第17話 会社でのトラブル
なんなのだ、この会社、下着が制服なのか?、薄着だし、エアコン聞いているのに、胸を誇張したり、パンツみせたり
これ職場なの?え、所長をはじめ、営業さんが居ないのは、もしかして…。
ドタバタ旅行から帰って来て、今日は会社に行く日。起きてごみを捨てに家を出る。もどってくるが、美野里は熟睡である。
相変わらず、どんな寝相をすればそうなるのか。パンダの縫いぐるみを両足で挟んでいる。
ある意味パンダさんが羨ましいと思うが、パンダさんの立場からすれば、苦しいのではと思うくらいであった。
シャワーを浴びて、着替えを済ませ。会社に行ってきます、18時30分に家に帰るから、家にいてください。と書置きをした。
しかし暑い。研究所は室温22℃、湿度40パーセント固定だった。この4年間。
千葉は暑い。この時間で31度とか、最低気温と最高気温の差が僅かしかない、予想最高気温は38度。最低気温が28度。
研究所が如何に快適なのかが、わかる。クリーンルームみたいな環境と言えば、わかりやすいのか、わからないか。
とにかく快適なのである。研究所。
時期は夏休みであり、電車は空いている。京成松戸線。事務所に転勤が決まった時に、自転車通勤も考えた。
電車で正解である。この暑さで自転車は、想像するだけで汗が出てくる。もう7月も終わる。
この一週間がドタバタ過ぎて、20年間位の時間容量を、一週間目まぐるしく溶かした感じだった。
美野里、一人で家に居られるのかな。パンダさんの縫いぐるみが唯一の希望。
会社について、仕事を始める。仮想空間をチェック。
ロボット工学は日々進化し、世界一丸となって注力している。宇宙産業と肩を並べる大テーマである。
一般的には知られていない。世間一般には、AIがどーの、で盛り上がっているが。それはあくまでも一般向けの話である。
説明が長いのは申し訳ない。
第一次世界大戦が起こる前の地球の人口は18億に満たない。今は80数億人。
日本だけでも、4000万強の人口が、1億2千万 3倍増 寿命は30-40から、70-80へと。戦争があったこともあるが
敦盛の歌にあるように、
人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり。ひとたび生を受け、滅せぬもののあるべきか。
超少子化の日本は、高齢者を支えるロボットが必要不可欠なのである。
そんなことを振り返りながら、モニターの仮想空間を眺めていた。
未来(先週の課題に対して、何も案が出ていない、どういうことだ)
あー!と、悲鳴のような声が響く
高野 早苗である、タブレットのペンを落としたと、叫んでいる
叫ぶほどの事ではないのだが。
向かいの席なので、僕もしゃがみ込む。
ペンは無かった。席を立ち、高野の席にむかうと
しゃがみこんで、探している高野
未来(うわ、お尻というか、もろに、、パンツみえちゃってますけど)
お尻だけがフリフリと動いている。
どう探しても見つかるはずはない、ペンは、高野の足元にあるのだから、頭を突っ込んで探したところで…。
未来
「高野さん、個々に落ちてましたよ」
早苗
「わ、先輩ありがとう」
ゴツン、痛い…。
未来(この子天然なのかな、席の下にもぐって頭あげれば、それは頭打つだろうに・・・)
早苗
「い、いたーい、先輩、あ、ありがとうございます」
ごそごそと、お尻をふりながら、出てきて、
上目遣いで、ペンを受け取る
未来(その体制から上むられると、胸が、もろに、谷間が…。みてはいけない)
早苗
「おはようございます。ペンを拾ってくれたお礼に、今日飲みに行きましょう」
未来
「いや、仕事が終わり次第、まっすぐ帰ります」
早苗(うーん、失敗か、別の作戦を)
未来は席に戻り、仕事を。お昼も終わり、午後の仕事へ。
ペットボトルの麦茶が無くなったので、給湯室でアイスコーヒーを。
給湯室
前かがみで、
下田 加奈
「えーと、コーヒーの粉は、あれ、ここだったはず、これかな」
未来(うわ、先輩、大胆、胸元があらわに)
加奈
「新穂君ちょっとまっていてね、粉入れておくから、私ので最後だったみたい。」
「よし。あと、点眼を」
加奈
「少し待っていてね、乾いちゃったから、コンタクトなの」
点眼薬が、つーと、体から、下へ。
未来(あの、それ、、あえて、たらーーと、こぼしていませんか)
胸元い一筋の・・・雫が下って行く。
未来(ごくり、胸の間に、雫が、エロス。いかん、いかん、そういうことを考えているのではない)
加奈
「あら、コンタクト落としちゃった」
床にはいつくばって探すと、お尻、パンツが丸見え。
未来(うわ!)
