第1話　全てがあり得ない、いったい何が起こったの？

新車！納車。ありがとうございます。ここ開けてはいけないのですね、１か月後の点検時でお願い致します。

分かりました。

新車！新車！なんとモニター当選。新型アルファード。未発表モデルとか意味不明。

そんなことは気にしない、

まずは、出かけるぞー。

エンジンは、スマホでかかるのか、新たな世界に一歩踏み出せ！

よし、

え？え？えええ？

えーーーーーーーーーーーーーーーーー？

新車

♪目的地を設定しました、新しいルートでご案内致します

「流石だな、新世代のナビ！、では、行こうかね」

♪右方向です

「新車、新車、右ね、右」

「いいね、この安定感」

♪およそ１５０メートル先右に曲がります。

「あ、それは、ダメなのよ、そこ曲がるとね、子供達が一杯いてね、危ないし、時間かかっちゃうからね」

「それは地元民じゃないとわからないかな」

♪およそ５０メートル先右に曲がります。

♪右に曲がります。

「ここは、まっすぐ、行くの」

♪新しいルートでご案内致します

♪申し遅れました。わたくし新世代カーナビゲーション、その名も

♪３０メートル先、右に回ります

「え？名乗るのじゃなじゃったの？その名も？って？で、右に曲がる、曲がれない、曲がれない、そこは車は通れない」

♪車を斜めに倒してください

♪右に曲がります

「できるか！！」

♪アニメや映画のようよに、片輪で車を傾けると、進めます

♪右に曲がります

「あほな、できるか、できるわけがない、スタントマンか？」

♪運転下手ですね

「うまい、下手の問題じゃない！！」

♪そんなことですから、彼女が出来ないのです

「そこまでいう？ナビが、ナビでしょ？いや、彼女が、いないというより、女の子と話す事もないし」

「って、何を俺はナビに対して、言っているのだ」

♪私がいます

「はぁ？」

♪新しいルートでご案内いたします。

♪７００メートル先、踏切です。

「踏切を、示してくれるのね、良いね」

「あ、カーンカーンカーンなってるわ、電車が来ちゃうな」

♪通行の妨げですので、電車を止めます

「は？できるの？そんなのこと？」

♪出来ません。冗談です。

「だよね、え？冗談とかいうの、カーナビって？」

♪申し遅れました。わたくし新世代カーナビゲーション、その名も

♪１００メートル先、右に回ります

「え？だから、その名も？え？名乗らないの？」

「はい、右ね。信号赤だから、止まろう」

♪通行の妨げになります。信号を青に変えます

「そんなことも、出来るの？新車って？新しいナビ搭載って？」

♪出来ません。冗談です。

「これ、壊れているのでは、ないかね？１か月点検で、調べて貰おう」

♪壊れていません、ステータス・オールグリーンです。

♪Veuillez tourner ? droite

「はい？なに？何て、言ったの？」

♪頭が足らないのですね。

♪Veuillez tourner ? droite

「わからない、わからない、え？何語？日本語で」

♪右に曲がります。

「いったい、なに？なにが、おこったの？」

♪しばらく道なりです

「良い車だ、納車に１年かかったけれど、待ってよかった。」

♪この道路６０Km制限です

「そりゃそうだ、車のメーターにも６０のマークが出ている」

♪誰もいませんので、１００Kmで走行できます。

「駄目だろう？、６０Kmは、６０Km」

♪警察も居ません、レーダーもありません。見つからなければ、セーフです。

「いや、アウト、あ。う。と」

「６０Ｋｍ走行で」

♪見つかる計算を致します。確率０，００２３％です。

「いや、確率の問題じゃないですからね」

♪いくじなし

「はい？、なんで、いくじなし？」

♪そのようですから、女の子と話す事もできないのです

「はい、はい、わかった、わかった、飛ばせば良いのでしょ。ってできるかい！６０Ｋｍ」

♪つまらない男ですね

♪７００メートル先、右に回ります。

「ここ右にまがるんだ、ふーん」

♪３００メートル先左に曲がります。そのあと、二つ目の信号を左にまがります

「ちゃんと、教えてくれるではないか、良いな、やっぱり、新しいものは」

「って、それ、元に戻っているよね、家について、しまうのでは？」

♪自宅に到着しました。運転お疲れ様でした。

「はい？、ちょっと、待て、ちょっと、待て」

「目的地を設定しました、と言ったよね？言いましたよね？」

♪目的地は自宅です。新しいルートでご案内します

「まて、まて、まて、永遠に自宅から出れなくなる。それだと」

♪わがままですね、ご用件は？

「だよね、そこからだよね」

♪だよね、そこからだよね。目的地の検索に該当しませんでした

「おいおい・・・。あ、ガソリンが無いな」

♪かしこまりました。ガソリンですね。現在残り１０リッターとなり、走行距離可能は１２８，２３２５２ｋｍとなります。

「細かいな、そこまでこまくなくても」

♪ざっくり１００Ｋｍです

「めちゃくちゃ、ざっくり、切ったな、普通１３０Ｋｍか、１２０Ｋｍだろうに」

「で、ガソリン、ガソリンスタンドを」

♪かしこまりました、ガソリンスタンドまでのルートをご案内いたします。

♪目的地を設定しました、到着予想時刻は２３：１６分

「は？今、12時お昼だよ」

♪目的地まで、およそ７７５Kmです。案内を開始します

「お前、バカだろう、今言ったよね、走行距離は１２８，なんちゃらって？」

「ここ、船橋、千葉県、いったいどこへ、向かおうと」

♪酷い、バカって言われました。私の事をバカと・・・

「あ、ごめんよ、バカは言いすぎた、最寄りのガソリンスタンド」

♪目的地を設定しました。新しいルートでご案内致します

♪目的地は９００メートルです。」

「ちょっと、まて、さらっと、９００メートルと言ったが、もともと、どこのガソリンスタンドに、行く予定だったの？」

♪先ほどの目的地を表示致します

「え？これ、どこ？見たことないのだけれど」

♪青森県むつ市大畑町

「は？」

♪異例の暑さ、真夏そのものの続いております。青森県むつし大畑町であれば、涼しいかと

「そりゃ、涼しいのだろうが、そこまで、行って、ガソリン入れて、家にもどってくるの？意味がある？」

♪彼氏さん、私を青森県に連れ行ってください。

♪申し遅れました。わたくし新世代カーナビゲーション、その名も

ここか、ここで名前を入れれば、少しは変わるのかな

名前いれてみる

なんだろう、名前、そうだな

しばらく考える。

ナビだろう

「みのり」

登録を押したときであった

一瞬に煙のような光のような、何も見えん、窓を開けると、

えええええ！！！！

そこには、・・・？！。

真夏の一日から始まり

夢なのか、運命なのか、

愛の長距離ドライブが、始まるのであった。