第9話 出勤したもの・・・仕事が手に
帰りたい、帰れない、帰りたい、帰れない、1、秒、2、秒、3秒
1秒づつ数えても、1秒が1分や、10分、進むことは無かった。時計。
朝アラームが鳴る。うーん朝か。隣を観るとぐっすりと
・・・寝てるし
そりゃ、起きれれないか、あびるようにワイン飲んでたからね。
お金置いていこう。3万円、置いておけば、とりあえずは良いのかな
着替えて、駅に向かった。鍵はオートロック。
丁度電車が来たので、乗り込む。
そういえば、何かパソコンでごりごりしていたな。スマホや、通帳出せとか
残高を見ると、なんだこれ?1億円以上?え?何だこの残高。
スマホでメール、そうだこの三日、スマホを開いていなかった。
もっとも誰から連絡があるわけでもない。Android からIphone まだ慣れない。
通知がある、メールだ。
誰これ?
minori0xxxxxxxninomiya@gmail
見たのかな、メール
あなたの、愛している みのり ちゃんでーす
お金の事は私に任せておいて
お家の事も、お任せあれ~♡
元気がでるように、これね
・・・。
なんで、全裸なんだよ。電車の中で見ちゃいけないだろうに。
痴女なのか?迷惑メールに入っていたら、気が付かない案件のだぞ。(保存しておこう)
?minori
?ninomiya
どこかで、聞いたことが、あああ
ドアが閉まる、ここでおりなくては、北習志野駅
あぶない、あぶない、飲み物を買ってと、あれ、今何か考えていたが、ま、良いか仕事いこう。
職場は、北習志野駅について、直結。そこが営業所だ
営業の方が数名在籍しエンジニアは3名。後庶務の方が数名。
研究所に籠っていた事もあり、こういう職場は正直慣れない。
人と会話する職場。研究室でもちろん会話はするが、テーマに沿った報告や改善等
仕事の話のみ。プロジェクトも完成したので、リフレッシュを兼ねて通勤先に配属というわけだ
おはようございます 係長
この子は新人の高野 早苗3カ月の研修が終わって、配属されたばかりである。
未来
「おはよう。」
おはよう 係長
この人は、下田 加奈僕の先輩で4つ上、だから、30歳なのか、美人のリケジョである。
未来
「おはようございます」
所長や営業の方は、既に居ない。庶務の女性が4人
・・・。今日は女性しかいない。
リモートで研究室にアクセスするので、席は、どこでもよい
正直、テレワークで十分。25日はプロジェクトの打ち上げと、配属祝いをするらしい。
仕事をするか。接続
仮想空間は、成長している。この三日で、中のロジックは現実世界で1000年を経過している。
この人型ロボット自己学習をする。ロボット産業は盛んである。急務と言って過言ではない。
一般家庭に介護ロボットが普及するのも遠くない。
たとえば、投げ飛ばす
これだけ、それを複数のアバダーに1000年同じ事を繰り返す
実際には三日。すると勝手に起き上がるまで、マスターしたのだ。
これが研究結果。
投げ飛ばされた後、どうするべきなのかを自己学習させることに成功。仮想空間を1000倍のスピードに加速させることにより
独学で知能を得る。これを介護に応用。
問題点は、重すぎる。外見。軽量且つ強固な…それについては、各研究機関等が引き継いでいる
4年籠って、研究に打ち込んだ。
二和向台で生活を始めたのは、今月からだ。
精神的リフレッシュとのことで、3年間、ゆっくりしなさい
異例の出世であった学校卒業後、すぐに研究に没頭し4年目で係長
プロジェクトも成果を出し社長賞。来年課長になることが決まっている。
年収も1500万円と、破格。
研究所という性質、仮眠、研究、外の世界とは隔離されている。光も入らない
唯一食事の時間だけ、テレビや新聞を目にすることが出来た。
研究室でうつを発症する人も多い。3か月で休暇を得るシステムなのだが、僕は没頭してしまい
4年が過ぎた。溜まりにたまった休暇を一気にと。医師の勧めもあった。
3年間リフレッシュ休暇でも良い。テレワークでも、自由出勤でも良しと。
あ、そうだ、みのりどうしているのかな
心配だ。
しまったー!