「僕も探しましょうか」
かがむと、今度は、加奈のお胸が目の前に
加奈
「うーん、無いわね。しょうがない、ワンデーだから、新しいのにするわ」
未来
「はい、それでは、僕はこの辺で」
加奈
「待ちなさい、新穂君、今週末。私と、出かけませんか」
未来(出かける?どこに、加奈さんと、美野里が週末予定あると言っていた)
「すいません、週末、予定があるので、席に戻りますね」
加奈(うーん、残念、真夏は長いから次、秋にはあれが、あるしね)
なんなのだ、この会社。その服装で良く会社に。営業さんを狙っているのかな。独身者みたいだし。
しかし、なぜ俺に誘いが来るのだろう。偶々物珍しいのが、配属されたからかな。
深く考えないでおこう。
少し位、スマホを見るか。
(未来)
(MIRAI)
(M,I.R.A.I.)
(ひまー)
(美野里の胸元どあっぷの画像)
(問題です)
(ぱくり、したのは、右と左、どっちでしょう?)
(H.I.M.A)
(答えは?)
(ねー)
(ねーってば)
(仕事終わった?)
(終わったよね)
(おわりました、今25時ですよ)
(早くー)
(暇!)
(外見て、台風よ)
(ひまー)
どうみても、台風は行っちゃって、晴天なのだが…。もう少しで定時だ。18時前
美野里、一人で暇なのはわかるが、これだと仕事にならない。もっともリフレッシュ休暇中なのだが
よし、仕事終わった、帰ろう。
としたその時、早苗が
「先輩、行きましょうよ、飲みに。帰ってもつまらないでしょう。」
「せんぱーーーい」
未来
「いや、用事があって、すぐに帰らないと、またね、ごめん」
走って駅に向かった。二和向台駅についた。
美野里は居ない。家に帰ると
美野里は、
「パンダさんが起こっています。遅い。予定より、86,400秒過ぎていますと」
未来(それって1日過ぎているということだよね)
「ただいまー、美野里、食事は済ませたの?」
美野里(何を言っているの、この人、私がどれだけ待っていたのか、わからないの!)
「パンダさん、朝から何も食べてないのです。ねー、お水も出ないしね、パンダさん可哀そう」
未来は水を出してみると、出る。?
「ご飯食べに行きましょうか」
美野里は笑顔で
「はい!焼き鳥で」
焼き鳥居酒屋で、乾杯!
未来
「今日は家で何していたのかな、美野里」
美野里(パンダさん、もってこなかった。しまった)
「今日はね、うーん、内緒」
未来
「そうか、内緒じゃ、しょうがないよね」
美野里(ムッとして、スマホを差し出し)
「これです」
「英会話教室の先生」
「幼稚園から中学生まで英語を教えるんだって、歩いて2分でしょう」
「これなら、未来が、行く必要もない、会社に行っている間、わたし英語を教えられる」
「未来がリフレッシュ休暇でありながら、無駄に、会社に行っている間に、わたしが子供達英語を教えられる」
未来(やはり、おこってらっしゃる、無駄に、会社にと)
「スタンフォードだものね、良いね。英語を教える。」
「あと重要なお仕事なのだけれど、明日のテレワークで夏季休暇。今月最後。もっとも仕事するなと、所長に怒られたのだけど」
美野里(やった、明日でお仕事最後なのね)
ニコニコしながら、美野里はベッドで寝た。
ばん、ばん、と、隣を叩いて。
早く来いと、催促しながら。
ベッドに入ると、なぜか、おやすみなさい。が、こんにちは、しているのであった。
未来(心頭滅却すれば火もまた涼し)
(眠れないよー)
美野里、未来、今週末の出来事は、それはお互いに知る事は無い。
美野里の想い、果たして…。




