが暴れだしたらたまったもんじゃない。


  幸い一般人はいねぇ、思いっきりやれるぜ!


  「筋肉妖気…初夏(しょか)(だん)・麦の秋風!!」


  「ああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁ!!」


  効いた、のか?


  「ああああぁぁぁぁあ!!」


  「おっと!!」


  襲ってくる元気はまだあるみてぇだな。


  それよりも、俺の筋肉妖気を耐えるとは、なかなかやるじゃねぇか。


  「ああああぁぁおおお!!」


  「そんなんじゃ当たらねぇよ!」


  ひたすら噛みついてくるだけか、だったら避けるのは簡単だぜ!


  「芸のない妖魔だなぁ!筋肉妖気、仲夏(ちゅうか)(だん)黄雀風(こうじゃくふう)!」


  対抗戦じゃちゃんと見せれなかったからな、夏に吹く南東の風。そしてそれは、てめぇの背後から突き刺さる風だ!


  「ああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁァァァ…」


  「ふぅ、なんとか琴里たちがつく前に片付けたぜ。」


  「新井さん!そいつまだ死んでないよ!」


  「優生か!なにを言ってる、こいつならもうすでに…」


  「夏!!」


  「がっ!!」


  「ああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁ!!!!!!!」


  危ねぇなぁ…あの野郎、妖気の玉をぶつけてくるとはな…琴里にかばってもらわなかったらやられてたぜ。


  いやそんなことより!


  「琴里!大丈夫か!しっかりしろ!」


  「うるさいです…聞こえてますよ…夏こそ、大丈夫ですか?」


  「琴里のおかげで無事だ!」


  「それはよかったです…無闇に突っ走るのは危険ですよ、そして油断も禁物です。」


  あーこりゃ長くなるやつだ…


  「琴里ぃ!話してる余裕ねぇぞ!その妖魔後ろから来てんぞ!」


  「ありがとうございます、早川さん。」


  せっかく翠が教えてくれたっつーのに、やけに冷静だな琴里のやつ。


  「三目八面、でしたか。弱点はわかりませんが、幻惑ならどうでしょうか。」


  幻呪符か、それなら効くかもしれねぇ!さすが琴里だぜ!


  「幻呪符・魑雪(ちせつ)!」


  分身のやつか!


  「皆さん、今のうちにお願いします!」


  「ああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁ!!!」


  「早川さん!」


  「おーよ!そんな妖気の玉、余裕でホームランなんだよぉ!!」


  翠が玉を飛ばしてくれたな、なら俺も!


  「成宮さん!私の分身に放たれたもう1つの玉をお願いします!」


  「了解だ!」


  あれぇ…俺の出番…


  「対妖魔剣術(たいようまけんじゅつ)八相発破(はっそうはっぱ)!」

 

  飛ぶ斬撃は龍太郎ので何度も見たけど、飛ぶ突きってのもおもしれぇな。


  「天上院さん!今です!」


  「了解!」


  あれ?蒼大のやついつの間に三目八面の後ろに。


  「あとは頼むぜ夏!対妖魔格闘術・羅漢門(らかんもん)!」


  「ああああぁぁぁぁ!?!?」


  あんなやつを投げ飛ばしてくるとはな…ならば班長として期待に応えるのが義務!


  「おうよ!任せろ!」


  「真木さん、三目八面の妖気の状態は!」


  「オーラの色が消えかけてて、妖気もだいぶ弱々しくなってる!」


  「ありがとうございます。夏!あとはお願いします!」


  「任せな!纏え炎!筋肉妖気!晩夏(ばんか)(だん)炎天(えんてん)!」


  「ああああああああぁぁぁ………」


  今度こそは手応えありだ、8つの頭もきれいに真っ二つ、これでまだ再生するなら骨が折れるぜ。


  「三目八面、沈黙!妖気反応は消えたよ!」


  「よっっしゃぁぁぁぁ!!」


  「よかったです。」


  「やったな大将!」


  第一班の力、これでようやく見せることが出来たぜ。


  魁紀の班にばっかり、いいとこ見させるわけにはいかねぇぜ!


  「夏、松永さんに合流しましょう。鶴岡八幡宮はここからそんなに遠くないので、走って行きますよ。」


  「え、来た時はバスだったのに…いてっ!」


  琴里に叩かれた…


  「口ごたえはしないでください、行きますよ。」


  「へーい…」

 

  11:25 鶴岡八幡宮 松永茉己サイド


  まさか、貴族の結婚式の護衛とは思わなかったよ。


  でも、今はにゃーちゃんの方に集中しないと。


  にゃーちゃんが葉月先生に尾行してからしばらく経った、葉月先生が向かった先は鎌倉、私たちと同じところにいる。


  「キャハ!班長、そろそろ結婚式終わるぜ!」


  「ありがとう、柿原君。じゃあそのまま私を守って。」


  にゃーちゃんと視覚共有してる間はほぼ何もできない、だから柿原君たちに守ってもらってるんだ。


  「ん?にゃーちゃん、どうかしたの?」


  (にゃぉぉぉ…)


  にゃーちゃんの動きが止まった。


  葉月先生を見失った、にゃーちゃんが見失うはずないのに…


  「でもなんだろ、あの建物。」


  屋敷みたいな建物にたどり着いた、ここが葉月先生の目的地なのかな。


  「にゃーちゃん、その家の表札を探して。」


  (にゃー!)


  屋敷なんだから、表札くらいはあると思う。


  (にゃおお…)


  「見つかったね、偉いよにゃーちゃん。」


  (にゃー!)


  表札は…藤原…もしかして、ここはあの三大貴族の藤原家の屋敷なの…

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