連絡手段が無い。電話番号は、あれ、登録していない。
唯一メアドが、その時であった。
高野 早苗
「係長、これ、どうしても動かないのですけど、観て貰えませんか」
席にむかい、モニターを覗き込むと
俺に、顔を寄せてきた(何か、近いなこのこ)
さらに、顔を寄せてくる(そんなに、近づく必要があるかと)
未来
「これ、俺の作ったコーディングIDEに投げれば、その場で改善されるよ。」
「つまり、定義をしている所の、関数に対して、同じ関数が宣言されているのだから、関数名を変えてあげて」
「この、数値判定ロジックの関数名を変えてあげれば、このオブジェクトは要らない、今は外に出すと遅くなるからね。」
・・・・・・
この子、顔が近い、というより、強烈な谷間に、視線が、いかん、いかん。
その場を去って、お昼は、吉野家にと。お店に入ると、所長も来ていた。
所長
「外回りの挨拶をね、どうだね、リフレッシュ休暇は、出勤しなくて良いのだぞ」
未来
「不眠不休みたいなものでしたからね、介護ロボットが世に普及すれば、それだけです。」
「3年間ノープロジェクトで休暇的にここに配属されたのですが、今一つ、ピンとこないです。」
所長
「本社から言われているのは、3年間、ゆっくり過ごしなさい。溜まり過ぎたリフレッシュ休暇3年分を一気に使いなさい」
「あなたの成果は、とてつもない影響を世界中の研究者に与えたのだから、あとは、世界が一丸となって邁進すれば。」
「世界の宝を失うなと、わたしの首が飛んでしまうよ」
未来
「ありがとうございます。」
丁度1年位前であろうか、食事休憩中に目にした、新型アルファード募集の広告
車なんて乗ることないだろうな、貯金もたまる一方。どうするか
とりあえず、募集しておくか。安易な発想であった。
住居を決めた時に、連絡があり、新型アルファードのモニターに当選
モニターってなんだ?納車は7月19日と伝えられた
お昼休みに、みのりに、メールを入れるつもりが、所長との話が長くなってしまった。
午後は、この先の方針を纏めて、各チームに展開していた。
みのり、一人で大丈夫かな?外出て迷子になったりしていないかな
しないか、土地勘はあるみたいだし、大人に見えるし
?みのり 大人、?あれ?何歳だろう・・・帰ったら聞かないと。
仕事が、進まない。何度も時計を見るが、針は進んでいない。
うーん、気になって仕方がない。あと少し、あと少しだ。
勤務時間が終わった。
よし!帰ろう
早苗
「先輩、お疲れ様です。飲みに行きませんか?」
未来
「ごめん、用事があって定時で帰るよ、またね。」
早苗(嘘、え、つまらない!)
駅に走った、乗れる電車に乗ろう。仕事中、なぜかみのりの事が気になってしょうがなかった
変な宅配便が来たり・・・それはないか、宅配ボックスがあるし
変な電話勧誘が・・・それもないか、固定電話は引いてないし
仕事が手につかなかった。
電車が来た。たった乗車時間、8分、この8分が、物凄く長く感じた
二和向台。ついた。何故か、走っていた。すると、改札の前に
いた
みのり
である
両手を振っている。
改札を慌てて出て
未来(迎え!)
「え?どうして、駅に居るの?、というか、いつからいたの」
最後のメールは、15時。空メールだった。本文なし。意味がわからん。
未来
「ただいま、みのり」
「迎えに来てくれたの、どうして帰ってくる時間がわかったの?」
みのり(汗が)
「3時間ずっと、ここにいた。」
未来(3、3時間も、この暑いなか、もっとも車の後部席で、長時間、そうではない。これは俺のミスだ)
「ごめん、帰る時間をつたえておけば」
みのり
「いえ、わたしがスマートフォンを買ってもらいながら、設定していなかったので、連絡が」
「スマホ、設定しましたので、これSNSを交換してください、電話番号も登録しておきました。」
「これで連絡ができます」
未来(・・・言葉が丁寧で、トーンが低い、明らかに怒っている。怖い)
「汗びっしょりだ、みのり」
スポーツドリンクを買って、みのりに、飲ませる
帰宅。みのりは、またすっぱだかになって
未来
「だから、脱衣所で脱ぎなさい、俺のまえで全裸に・・・」
といいいながら、目は、みのり が 焼き付いていた。
みのりは、そのままシャワーに
タオル一枚で出てきた。通常運転と言えば、通常運転なのだろう。
ただ1つ、1つだけ、違ったことがある。
背後から、抱き着いてきた。
未来
「胸が、胸があたっているのですけど」
みのり
「つまらなかった。」
みのり
「一日、つまらなかった」
「漫画は読んで、楽しいのだけど」
「一人じゃつまらない」
「つまんなーーーーーーい」
振り向かせられ、そのまま、たわわな、ふたつのおやまに顔をうずめられ
みのり
「つまんなーーーーーーーい」
いい香りがする、というか、この柔らかい物は・・・ヤバい、ヤバい。
こうなったら、腰と脇を指先で、ツン
と
みのり
「あ!」
「あふん」
といいながら
手が解けたが、タオルは落ちた・・・。
未来(うわ、また観てしまった)
「だから、服を着なさい」
みのり
「わかったわよ。(ドキドキした。びっくりした。平然を装わなければ)」
「じゃー、大黒寿司に食べに移行。行きたい人、ハイ決まり。大黒寿司、決定!(ドキドキが、止まらない、ヤバい、ヤバい、平然を装う)」
未来
「わかった」
「わかった。」
「まず、服を」
二人で大黒寿司に来た
対象
「未来、お疲れさん、ふたりできたな、いらっしゃーい、おまかせでいいかね?」
乾杯
みのり
「ねー」「ねー」「ねーってば、ねーってば」
「ねー、今日1日超---ぅ」
「ちょうーーーー暇だったの、1日が、8760時間位あって、ひまぁーーー!」
「わかる?超、暇だったのだけれど」
未来(それって1日が、1年なのだけれど…俺も心配で仕事にならなかったとは、言わないでおこう)
「わかった。明日テレワークにするから」
みのり
「やったーー!大将、日本酒頂戴!」
未来
「ワインみたいに、飲まないでね」
どうしてだろうか、みのりの事が気になって仕方がない
そうだ、名前と年齢を聞かなくては
みのり、どこかで、耳にしたことがあるような、無いような
テレビのアイドルさんとか、歌手の人、うーん、わからない
名前を聞いたら、未来は変わるのであろうか?
どうなるのであろうか?アルファードは、ガソリン満タンであった。




