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(ピッコマ様にて連載中です)俺自身には何の力もないけれど、スキル<統べる者>で最強に。裏切った連中が落ちぶれているが知ったことか!  作者: 焼納豆


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超常の者(2)

 瞬時にナルバ村に到着した三人。

 とりあえず魔獣が邪魔なので、ソレイユの力で一旦ナルバ村周辺から移動してもらい、キグスタの自宅に向かう。


 キグスタの家からは、カンザの悲鳴と激しく何かがぶつかる音が聞こえている。

 もちろん三人は状況を把握している。


「我が君、申し訳ありません。自らと同じ種族である悪魔、それも上位の存在である者を我が君にけしかけようとした事が許せなかったのでしょう。ですが、命は取るなと厳命しておりますので、ご容赦ください」


 カンザの術によって召喚された上級悪魔。この悪魔は、隔絶した力を持つキグスタ一行によって滅ぼされてしまう可能性があった。


 自らの上位存在である上級悪魔がそのような状況に陥った事、そして、至高の主であるキグスタに対して牙を剥いた事に、激しい怒りを抑えきれなかった下級悪魔が、カンザに対して制裁を加えているのだ。


 その様子を間近で見せられているホール、リルーナ、フラウは血の気の引いた顔で震えているだけで、助ける素振りすら見せていない。


 もちろん最近の状況を考えると、カンザをこの三人が助ける事はないのだが、仮に助けようとしても、聖武具を持っていた全盛期の時点で手も足も出なかった相手なのだから、震えて縮こまり、嵐が過ぎるのを待つ他ない。


 最近は、食料を入手するのにも命懸け、そしてキグスタの家で寛ごうとしても、命の危険を感じる出来事が続き、三人の精神はボロボロになっている。


 キグスタが自宅の扉近くまで移動すると、中の騒音は嘘のように静かになった。


 良く耳を傾けると、カンザの呻き声だけは聞こえるのだが……


 キグスタは勢いよく扉を開く。

 そこには、片膝をついて頭を下げている下級悪魔、そして震えているホール、リルーナ、フラウの三人、最後に床で蠢いている血まみれのカンザだ。


「カンザ、お前、相変わらず下らない事を考えたみたいだな。まさかお前程度が悪魔召喚ができるとは思わなかったが……」


 もちろんキグスタは悪魔召喚についての知識はなかったが、既にナタシアによって教えられている。


「お……おまえも……同じだろうが……」


 息も絶え絶えのカンザは、絞るように声を紡ぐ。

 キグスタも、悪魔召喚によって力を得たと、この時点でも疑っていないのだ。


「は~、相変わらずお前は何か勘違いしているようだが、俺のこの力はスキル<統べる者>によるもので、悪魔と契約したわけじゃない」


 しかし、カンザは下級悪魔にこっぴどく教育的指導を受けていたので、既に意識も朦朧として、キグスタに返事をする事もできない。


 だが、そんな態度……キグスタの問いかけに対して即返事をしないという態度を下級悪魔の前で取れば、指導が入るのは必然だ。

 瀕死ともいえるカンザの横に瞬間移動すると、カンザの頭を鷲掴みにして床にたたきつけた。


 床が大きく凹み、その衝撃からか、一瞬カンザの意識が覚醒する。


 そこに、思いもよらないヨハンの指導が下級悪魔に入った。


「我が君の家屋を破壊するとはどういう事ですか?」

「たっ、大変申し訳ございません。この件が終わり次第完全に修復させて頂きます」


 カンザを放り投げて即謝罪をする下級悪魔。そのせいか、カンザは既にピクリとも動いていない。


 カンザが床に転がっている様をみて、三人のいる方から小さい悲鳴が聞こえているが、キグスタは気にする事はなくなっていた。


「ヨハン、良いよ。直してくれるみたいだし。それよりもカンザだ。あんな状態じゃ俺の話を聞く事ができない。とりあえず、ある程度でいいので治してくれるか?」

「承知いたしました」


 キグスタの指示に従い、ヨハンが癒しの力を発動してカンザを治す。とは言っても、キグスタの指示の通り”とりあえず話ができる程度“に留めている。


「ぐ、この俺が……英雄であるこの俺が……」


 ようやく意識が覚醒してきたが、今までさんざん下級悪魔にやられていたカンザはキグスタを見ようともしていない。


 ドガン……


 この音は、もちろん下級悪魔による指導だ。

 今回は、床の表面に硬化の魔術を発動したのか、カンザの額からは血が流れ出ているが、床に損傷は見られない。


 その様子を見たヨハンは満足そうにしている。

 一方の下級悪魔の怒りは収まる事がない。


「このクズ、貴様は至高の主のお言葉に対して返事すらしていないのだぞ!!」


 キグスタは、いつものループに入ってしまい、中々話が進まない……と呆れていた。

副ギルドマスター補佐心得……

https://book1.adouzi.eu.org/n5874gy/


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