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VRMMOで勝手気ままな魔猫になりました。  作者: きれいな紙片
デブ猫が三国イベントに
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白いリコリスと水

リアルで忙しかったので更新出来ませんでした。

リコリスは次の進化素材を独立核の素材として厳選した。


最高級球体関節人形、原初隕鉄、世界樹の種、■■龍の魔核、■■龍の遺灰、奈落の水


ちなみに、奈落の水はマリンが提供してくれた。球体関節人形は顔の造形がないタイプ。■■龍は格が上級神以上みたいで看破出来なかった。魔核には何も宿っていない状態で器としてしか価値がないようだ。遺灰の方も未練も何も残ってない。満足する死に方をしたのかな?


で、これをリコリスが取り込むことにより独立核を生成することが出来る。最高級球体関節人形から取り込み始めて人型に奈落の花が絡み付いた姿になると遺灰、隕鉄を素体に塗り込むように吸収。種を腹部、魔核を胸部に納め、そして奈落の水を取り込んだ全ての素材に染み込ませるように頭部から被る。すると、水路を占拠していた全ての奈落の花がリコリスの元へ集結する。リコリスの姿が奈落の花で見えなくなる。


…覚醒演出とか進化演出として最高だな。


奈落の花がリコリスを覆い隠していたがゆっくりと上から下へ紅い奈落の花が白い奈落の花になり地面に沈んでいく。


奈落の花から現れたリコリスの姿は、白い髪を腰辺りまで伸ばし白いブラウスに黒いカジュアルパンツ、灰色っぽいフード付きダウンコートを着ていて曼珠沙華とは真逆だ。派手さはない。


「おめでとう、リコリス。」

「ありがとうございます。奈落神様、マリンの助力により奈落の花の独立個体として独立核を得ることが出来ました。この身を、奈落神様の為に全力で尽くします。」


リコリスはそう言い頭を下げる。


「お前の思い、しかと受け取った。」

「ありがとうございます。マリン、改めてよろしくね。」

「ええ、こちらこそよろしくお願いしますね。」

「さて、リコリスよ。この国の水の異変について、なにかわかったことはあるか?」

「は、水神がなんらかの原因により本来の力が弱まっているようです。」

「水神か…、その水神はどこにいる?」

「この水路に流れているのが水神そのものです。力が弱まっているため存在を維持することが出来なくなってしまっているようです。」

「汚染されていたのは力が弱まっていたから?その前に汚染されたのか?」

「力が弱まっていた隙に汚染されたようです。」

「今の汚染状況は?」

「先程、汚染物質だけ抽質しましたので清浄な状態です。」

「水神の力を取り戻すにはどうするのが良いか、リコリスとマリンの意見を聞かせてくれ。」

「…原因の排除が模範解答ですが、奈落神様の好みでなら強制的に水神を奈落神様の眷属神にすることで水神の力を弱まる原因を無効化出来ます。」

「ですが、この国の者たちが奈落神に弓を引く可能性があります。」

「そうなれば、俺はこの国を滅ぼす。水神が抵抗するなら一緒に滅する。だが、眷属化を拒むならなにもしない。リコリス、力が弱まっていても意思の疎通ぐらい出来るだろ?眷属化について水神からの返答を聞かせろ。」

「少々お待ちくださいませ。…水神は奈落神様の眷属神になりたいと意思の返答をしています。」

「あい、わかった。水神よ、我が奈落神の元へ参り(こうべ)をたれよ。」

『…』


水路から現れた辛うじて水の精神体を顕現させた水の蛇姿の水神が現れたが気配は友好とは真逆。その姿と態度を見てリコリスがブチ切れる。


「水神!貴様、その態度はなんだ!!」

『このような上級神になりたての若造にへりくだり"頭をたれろ"などとコケにされてはいくら温厚な儂でも黙っておれん!』

「あっそ。なら、どうするんだ?」

『汝の神格を奪って儂のモノにすれば良いことよ!力が弱まっていても汝のようなマガイモノに遅れを取るような鍛え方しとらん!』

「そうかァ、つまりお前は"俺の敵"になるってェことだよォナァ?」

『!!?!?』


水神を敵として意識した途端に閉じていた虚無眼を開眼させ水神の"神核"をじっくりと崩壊させる。


神核とは神の魂みたいなものだ。神が神たる所以(ゆえん)であるしぶとさは膨大な量のエネルギーを使いどんな状態からも再生する回復力。だが、その力の源であるエネルギーが枯渇すれば神は死ぬ。神を殺す方法は回復が追いつかないダメージを与えてエネルギーごと殺す、エネルギー枯渇狙いの耐久戦、神核を直接壊す。これらの中で1番簡単なのが耐久戦だがめんどくさい。神核を直接壊すのは1番難しい。何故なら通常、神核は強固に守られていて破壊することは出来ないし見付けることは不可能に近い。大事な急所はわからないように隠すものだ。


だが、今の水神は力が弱まっているし神核を上手く隠せていない。弱点丸見えではないが大事なとこを無防備にさらしてるようなもんだ。


『やめろやめろやめろ!儂の神核を壊すな!』

「お前は俺の"敵"だ。お前は自ら俺の眷属神にならないのを選択し、俺と敵対することを選択した。なら、今此処で滅するのは当然のことだ。敵対しなきゃ俺はなにもしないと言った。だが、お前はわざわざ敵対を選択した。」

『と、取り消す!敵対することを取り消すからやめろ!!』

「断る。お前みたいな奴はいらない。俺は1度でも敵対した奴を信じない。」

『わ、儂を滅するなどほ、他の神々が汝を滅しに来るぞ!それでもいいのか!?』

「俺と敵対するなら全て敵だ。俺は立ち塞がる輩を滅するだけだ。それに、お前で3柱目だ。今更1柱増えたとこで誤差だ。」

『ななななな!?神殺しを平然と成すなどと!!汝には慈悲はないのか!!!』

「俺の敵に慈悲など不要。必要なのは容赦なさ、だ。」

『儂の信者が汝を神殺ししてくれようぞ!』

「なら、お前の信者も俺の"敵"だな?俺の配下がこれから貴様の信者を狩りに行くだろう。どっちが生き残るか賭けるか?」

『口惜しいや…儂に力があれば…』

「いいや、はなっから俺と敵対してなきゃ信者も他の神々も巻き込まずに済んだだろうにアホだよ。じゃあな。」

『ぐぁ…』


虚無眼で残りの神核を一気に消滅させ水神を滅した。


水路は一滴も水が無くなり、最初からなにも無かったかのようにカラカラに干上がっていた。

それでは、次回*˙︶˙*)ノ"

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