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VRMMOで勝手気ままな魔猫になりました。  作者: きれいな紙片
デブ猫と宗教戦争
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響け!ギャラルホルン!!

だいぶ、お久しぶりですね。すこーしだけよそ見していました。


今回、サブタイトルでネタバレしてますね。そうです、高らかに響かせます。

早々に風神陣営を滅した金色毛の巨大猪に跨る全裸の美丈夫が自立機動する勝利の剣とともに、光神勢力が集結した戦場を蹂躙する。


近接武器を所持してる前線を金色毛の巨大猪で蹴散らし、魔法待機していた1団を勝利の剣で一掃し、全裸の美丈夫こと豊穣神フレイは春の訪れを意味する歌を口ずさんでいた。


「〜♪」


豊穣神フレイの歌に合わせて光の神ヘイムダルが器用に右腕だけでリズムを取っていた。


そんな戦場に場違いな雰囲気の2柱を最大限に警戒をする光神。属性神4柱の中で最弱である風神が為す術なくも滅されたことを光神は知っていた。最弱であったが仮にも神である風神が為す術なく殺られた事実は警戒する理由として十分であった。


雷神は己の慢心と相手の格の高さに呑まれて死んだ。裁定神や他の神々は奈落神の本質を見抜けなくて死んだ。


光神は我こそはこの戦場を生き抜いてみせると慎重に行動した。だが、番狂わせはいつだって突然、やってくる。


パキパキパキパキと、薄氷にヒビが入ったような音が聞こえ始めた。音の発生源を配下に指示した光神は知ることになる。理不尽と番狂わせはいつだって我らを嘲笑っていることを。


音は鳴り止まず。だが、異変は確かに近付いて来ていた。今まで戦場の端に居たはずの奈落神が地面から滲み出た漆黒の泥からいきなり現れた。


「よぉ、俺に喧嘩売った莫迦の陣営はここだよな?引導を渡しに俺が直々に来てやったぞ。歓迎しろよ、"なぁ?"」


奈落神が纏っていた3種の魔力のベールが剥がれていく。一体なにをするつもりだ!?


「?」


だが、なんの変化はない。なんだただの虚仮威(こけおど)しか?


「隣や周囲の奴らを殺せ。」


奈落神が誰に向けて言ったのかわからないことをいきなり口にした。


「なにを言ってるんだ?」ザシュッ

「え、?」


すると、配下や臨時参戦した異界人が同士討ちをし始めた。どういうことだ?!


「なにが起きたかわからないって顔をしているな。なにも特別なことはない。元からお前の敵だったということだ。」

「な!寝返らせたではなく工作員を紛れ込ませていたとは!我が配下よ、不届き者を排除せよ!」


だが、配下に動揺が走る。


「ど、どうしたというのだ!」

「ククク」

「光神様、私どもにはあの者どもを排除することは出来ません。あの者どもの中には私達の妻や恋人、娘が居ます。どうか、説得をする機会を!」

「ならぬ!光神である私を信仰してなど居なかった者など切り捨てよ!」

「ふははは」

「先程からなにを笑っておる!奈落神!!」

「これが笑わずにいられるか。俺の嘘を信じて、信者の忠誠心を疑うなど滑稽だろう!」

「嘘だ、と!?貴様、奈落神!嘘とはどういうことだ!?」

「アイツらは元々、お前のとこの信者だ。俺の手の者ではハナッからなかったってことだよ。普通、気付くよな?つまり、お前は常日頃から自分に対する信仰に疑念を持っていたってことだ。」

「な、ち、違う!!」


配下に白目で見られる光神、説得しようと試みるも倒されていく光神配下、親しい者も容赦なく屠っていく光神配下、異界人同士もどう対応したら良いか混乱し、状態異常の類いだと思い薬や魔法で解除を試みるも失敗し徐々に同士討ちで数を減らしていく。


「こんな奴が魔剣制作に一枚かんでいたなんてな。」


俺はヘイムダルに吸い取られて滓しか残ってない光神を見下ろした。


「奈落神よ、ぼくはヘイムダル。これからよろしく。」

「おう、よろしく。復活したなら終焉を告げる角笛(ギャラルホルン)を返そう。」

「良いのかい?」

「俺、猫だぞ?角笛なんて吹けるかよ。」

「ありがとう、奈落神。ぼく、頑張って吹くよ!」


ぽーん!権能「終焉を告げる角笛(ギャラルホルン)」を光の神ヘイムダルに返却しました。これにより、あなたは該当権能を行使することが出来なくなりました。


「これで、完了だな。んじゃ、聞かせてくれよラグナロクの訪れを知らせた笛の音色を!」

「いっくよー!」


ブォーン!

「む?久しぶりだから調律が必要かな?」

ズコー!

「しまらねぇな…」


ぷぉぷぉぷぉ

「な、なんだ?状態異常"ハゲ"?」

「お、おい!お前のその頭…」

「は?ぎぃえええええ!?」


ぼぇ〜

「あ、足が笑っている?」

「ちょ!避けれね、ぎゃあああ!?」


ブォォォォ!

「な、なにぃ!?状態異常"武器所持不可"!?」


「調律はこんな所かな?本番いくよー」


『〜♪』


「ああ、も、もうなにもかも終わりだ…」

「嫌!嫌!来ないで!」

「虫嫌!虫嫌!」

「ぐふっ」吐血


「どうなってんだ?」

「今ね、あの人達のトラウマを最凶に強化して幻影としてリフレインさせて魅せているんだよ。ちなみに、吐血した異界人が観ているのはこれまで告白した女の子に手酷く振られて他の男との間に幸せな一生を歩んだという映画を永遠と観せられて心が耐え切れなくなってセルフ吐血したって感じだね。多分、リアルの方でも鼻血か吐血かしてると思うよ。」

「思った以上にえげつない。」

「あとね、耳が聞こえなくても身体が音波を感知したら自動的にかかるようになっているから無機物じゃない限り防ぐ方法はないよ。」

「最凶すぎる。」

「ふふふ、どう?役に立つでしょ!」

「そうだな。助かったよ。」

「ふふふ」

「さて、次は炎神陣営に行った奈落獣と猫星座達か。あとテューンがまだ復活に神力が足りてなかったな。」

「多分、そっちももうすぐ終わるよ。だって、ぼくの音色はどこへでも届くからね!」

「マジかァ…」




【宗教戦争、ただいまを持ちまして終結しました。圧倒的な力により奈落神の勝利です。おめでとうございます。勝者である奈落神には敗者である異界人に対して様々な呪いを付与する権利がございます。どうしますか?】


「それなら、こうしよう。」



【…全ての呪い付与、受領しました。では、次回も期待しております。】


これで、煩わしかった面倒事も片付いたな。アナウンス内容とか後で確認することにして今は星ちゃんの元へ帰りたい。

そういえば、こちらのなろうがメンテ中にカクヨムでまったく別のお話を書き始めました。名前は例の如く○○紙片となってます。


健全な「きれいな紙片」、成人向けの「腐書紙片」、ソフトなエロ「比較的汚れた紙片」が私の作家としての名前となっています。


他は知りません。


名前の統一はしません。昔から名前は幾つも使い分ける癖があるので。


風神があっさり殺られてるのは仕方ないのですよ。四天王的に最弱が風神なので。次が雷神、光神、炎神ですが大した差はありませんね。


それでは、次回*˙︶˙*)ノ"

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